「キャストは申し分ないが、今一つ弾けない」KAPPEI カッペイ tomatoさんの映画レビュー(感想・評価)
キャストは申し分ないが、今一つ弾けない
「北斗の拳」のケンシロウにイメージが重なる伊藤英明をキャスティングできた時点で、この映画の成功の半分は約束されたようなもの。あとは、どれだけギャグを弾けさせることができるかだが、残念ながら、せっかくの着想とアイデアが活かしきれていない感がある。
終末の救世主となるべく禁欲的な修行を続けてきた主人公たちが、今の世の中に放り出された結果、世界を助けるためでなく、極めて個人的な欲求、すなわち初恋のために右往左往する姿は笑いを誘うし、それなりの説得力もある。そうそうたるキャストたちが、くだらないドタバタ劇を大真面目に演じているところも良い。
しかしながら、今一つ、突き抜けた笑いがないのが物足りない。もっと、浦島太郎的なカルチャーギャップであるとか、スーパーパワーの無駄遣いであるとかを、じっくり描いてもよかったのではないだろうか。
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