「戦争のトラウマ」カード・カウンター カツベン二郎さんの映画レビュー(感想・評価)
戦争のトラウマ
オスカー・アイザックのダークな一面が観られる、「タクシードライバー」のポール・シュレイダー監督・脚本、マーティン・スコセッシ製作総指揮というこれ以上ないスタッフが関わっているいぶし銀な映画。
カジノのカードゲームで表に出たカードをカウントしながら確率を計算し金儲けをする「ラスベガスをぶっつぶせ」の様なストーリーかと思っていたが、戦犯として服役した過去を持つ男がトラウマに打ち勝ち前へ進んで行こうとする、カードゲームは大筋には関係のないお話。
イラク戦争でアブグレイブ刑務所で犯した拷問の罪で服役していた男がその贖罪として同僚の息子カークを故郷へ帰そうと試みるが叶わず、かつての上司と(多分)拷問し合い打ち勝つ事で過去を払拭する・・・、が残念ながらその描写はない。
またカークが母親と話をすることを条件に女性と関係を持つのだが、リンダのガタイが余りにも立派なので余計なお世話ながら大丈夫かなと心配してしまったw。
結局ポール・シュレイダーやマーティン・スコセッシって戦争の狂気によって精神を病んだ男がもがき苦しみ、一生懸命前を向こうとする話が大好きだと言うことが改めてわかる、ある意味「タクシードライバー」よもう一度みたいな作品。
コメントする