「かごか翼か、鳥に聞け」tick, tick...BOOM! チック、チック…ブーン! イズボペさんの映画レビュー(感想・評価)
かごか翼か、鳥に聞け
ミュージカルinミュージカルinドラマなのね。
予備知識なく見はじめたので、アンドリュー・ガーフィールドがこんなに歌って踊るとは思ってませんでしたので新鮮です。
「レント」は観たことない。ブロードウェイでロングランとなっている作品だとは知っていた。そこにこんなドラマが隠れていたとは。
本作もミュージカルが苦手なひとには、とっつきにくい作品となっている。
突然歌い出すな、とか気持ちをメロディにのせて語るな、とかいうやつね。
私はこの作品がしっかりとあちこちのスクリーンで公開してほしかった。ミュージカル映画として素晴らしい出来栄えだからだ。
映画というスタイルでないと、この作品は描ききれない。
チックチックと時を刻む音は、聞きたいときには聞こえず聞きたくないときに聞こえる。
いつかは訪れる「Boom!」のときに伏して涙で命乞いをするのか、全力で散るのか。
この難問にぶつかることができるのは、一握りの人間だけ。そして、多くが年老いて気づく。
どこから始めるの?
ゼロからさ
やり直すにはいいところからのスタートね。
芸術は人を食い尽くす
誰かの削られた魂や、打ち破れた夢、手に入ったかもしれない物質的富、愛されるはずだった心、讃えられそこねた希望、全てが「芸術」という姿で我々の前に現れる。そして、いたずらに幼い夢やか細い希望に灯りをともす。
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