「母への愛…」パワー・オブ・ザ・ドッグ ケイさんの映画レビュー(感想・評価)
母への愛…
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ラスト30分くらいまで陰湿で抑圧的な雰囲気なまま展開し、ずっとすっきりしない。結局この時代、ゲイをカミングアウトすることはできず、ましてやカウボーイは絶対にそうあってはならない。だからこそ、家族として近づいてきた親子に必要以上に冷たく当たり、自らを引き離していた。この映画の怖いのはその更に上をいくピーターの存在。色白な綺麗な顔でか細く、中性的であり、どこかミステリアス、しかしながら、兎の解剖はラストの炭疽症殺人に繋がる狂気さを持つ。ピーターはその秘めた妖しい存在に心を開き出したのだが、時すでに遅し、母親の存在には勝てなかった。
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