「劇薬映画!」パーフェクト・ケア Mさんの映画レビュー(感想・評価)
劇薬映画!
観賞後のこと。満席の劇場で
クレジットの最中に、近くの女性客が隣のオジサンと揉めていて、「さっさと帰れ!クソジジイ!」と叫んだ。
と、思うと前方の席では、初老のオジサンが「頭を蹴りやがって!表にでろ!コラ!」と後ろの若い客に掴みかかり、騒然とする。
2件も、揉め事が。
劇場ではじめての体験でかなりびっくりしたが、
初老の男性客が潜在的にフラストレーションを溜め込むのも、女性客が大胆に叫ぶのも、この映画の後なら、と妙に納得した。
観る人にとってはずっと神経を逆撫でされる映画だし、
観る人には、ずっと耳元で悪魔にけしかけられるような映画だ。
全編に止まずに流れる大音量のテクノ音楽が神経を痺れさせて、理性をストップさせる効果があるのかも。
でもって、
とにかく、ロザムンドパイクに惹きつけられた。
どぎつい原色の衣装が似合うこと。タイトなスーツが似合うこと。
(びしょ濡れで着替えた赤いトレーナーも良かったけど)
それからカメラアングルとのパーフェクトな演技の振り付け。(歩くだけでもかっこいい!カメラに対して顔の絶妙な角度!どのショットもキマってる)ジムのライティングもかっこいい!
音楽、役者、カメラがとにかくクール
さいごに
とにかく女性が強く光って描かれてるが、マーラとのマウントを取り合う、施設に軟禁される老婆役ダイアン・ウィーストの嵐の到来を告げる静かな演技、最高に良かった。
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