劇場公開日 2021年12月11日

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「ほとんど野っぱらで歌うだけ。けど面白かった」ジャネット つとみさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ほとんど野っぱらで歌うだけ。けど面白かった

2025年3月4日
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鑑賞方法:VOD

ジャネットの葛藤は、内なるものなのか真に神との対話なのか定かではないが、この歳の子が悩むには内容が難しすぎる。
悩みながらも何もしない民に迎合しようとしているジャネットに対して「怠け者」というのも辛辣すぎる。
要は、力がありながら行使しないのは悪いことだというわけだ。まあ分かるけれど、それをするにはジャネットは幼すぎる。

結局、少し成長するまでジャネットは時を待ったわけだが、もう「やる」と決めてからの行動力は中々すごい。
大義のために嘘もつくし、家族が苦しむかもしれないこともかえりみない。
本作は2部作の前編であるが、後編はどんな無茶になるのか少し楽しみでもある。

ミュージカル風で、そこに忌避感がある方もおられるかと思うが、この話の内容を普通のセリフで演じたら寝落ちする人が続出するだろう。
なので、この決断は良かったと思う。話す内容で音楽の調子が変わるのも面白い。現世はヘドバンするほどの地獄と化してるんだな。
一方で、神のことを話すときは穏やかな曲調になる。神ってそんなに穏やかか?。

そんなに多くはないが、過去に観たジャンヌ・ダルクが出てくる映画の中でもしかしたら一番面白かったかもしれない。少なくとも後編がミュージカル風ではないらしいことが残念に感じるくらいには。

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つとみ