劇場公開日 2022年3月25日

「暗く丹念に作り込まれた映像の描く、輪廻・因果応報の叙事詩」ナイトメア・アリー kumiko21さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5暗く丹念に作り込まれた映像の描く、輪廻・因果応報の叙事詩

2022年4月5日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 昭和一桁生まれの親から昔聞いたことのある「見世物小屋」。そのヒリつくような妖しい空気感、洋の東西を問わず、よくぞ再現したものだと感心した。ビリケン小僧みたいな標本強烈!この監督、シェイプ・オブ・ウオーターの時と同じ、光より影を撮る人。CGなど使わずに。正に「撮・影」だ。
 「読心術」、実にきな臭く俗っぽく、危険な詐欺です。なぜ社会的地位の高い人まで騙されちゃうんでしょう、と思ったけど、それは現在でも同じこと。一国のトップであろうと、心に隙間風が吹いてると付け入られる、絶対に騙されないという自信がある人ほど危ないです、なんていうのは言い古された普遍的真実なんですね。あなたも私も気をつけよう!

Kumiko21