「『ゴーン・ガール』に匹敵する怪演を披露するロザムンド・パイクが憎たらしい主人公を生き生きと演じるクライム・サスペンス」パーフェクト・ケア よねさんの映画レビュー(感想・評価)
『ゴーン・ガール』に匹敵する怪演を披露するロザムンド・パイクが憎たらしい主人公を生き生きと演じるクライム・サスペンス
主人公は凄腕の法定後見人マーラ。助手で恋人のフランシスとともに言葉巧みに高齢者のターゲットに近づき医師と結託して家族のケアが不十分と主張してターゲットの法定後見人となり、グルになっている介護施設にブチ込んで薬漬けにしてターゲットの資産を売り捌くのが彼女の常套手段。そんなマーラが次に狙いを定めたのはジェニファー。立派な家に一人で暮らし身寄りもない彼女をいつもの手口で介護施設に送り込み資産を片っ端から売り払っていくが、実はそこに不審な影が忍び寄ってきていた。
いつも温厚で優しい女性ばかりを演じている印象があるダイアン・ウィーストが演じるジェニファーがここで見せるのは不敵な笑顔と狂犬のような凶暴さ。ジェニファーを助けようと画策する謎の男をピーター・ディンクレイジが演じているので、マーラがどんどん追い込まれていく様が非常にリアルですが、そんなマーラを演じているのが『ゴーン・ガール』で演じた強烈なキャラクターが印象的なロザムンド・パイク。彼女が最悪の窮地で発揮するタフさがこちらが想定してきた筋書きをあっさりと裏切り、あっと驚くエンディングまでのテンションが張り詰めた展開は見ものです。
フランシスを演じているのは『ベイビー・ドライバー』で鮮烈なヴァイオレンスを披露したエイザ・ゴンザレス。彼女のシャープな美しさも本作の魅力の一つです。
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