劇場公開日 2021年12月10日

「おめでとう。ダイエット終了です。」ドント・ルック・アップ 栗太郎さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5おめでとう。ダイエット終了です。

2021年12月26日
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鑑賞方法:映画館

茶化すねえ。出てくるキャラが、わかりやすく楽天家と現実主義者に分かれている。でも、楽天家は善人ではなく、現実主義者は理性にあふれている。"世紀末"をここまでコミカルに、そのくせバカバカしさを笑い飛ばすにしては実はリアルで、笑った口元が歪んでしまっていた。
地球規模の決断を自国の専権事項とさえ思い込んでるアメリカ人の、傲慢、偽善、我欲、大仰さ、見栄、自尊心、功名心、、、そんないろんないやらしさが満載。権力側の連中は、それを表に出さず(まあその手の人種は案外見透かされてしまっているが)、最大限のスマイルで隠す演技巧者ばかり。アメリカ人自身がこの映画を作っているのだから、自覚があるのだろうなあ。結末をああすることで、なんだか「いいとこ全部持って行ったりしませんから」とでも言いたげな、せめてもの言い訳を感じた。

栗太郎