劇場公開日 2021年12月24日

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「【”善が極悪に変容していった哀しき理由・・”スピード感溢れるカー&バイクチェイスの凄まじさ、市街地での激烈な銃撃戦、一対一の武術を駆使した接近格闘戦。破綻なきストーリー展開にも唸らされた作品。】」レイジング・ファイア NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5【”善が極悪に変容していった哀しき理由・・”スピード感溢れるカー&バイクチェイスの凄まじさ、市街地での激烈な銃撃戦、一対一の武術を駆使した接近格闘戦。破綻なきストーリー展開にも唸らされた作品。】

2022年2月27日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

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幸せ

ー 今作程のハイレベルアクション映画を見逃していた私のアンテナが低さを反省した程の完成度の高い作品である。
  そして、今作で絶対的な悪役を演じたニコラス・ツェーの知的でありながら、哀しみを湛えた復讐を誓った男の端正な表情は忘れ難い。ー

◆感想 <Caution!  内容に少し触れています。>

 ・2時間10分の尺であるが、体感1時間半である程、内容が濃密な作品である(個人的な意見です。)

 ・且つては、香港警察でチョン(ドニー・イェン)の若き同僚であったンゴウ(ニコラス・ツェー)と香港警察で善を保つために命を張って悪と戦っていた警官ンゴウの部下たち。
 彼らが、何故に極悪の徒になったのかが、キチンと描かれつつ、ンゴウ達の激烈な復讐劇が幕を上げる。

 ・見所は、様々な形態での圧倒的な熱量を帯びたアクションの凄さである。
 日本では、消防法の壁のために絶対に撮影出来ない爆破シーンや、街中でのスピード感溢れまくりのカー&バイクチェイスシーンの物凄さ。
 - あの歩道爆走シーンでの”歩道を歩く多数の一般市民”は絶対にアクション俳優だよね。ー

 ・そして、香港アクションお得意の逮捕術や武術を駆使した接近格闘戦のスピードたるや・・。
 「るろうに剣心」シリーズでアクション監督を務めた谷垣健治監督も今作に参加しているが、チョンとンゴウのラストのナイフを使った接近格闘戦で、可なり貢献しているのではないだろうか。
 何故ならば、外印(綾野剛)と、剣心(佐藤健)とのナイフでの一騎打ちシーンを想起してしまったからである。

 ・不正に屈せずに、不器用なまでに正義を貫き通すチョン(ドニー・イェン)に対し、ラスト、白いピアノの上に血だらけで立ったンゴウ(ニコラス・ツェー)の台詞
 ”あの時、お前が俺の代わりにあの場に居たら・・”は、印象的であった。

<香港アクション映画は、一国二制度が崩されつつ中でも存続して欲しいと思った程の、香港映画制作陣の心意気を感じた凄い熱量の作品である。
 ベニー・チャン監督の作品は「香港国際警察/new police story」しか鑑賞した事がないのだが、早逝が惜しまれる監督であると思った作品でもある。>

<2022年2月27日 刈谷日劇にて鑑賞>

NOBU