「胆力強すぎでしょ」パーフェクト・ケア soleilヾ(´ε`○)さんの映画レビュー(感想・評価)
胆力強すぎでしょ
金持ち老人を女医と相方の彼女と組んで合法的にケアハウスにぶち込んだ後、強制的に全財産を清算して死ぬまでいい感じにピンハネしていくという悪徳後継人業を営む主人公。
目をつけたおばあちゃまをケアハウスにぶち込んで財産清算中に隠し金庫のダイヤを見つけてフォーーーー!!ってなってる時に、おばあちゃまは実はロシアンマフィアの元ボスのママってことが鑑賞者にわかる。
(元マフィアボスがGOTのティリオンだったのがアツい。お元気でしたか?ティリオン侯…!)
マフィアは弁護士を送り込んで、主人公と交渉したり裁判所でママを合法的に外に出そうとするも失敗。最後に殺されちゃうかもよ?っと脅すも屈さない主人公。
中盤で協力者の女医が殺されて、あれ?マジでやばい??って思うものの逃げず、自分も拉致されて殺されかけるも生き残り、恋人も殺されかけたのに、屈服も逃げもせず、執念でボスを殺すかと思いきや合法的に自分の手のひらで転がせる状態に持ち込んで最後まで交渉する。殺さなかったのは、お金とダイヤのためだったのかー、なるほどね!!!考えるねー!
最後はボスが主人公の胆力に惚れ込んで逆に世界の介護業界を一緒に掌握しようぜ!って持ち込まれて乗っちゃうのすげえ。黒い金に塗れてもまだ欲しいのか富と名声。こわい。
最後はおばあちゃまもボスの元に帰れて、主人公はフォーブスとか世界の尊敬するunder40とかに選ばれて(50歳くらいかと思ったらまだ38歳設定だった、老けすぎてない??)テレビにも特集されて、こんな悪人が白昼堂々のさばれるのがアメリカよ!!!!!みたいな最後かと思いきや、ど頭にお母さんを獲物にされた息子に撃たれて終わる、っていうウシジマくんの最終回みたいなオチ。
真っ白なセットアップスーツが赤く染まっていって、さっきテレビで発言した「まだ始まったばかり」というシーンで〆る勧善懲悪メタだった。
それにしても、ロシアンマフィアのボスなのに殺す時のツメが甘すぎない?捕まえて言うこと聞かないなら、普通ダイヤの居場所を拷問して吐かせてから確実に殺すでしょ?もしくは恋人を連れてきて目の前で拷問して吐かせるでしょ、自然死に見せかけるように車の事故で殺そうとするなんて優しすぎない??生き残る可能性あるじゃん。恋人もただ殴っただけで生きてたし、女医は殺したのに、なぜこの二人には甘いのか。それは映画作品だから、ってわかってるけどそこだけ納得いかないなー。
せめて恋人を目の前で拷問&殺害されても吐かない胆力を買って物事が動いてく、って感じの方が納得感あるんだけどな。
そっちの方が、ラストの凡人にあっけなく殺されちゃうオチのショックが強く残りそうなのになー。
とはいえ、設定は斬新で素晴らしい。