雨を告げる漂流団地のレビュー・感想・評価
全48件中、1~20件目を表示
ただただ長い
【見ようと思ったきっかけ】
・ずっと真夜中でいいのに。が主題歌と挿入歌を歌っているから。
【感想】
・一滴の涙も出ず、感情が揺さぶられることもなく、疲労感だけが残った。
・航祐と夏芽の喧嘩が見ていて疲れる。夏芽の性格が嫌い。
・航祐と夏芽以外の人物が深掘りされることもなく、ただのお飾りに思えた。
・令依菜が常に誰かのせいにしていて不快。
好きな人の幼馴染に嫉妬をしているところは人間味があって好き。
キャラデザも声もいいし、扱いが勿体無いと思った。
・昔多摩川の近くに住んでいたので、
給水塔がわかって、そこだけテンションが上がった。
・風の吹き方がジブリっぽいなと思った。
情景は綺麗なのでそこだけに着目するべきだっただろうか。
・私は心が狭いので、自分の家族の中にさも当然かのように
他人が居たらムカつくだろうなと思った。
・子守を他人の家族に任せているのが気持ち悪い。
・ノッポくんは団地の擬人化みたいな立ち位置だったので
存在意義がよくわからなかった。
・ノッポくんと一緒に帰ると散々周りを振り回したのに
最後はお別れして虚無だった。
・現世に戻っても珠理ちゃんの怪我は治っておらず、不憫に思った。
【良かったところ】
・ブタメンが食べたくなった。
・挿入歌の「夏枯れ」と主題歌の「消えてしまいそうです」は最高なので聴いて欲しい。
ーーーーーー
【レビューについて】
・言い回しの変更や追加で書きたいことを思い出した場合は
サイレントに修正します。
・作品の評価が変わるようであれば【追記】します。
【個人的な採点基準】
※レビュー増えたら変わるかも
1.0 虚無
2.0 まあまあ
3.0 ふつう
4.0 良かった
5.0 布教したい
団地の魅力がでていない
内容も設定も面白くなかった。面白くないので漂流開始直後から早送りで見た。子供時代の私にとって団地は船みたいな無機質な物体ではなく例えると大きな優しい鯨であった。人間味のある暖かい空間だったのにこの作品ではまるでお化け屋敷である。秘密基地遊びは橋の下や公園や空き地など団地以外でしてほしい。作中のキャラたちは年齢にそぐわないありえない行動をとったりして子供目線になっていないと思う。すべてのキャラクターや場面の描き方が大人目線で考えた非現実的な子供に見えリアリティに欠ける。子供はあんなにわざとらしく泣き叫ばないと思う。大人に演技指導を受けた子役の演技のようでリアリティに欠ける。懐かしい団地などのビジュアルにつられて鑑賞したが私は後悔した。
結論:タイトルに団地を入れる必要はない。
追記:
本作は聖書の創世記にでてくるノアの方舟の話を連想させる。神が大洪水をおこして世界に陸地がなくなり信心深いノアの家族だけが船で生き残る話だが本作では大海原を漂流する団地をノアの方舟にみたてている。途中の子だもたちのサバイバルの都合のよいエピソードは中途半端な感じを受ける。この作品からはノアの方舟の話どおり世界の大洪水を生き延びさえすれば過程は適当でもなんでもいい印象をうける。聖書を引用したと思われる宗教的な要素は緑が生えた人たちに理由なく助けられるエピソードにもみられる。最終的に神が助けてくれるという結果が先にあり助かる途中の過程はどうでもいい印象を受ける。子供たちが助かった理由は聖書のノアの方舟の話通りだからということだけなので薄っぺらい物語である。
漂流する団地を現代の日本に重ねて本作を見てもよいであろう。少子化高齢化国際化や産業の衰退、急速に発達している科学技術やAI、グローバル化による経済構造の変化、地球規模の気候変動の影響などの危機があるにもかかわらず娯楽にかまけ国の一体感もない現代日本の現状はまさにあてもなく漂流しているという表現がぴったりである。しかしながら若い世代はたくましく日本を生き抜いてほしいという作者の願いが本作には込められていると私は思う。
ネトフリで観て正解だった、映画館で観てたら後悔してた
設定は良かったがストーリーとキャラはイマイチだった。
気になった点は2つある。
1つめは、ナツメの掘り下げが弱く感情移入できなかったこと。
安じいと過ごした大切な場所なんだろうけど、回想でちょこっと挟まれるくらいなのでナツメの安じいに対する思いが伝わってこなかった。性格もうじうじと団地にずっと執着しててイライラする。
2つめは、ピンチが少なくドキドキしなかったこと。みんな小学生の割に有能で、あっさりピンチを切り抜けるので緊迫感はない。最初から最後まで起伏なくあっさりとした印象。
ネトフリで観て正解だった。映画館で観てたら後悔してたかもしれない。
絵と声が魅力の不思議系パニックアクション
ナツメとコウスケのツートップで乗り切る不思議系パニックアクション。
ナツメとコウスケも含む小学生たち+αが、喧嘩したり助け合ったりしながら絆を深めていくストーリーで、ちょっぴり怖いシーンもある。
のっぽくんや観覧車にいた女性の謎については想像するしかない。
建造物の心が人の姿になって小学生たちを助けたのだと思う。
終盤、コウスケがナツメに本当の氣持ちを打ち明けたときに感動して泣けた。
小学生たちそれぞれに感情移入出来たし、のっぽくんがナツメの笑顔を見たいという氣持ちにも共感できた。
小さい人たちならではの未熟さが初々しくて微笑ましい。
大人たち(ナツメの母親や安ジイ)の氣持ちも丁寧に描写されていた。
ラスボス的な存在や不正を行う悪い奴は登場しないので、違法性阻却事由でいうところの正当防衛ではなく緊急避難の物語であったといえる。というか、結局被害は無かった…。
漂流の原因は不明のままで、これもまた想像するしかない。
ラスト、ナツメの母親が迎えに来るシーンがあるが、敢えてそこに合わせて戻ってきたのか偶然なのか、いずれにしても不思議な力が働いているようだ。
ジュリが大ケガしたり、のっぽくんやナツメが負傷するが、皆帰れて良かった。
大きめの画面で視聴したら迫力がある。以前見てるはずなのに、忘れているだけなのか知らないシーンが多かった。
最近、幽霊のようなお化けのようなキャラクターが登場する作品にも慣れてきたし、『ペンギン・ハイウェイ』を視聴後だったで、変な世界観を受け入れやすくなっていた。
没入してガッツリ楽しめた。
小学生版エニエスロビー
うる星2
アリスとテレス
と集団神隠し系ファンタジーらしいものを連続で見てみた
絵も綺麗
団地が漂流するという設定もいい
ヒロインの言動が被害者面すぎて見ていて鬱陶しいが、複雑な家庭環境ゆえの自己肯定感の低さという点では解像度が高いのかもしれない
怒られたくないがために、すぐ謝り作り笑いをする
自分を犠牲にするが故に、むしろ周りに気を遣わせてかえって迷惑をかける
それと対比するように描かれた典型的なクラスのいじめっ子ポジの女の子や、その中立をなす大人っぽい女の子
特別魅力的でもないが、悪くもない
問題はのっぽ。
誰が見ても、幼少期の安爺だと思うんじゃないですか?
それが実は団地の精霊でした、と言われてもへーっとなってしまう
メリー号の精霊とその別れのシーンだと思えば、まあ納得できはする。
壮絶な過去故に自分を雑に扱うという点でヒロインとロビンにも類似点があると思えば、最後の嵐の中での主人公とヒロインの口論も、生きたいと言え!生きたい!!なわけで。
まあ納得はできる。
下位互換のエニエスロビー編。
あと内容と対象年齢に比して長い。
温故知新って事だな。
ビルトアンドスクラップを繰り返してきた今の日本経済に対する警鐘って言う所だと思う。
アクションを入れ過ぎているのが欠点かなぁ。
取った行動が全て失敗なのがもう一つの欠点。
これでは『2年間の休暇』見たいなサバイバルになっていない。『蝿の王』だね。最後は言わずもがなたが。『蝿の王』見たくならなくて良かった。
そう言えば、一年くらい前に見た『ガガーリン』って言う映画ににていたなぁ。
僕が小学校に入る前の年に、千葉県柏市に『豊四季団地』が出来た。僕はその隣の『向原』と言う所に小学校一年の時に引っ越してきて、学校から下校して、豊四季団地に迷い込み、建物が皆同じで、迷子になった事を思い出した。しかし、番号がふっている事に気が付き、抜け出た事を思い出した。今、豊四季団地は全て建て替えられたと聞く。数年前に行ったが、その時はこの映画の様になっていた。当時はでかい建物群に見えたが違っていた。迷うような場所ではなかった。今はそれもない。
『すずめの戸締まり』や『天気の子』を大いに意識していると思った。観覧車出て来たときは笑い転げた。
しかし、パクリではなく、アンチテーゼに思えた。そんなに意識しなくともこちらの映画のほうが遥かに良いと僕は感じるが。
『ペンギンハイウェイ』が『すずめの戸締まり』で『すずめの戸締まり』はこの映画に!ペンギンですずめは無いだろ!と思ったら、観覧車は良かった。
追伸 好みにもよるが、主人公の活躍で社会を変えるって言う話よりも、『少女終末旅行』みたいに懸命に生き抜くって言う話の方が好きだな。そう言えば、『少女終末旅行』にも似ているかなぁ。
タイトルなし(ネタバレ)
【良かった点】
団地にフォーカスしているという点だけで、小学生時代を団地で過ごした自分にとってはドストライクな映画だった。OPの団地を走り抜ける2人のシークエンスだけで泣けるほど。田舎特有の廃れて壊れていく街並みに想いを馳せることができる地元愛再確認映画。壊れゆく団地と壊れた2人の友情、愛情?の再生の物語。
【良くなかった点】
のっぽ君をもう少し掘り下げてほしかった。というか主役の2人以外ほぼただの遭難被害者じゃないか!笑、結構わがままなキャラクターにイライラはしたがまぁ小学生だしな、と割り切れればノイズは少なめか。
終盤に難あり
花澤香菜さんの情熱大陸で取り上げられていたので見ました。
他の方のレビューでは酷評が目立つので不安90%で見に行った。
すると中盤までは意外と見れた。
が、終盤になってその本領?を発揮する。
同じようなシーンの繰り返しなのだ。
監督がこの作品で描きたかったような過去に囚われるのではなく、過去と共に生きるというテーマはわかる。
ただ終盤団地が沈みそうになった時(この団地も本当沈みそうで沈まない不思議な団地なんだが)どちらかが落ちそうになる、それを助けようとしてもう片方が落ちそうになる、それを助ける。
このパターンが本当に多い。
後は主人公2人の口喧嘩シーン。
これも思春期の男女を表すシーンとして挟まれてるんだろうが、あまりにもその回数が多すぎて最後の方はうんざりしてしまう。
正直もう少し整理すれば後15分くらいは削れそう。
また、最後の方で「私がいない方がお母さんも楽なんだ」云々ぐだぐだぐたぐだいう女の子のにもすごいイライラした。
まぁ過去に囚われてマイナス思考になってる人はこういう思考回路になってしまうからおかしい話でもないが。
声優さんの演技と映像は良かった。
後作中全体に漂う一時代前のアニメ感はなんなんだろう。
もしかしたら今回の舞台が団地という過去の遺物になりつつあるところが舞台ということでわざとやってるのかと考えるのは穿ちすぎか
んーー。
なんだか、んーーって感じでした。
感情移入しにくい感覚でした。
ノッポくん、まさかの団地の時間具現化とは。
団地で亡くなってしまった子なのかなとか思ってたら
団地でした。
見ていて思うのは、怒鳴るシーンが多くてみてて、イヤな気持ちになりました。
主人公が素直じゃないため、終始大声出す感じです。
サブキャラも、性格悪すぎる女の子がずっと人のことばかり責めていて、イライラしてしまいました。
死にかけて救って死にかけて救っての繰り返しです。
団地により仲良しのままいて欲しいと言う気持ちで
あの漂流の世界にいってしまった(?)みたいな流れですが、設定がよくわかりませんでした。
何を伝えたかったのか、色々なことを詰め込んではいたけど、最後まで見た感想は、んーーーでした。
見て楽しめる作品
テーマ性や整合性など気にしたらダメなエンタメ作品。
主要人物のキャラクターが丁寧に描かれており感情移入もしやすい反面、物語の根底に何が有るのか読みとり難く、とりわけキーとなるノッポの意志、思いと、作中で起きている非現実に関連性が終盤まで全く見られずにストレスになる点もある。ミスリードさえ存在しないキーマンの存在は短編ならうまく活用できるだろうが長編では観客を置き去りにしてしまう。
加えて主人公たちが経験する非現実と、元の世界、現実との整合性も取ろうとしていない点も不満点の一つ。特にヒロインが母と再会するシーンは、この冒険が行われている間のそれぞれの世界の時間経過について説明が一切無いために違和感を覚えてしまう。
ただ、そうした細かい、面倒な点を一切忘れて映像と芝居に引き込まれる力は有る作品なので、親子等家族で見るのも悪くないだろう。
まあ、一言で言えば何も考えずに見ろ、そして見終わったら何も語らずに忘れろ、と言うジャンルの作品だ。見ている間だけは楽しめると思う。
消えてしまいそうです
Netflixで配信中でしたが劇場での鑑賞を選択しました。特典のしおりも貰えました。
世間一般での評判はかなり賛否の否よりですが、自分はかなり楽しめました。なんだかこの現象は「バブル」と近しいものがありました。
批判点として多く挙げられている喧嘩の多さ、小学生って大人よりも些細なことで言い合いとかしてなかったかなーと思いました。教育実習で学童の生徒たちと遊んだ事がありますが、場所の取り合いだったりとか好きなものの相違とかですぐ喧嘩しちゃうので、今作の子供たちは結構リアルです。声優さんたちが流石としか言いようのない演技なので生々しくはなっていましたが笑
団地にいたら突然海に出たというファンタジー要素はこの作品の肝になっており、この団地は画面上にずっとあるというのも監督の団地好きが全面に滲み出ているなと思いました。自分は団地に住んでいた期間は短いですが、あの狭い空間でしか感じられない事もあったなぁとしみじみ。
夏芽と航祐は航祐の祖父が亡くなった事がきっかけとなり、距離を置いており、この団地にいる間も言い合いをするシーンが多いです。互いに互いを心配しているからこそ本当の自分を曝け出せなくて無闇に傷つけあっていますが、2人がサッカーで協力するようにピンチのシーンも少しずつ協力して元の2人へと戻っていく流れは王道ですがとても良かったです。譲と太志は暴走気味になる航祐を抑えたり、仲間を助けにいったりと、少し影は薄かったですが良き友人です。この2人に囲まれてる航祐は幸せもんだなーと。令依菜はとにかく高飛車お嬢様で、共感できないというレビューも分かるんですが、根は優しい女の子で友達思いでこれまた良い子なので、彼女が怒りっぽいのもその優しさがあるからだなーと微笑ましく見えました。珠理は結構行動派、頑張り屋さんでした。彼女は令依菜の引き立て役になってしまったかなと少し残念でした。ノッポくんはきっとお爺ちゃんのメタ的な存在だなと思いました。説明不足な点が多いのもある程度物語にモヤモヤを残してる感じはいいんじゃないかなと思いました。
漂流してくる建物に食べ物を探しに行くために、団地にあるあらゆる物を組み立ててロープウェイみたいにするアイデアはとてもワクワクしました。めちゃくちゃ危険な事をするなーとは思いつつも、その無邪気さがとても良かったです。観覧車を団地に牽引するアイデアは相当ぶっ飛んでいるなと思いつつ、映画館の大きなスクリーン映えする映像を楽しめました。終盤の夏芽と航祐が互いを再び信頼し合うシーンは感動せざるを得ませんでした。
スタジオコロリドのアニメーションは青色の表現がとても美しく、今作も突き抜けた美しさを誇っていました。キャラデザも可愛らしくてとても好きですし、ずとまよの主題歌・挿入歌を含めた音楽も最高です。声優陣もこれまた素晴らしかったです。水瀬さんは普段の大人しいキャラとは違う活発な令依菜を演じているのも普段とのギャップを感じて新鮮でした。
まぁ気になった点はいくつかあって、終わりそうで終わらない展開にはかなりモヤっとしました。二転三転していく展開が多すぎるので、もういいんじゃないかい?と思ってももういっちょ!とおかわりが来たので少しダレたなーという印象です。あと終盤に突然出てくる女性が何者だったのか、これが何も明かされないのも謎でした。おそらく令依菜が初め行った遊園地の思い出の擬人化なんだろうなと解釈しました。
確かに批判点には納得できる、けれど面白さは十二分に詰まっていました。Netflixで配信されていますが、劇場映えする作品だなと思いました。スタジオコロリド最新作は鋭意製作中という事なので続報を待ちたいと思います。できればホラーアニメを撮ってほしいなと願いつつ。
鑑賞日 10/6
鑑賞時間 18:00〜20:10
座席 A-1
小学生の頃を思い出しました。
大人になって忘れていた。
子供の喧嘩、自分の感情が理解出来ない、
変わりゆくものを受け入れられない葛藤が上手く表現されていたと思う。
物や環境が無くなっても残る関係や思い出について、再度気付かされた作品だったので
実体験もあり、泣けました。
団地が幸せそのものであった夏芽の視点だと
話が分かりやすいのかなと思います。
その他考察 (個人の意見、すいません)
使われなくなった建物視点
人々の幸せに使っていた時を手放せない状態 or 心残りがある=漂流
航祐と夏芽視点
団地にいた頃の未練、建物とのバイバイが出来ずにいた状態=漂流
ストーリー
ノッポくんと遊園地の擬人化が現れますが、
お互いに晴れやかにお別れしたことで、
建物たちの天国に辿り着くことが出来た。
道中の黒い影は、人も建物も後悔してしまうようなことがあれば、思い出に囚われるという
地獄に落ちてしまう表現かと思いました。
ここまで解釈するのに難解だったので楽しめる人と、そうでない人が居るかと思うので、4.5にします。
ここまで読んでいただいた方ありがとうございました。
他のレビューさんが言いたいことは分かる。
他のレビューさんが言う通り、2時間10分とストーリーに対して話が長い印象があります。
先にマイナス点を上げれば、
小学生と言えば小学生。漂流団地というようにサバイバルシーンもある中で仲が良く一致団結して壁を乗り越えるかと思いきや、またすぐに仲間割れを起こす。もう少し一致団結してる姿を映して欲しかったです。一致団結、仲間割れの流れを2、3回は繰り返してるので視聴者も飽きてしまい「?」となる点かと思います。
さて、ここからは自分が言いたいことを言わせてもらいます。
自分も小学生まで団地民で、取り壊しにより転校しました。下の階には家族同然の幼馴染もいました。今は中々ないあの団地の人間関係や空気感。それが瓜二つに表現されており、映画を見ながら凄い感動し、当時の思い出が鮮明によみがえります。
夏芽がわかままとか往生際が悪いとかコメントありますが、それは違います。あそこが私の家だったんです。命に変えても守りたかった居場所なんです。自分も団地から引っ越しては取り壊しするまで何度も足を運びました。今でも正直あの団地が取り壊された事を寂しく思います。さて、漂流団地はそんな夏芽と航祐の2人がずっと居たかった居場所にお別れを言う映画です。
元団地民の皆さん。あの懐かしい頃に戻ってみませんか?
面白いそうなのになにかが足りない
取り壊される予定の廃団地を探検しようとした小学生を乗せ、なぜか突然団地ごと海の上に…と言うストーリー。
①団地の雰囲気とかエモさもありつつなんだけど、なんかちょっと感情移入しきれず…小学生達が大人びたことを言い過ぎてる感じ。近頃の小学生はこんなこと言うのか?と思う反面、幼稚にバカバカ言い合う…高学年ならなくもないけど、なんか違和感。
②安じいのエピソードがいまいち弱い。団地の魂?はのっぽくんじゃなくて安じいの姿で出てくるぐらいでも良かったのでは。
③漂流してるけど団地内と言う限られた場所での話なので、同じところでグルグルしてる感じでちょっと中弛み。色んなことが起きると言えば起きるんだけど…
と言うことでつまらなくもないけどなんかイマイチで星3つ。
作品全体を占める雰囲気が良い
ペンギンハイウェイと同じ柔らかい人物作画と明るく澄んだ夏の空気感を感じる背景が最高の作品。
他評価のレビューではすとーちー上の説明の少なさに難色を示されている人が多いようだけど個人的にはそれほど気になるレベルではなかったので楽しめた。ペンギンハイウェイでも結局のところお姉さんの正体がきちんと説明されずに終わった記憶があるがそういう点が気にならずにあの作品が楽しめた人なら今作も十分に楽しめると思う。
ペンギンハイウェイと同様作画のやわらかさや子供が主人公として活躍する点など、一見子供向け映画のようでかなり大人向けに作られた作品だと感じた。例えば今作の大きなテーマにはノスタルジーが挙げられる点。
子供のころに住んでいた団地、遊びに行った遊園地、プール施設など大人になった今施設自体が取り壊されて無くなってしまったり、もう行くことが無くなってしまったが、幼いころの自分を構成していたもの、それは多くの人が共通して持っているものだと思う。
今作はそういった思い出の詰まった建物が次々と登場し、描かれているキャラクターは少ないがそういったすべての建物に子供の姿をした付喪神が存在している。具体的に描写される付喪神は団地のノッポと遊園地(観覧車)の付喪神だけだが、プール施設で非常食をくれたのも付喪神だろうし、おそらく最初に流れ去っていった施設にも存在しているのだと思う。
そうして施設(建物)に人格を与えることでただの建物にしか過ぎないものを自分を作り育ててくれた一部なのだと認識し、感謝の念を抱かさてくれる付喪神という昔の人が作り出した概念を上手く使ったストーリーで、個人的には団地のノッポよりも終盤に登場する令依菜が幼いころに父親に連れて行ってもらっていた遊園地が一番感情移入できる施設で、幼いころに連れて行ってもらった自身の記憶を思い返すことが出来た。
そういった施設は自分の意志ではどうしようもなく無くなっていってしまう存在だが、形自体は消えてしまっても、そこで育まれた友情や愛情、思い出は消えることなく自分たちの中に残り続けている。ありきたりなテーマではあるが一つの個人が所有するモノではなく施設という日常風景の一部に焦点を当てた今作は昭和時代に作られた建物が次々と取り壊され新しい景色に代わっていく今の時代に過去を振り返り、温かい気持ちでノスタルジーに浸ることが出来るいい作品だと感じた。
ふわっとしてる
序盤はフロリダに行く女の子があんたのせいでこんな目にあってんのよ!とのっぽ君やなつめにキレるみたいな展開が3回くらい序盤で行われます。中盤で親友が怪我した場面でもあんたのせいで!ってキレます。この女の子がワンパターンでキレているので成長を感じられずなんかなぁって感じでした。またこのフロリダの女の子の思い出の地であった観覧車の建物にいた女性の掘り下げが全くなかったし説明なしにいきなり出てくるのでお前誰やねん状態が長く続いたのもモヤモヤしました。フロリダの子の回想シーンでも流すなりしたらもう少し観覧車のキャラを出した意味が出るかなぁと…
なんで団地は漂流しているのか、昔壊された建物達もなぜ漂流しているのか、色々謎はありましたが全く説明なくフワッとしたまま終わってしまったのが1番残念です。
現状今年で一番印象に残った映画
寿命を迎えた思い出の建物と、その建物に付いているいわゆる付喪神が、その役割を終え、此岸から彼岸に向かう際に子供達が巻き込まれてしまうという展開です。 広大な海にぽつんと団地が浮いているのが印象的ですが、その海はいわゆる三途の川ですね。 海の底には、沈みかけているものを喰らう何かが存在しているようで、海もずっと天候が良いわけではないので彼岸にたどり着ける建物は限られているようです。
食糧も限りがあり、そんな過酷な状況を子供達は生き抜きます。 子供向けな雰囲気の絵柄とは対照的に、ヘビーなシナリオになっており、劇伴も重厚感があり大人でも楽しめました。
主人公とヒロインの間にあるわだかまりを解消していく物語でもあるのですが、1段、2段と解消されていく(わかり合う)さまが見ていて気持ち良かったです。クライマックスで完全に解消されるシーンは本当に素晴らしいです。泣けます!
のっぽくんから主人公へ引き渡されるものが欲しかった
話の展開を、のっぽくんに頼りすぎたのでは、と思います。
「のっぽくん」が活躍すること自体は良いと思いますが、
そもそも超常的存在なので、彼の制約がどこにあるかわからないので、
「なんでもあり」にも感じてしまいます。
それと、何もかも、のっぽくんが抱えたまま、消えていった感が否めなかった。
何を抱えていたのか、想像をめぐらすことも難しく、
置いてきぼりにされた感がありました。
どこかで主人公たちに何かを引き渡す必要があった気がします。
そうすれば、前向きに主人公たちが物語をドライブする感じが出たのでは、と思います
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