「寂しい心をどう埋めるかという普遍的課題」茶飲友達 Boncompagno da Tacaocaさんの映画レビュー(感想・評価)
寂しい心をどう埋めるかという普遍的課題
この映画で描かれているのは高齢者の性だけではない。登場する若い人たちの抱える様々な心の虚しさをどう埋めるか、それらを新しいコロニーのようなグループに集約した、よくできた脚本である。国家や制度は最低限の保証はしても、それだけで人の心は満たせない。いわば民間の力で埋めるしかないが、それもどこまでできるか、どこまでやってよいかが問われる。主人公のしたことは法的には咎められるべきだが、ただそれだけでよいのかと考えさせられる。何をやっても心の虚しさを埋めることはできない、そういうものは一時のものに過ぎないと賢しらに言う人にはなりたくないものである。
コメントする