「これは切ない悲劇だった」パワー・オブ・ザ・ドッグ エロくそチキンさんの映画レビュー(感想・評価)
これは切ない悲劇だった
お久しぶり過ぎるジェーン・カンピオン監督。
そしてこれは今年の外国映画のベストの一本となる傑作。
1920年代のモンタナ、クソ田舎とか僻地とかいった言葉では足りない辺境の地だった。彼の地で牧場を営む兄フィルと弟ジョージ、そして弟の妻となる未亡人ローズとその息子ピーターの物語。
牧場主として、男としてプライドの高いフィルの抱える秘密。当時としては決して口にすることができない禁断の秘密。
ローズは心を許さないフィルを恐れた。
耐えられずアルコールに溺れた。
ピーターには母親がすべてだった。
フィルとピーターの対峙。
ホント緊張した。
父性に目覚めたのか優しくなっていくフィルの幸せを手を合わせて祈ったのだが。
動き出した悲劇を止めることはできなかった。
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