「心のパンツを脱ぎ捨てて」茶飲友達 uzさんの映画レビュー(感想・評価)
心のパンツを脱ぎ捨てて
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非常にリアルで、散りばめられた問題ひとつひとつが身につまされる作品でした。
何より岡本玲の演技が素晴らしい。
“ファミリー”の前、一人のとき、家族と接する際と全然違う顔を、地続きとして成り立たせている。
『茶飲友達』への勧誘も、ビジネス的とも福祉的とも、宗教的とも取れる匙加減で絶妙です。
脇を固める面々も地に足のついた自然な演技で、身近に感じる。
パン屋の息子が好きでした。
ただ、ラストが急転直下すぎたのは少し残念。
松子がいきなり虚無の表情に戻り、「出会わなければよかった」と…
それまでの態度と、自分の中ではうまく繋がりませんでした。
逆に千佳や自殺した男性は、一貫して自分勝手さが滲んでいたので、(嫌いですが)実在感アリ。
お祝いのシーン(マナのくしゃっとした笑顔が印象的)からラストのギャップはエグい。
摘発のニュースも、他のものに紛れさせることで特別にしない姿勢が好ましい。
どちらが正義と一概に言えない問題を、誠実に扱っていたように思います。
まぁ、サスガにあそこまで的確にズバズバ言ってくる刑事もいないだろうけど。笑
群像劇として、周りのオチをもう少し描いてくれればなぁ、と思わないでもない。
割烹着のオプションは面白かった。
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