「余興が最高に盛り上がった「ウェディング・ハイ」でした。」ウェディング・ハイ 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)
余興が最高に盛り上がった「ウェディング・ハイ」でした。
披露宴の前半で60分も予定時間をオーバーしてしまい、
困った挙句の奇策が余興のコラボレーション!!
これが大当たり!!
新郎友人の和太鼓、
新婦友人のダンス、
新郎の父親のマジック、
新婦の父親のマグロ解体ショー。
一気にやる事で、より華やかに、よりスピーディーになった。
極め付けは、マジックで六角精児が消えた!!
本当に消えた!?
そこんとこ、巧みな構成と編集でした。
バカリズムの脚本と聞くと「地獄の花園」と「架空OL日記」だけしか
観てませんが、遂に本格的脚本家として認知される王道の
コメディ作家ですね。
(まぁ、普通だとか、常識的だ、とのご意見もある)
結婚式を挙げるカップル(中村倫也と関水渚)の
挙式・披露宴当日の
進行を仕切るウェディング・プランナーの
篠原涼子の目を中心に描かれる
式当日のドタバタを、スッキリ知的にまとめています。
中々複雑な構成。
《主賓のスピーチ》をする中村の上司の高橋克美。
そして《生い立ちのビデオ》を作成するカメラマンの中尾明慶。
《乾杯の音頭をとる》皆川猿時など。
3人の人生を賭けたその意気込みが凄い。
彼らの一人称パートも結構泣かせるし熱い。
この3人が一番ハイになってます(笑)
新郎新婦は意外と冷静ですよね。
新婦の父親(六角精児)も、
余興に「マグロの解体ショー」って初めて聞きました。
新郎の父親(尾美としのり)もマジックショーをやるって引きません。
そして更に新婦の関水渚の元カレ(岩田剛典)が、
新婦は望まない結婚をする・・・
と信じていて、
ダスティン・ホフマンの「卒業」よろしく、
《新婦をかっさらおう》と乗り込むのだけれど・・・。
ところがラストには、怪しい男を岩田が目に留めて、
お祝金泥棒(向井理)に話を絡める
この展開は上手いと思った。
新婦をかっさらうぞ!!
乗り込むぞ!!と
見せかけて見事なフェイント!!
向井理がコソ泥って凄くない!!
そして元カレの岩田剛典。
いやぁー、酷っ!!
2枚目返上のカッコ悪い役!!
彼、○○○漏らしちゃうんですよ!
でも終わってみれば重要な役割を果たして、
彼と結婚しても遥ちゃん、きっと幸せになれたのにねー。
なぁーんて、思っちゃいました(笑)