「丁寧に生きよう」土を喰らう十二ヵ月 momoさんの映画レビュー(感想・評価)
丁寧に生きよう
仕事に追われ、日々の暮らしがなんと疎かになっていることか!
便利な食べ物は世の中に溢れているけれど、味気ない。
本来、自分がどのように生きたいのか考えさせられました。
生きていくことの基本となる食べ物についてもっと丁寧に、あたり前のものをあたり前に作って口にして大切な自分の身体を作っていきたいと感じさせてくれる作品でした。
梅干しの紫蘇を揉んでいるシーンでは祖母に梅干しの作り方を教わった時のことを思い出して涙が溢れてきました。
こういうことが出来なくなっている今の自分の暮らしへの自戒もあり、12ヶ月の丁寧な暮らしを淡々と見つめて得られたものは大きかったと思います。
沢田研二は葬儀の振る舞いの胡麻豆腐やミョウガのおにぎり、故人のおばあちゃんの味噌を使った茄子料理、手際が良いだけではなく、お経を読むまでフルで大活躍!
松たか子がまた何もかも美味しそうに食べること!
奈良岡朋子のぶっきらぼうなおばあちゃんも良かった。
エンドロールの沢田研二の歌が、1度は一緒に暮らす覚悟をしたのに受け入れなかったために離れていった恋人へのメッセージのようで後味も良かったです。
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