「本場アメリカの政治ジョークは核が違う、関心の高さを裏打ちする描写も注目」ドント・ルック・アップ たいよーさんさんの映画レビュー(感想・評価)
本場アメリカの政治ジョークは核が違う、関心の高さを裏打ちする描写も注目
秀逸でお粗末な冗談が変化し続ける、凄い映画だこと…笑。風刺の効いた黒さがたまらない。
単純にネトフリに入っているから、というのもそうだが、割と永く騒がせていたので観てみた。なかなかパンチラインが効いてて面白い。日本沈没みたいな危機感に対し、分断が起きてしまう所がなんともアメリカらしさを写している。「だってありそうじゃん。上の奴は皆、私利私欲だぜ?」みたいなブラックジョーク。隕石が落ちてくるから…のシチュエーションでここまでギミックがあることに驚く。
かと言って、人間の滑稽さも滲み出ているから、その可笑しさも強烈。浮気に暴動、パニック…ありったけのモノを詰め込んで魅せる。ちゃんと差別とか除いた上でジョークを利かす点も良かった。
洋画は疎いのでキャストがどうこう言えないけど、やはり主演の2人が踊らされている姿が凄く作品のインパクトを残してくる。大統領に超大企業の社長…権力的な部分の露骨さに苛まれながら、光を手繰り寄せようとするのがグッと来る…と言いたいけど、皆いろいろ有るから。そこは…。笑
『決戦は日曜日』を先に観ていたので、日本にも政治の風刺が出来るようになったのは凄い!と思っていたけど、本場は違いますね…。何より、政治関心が強いからこそ透けるモノを写している気がして、格の違いを感じた。スケールも含め、ネトフリ、恐るべし。
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