「【哀しき震災から12年。命の大切さと人間の絆の大切さを伝える群像劇が公開された意義は大きい。現代が抱える諸問題を憂えた若手俳優達が、今作を自主制作した気概を買いたい作品である。】」有り、触れた、未来 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【哀しき震災から12年。命の大切さと人間の絆の大切さを伝える群像劇が公開された意義は大きい。現代が抱える諸問題を憂えた若手俳優達が、今作を自主制作した気概を買いたい作品である。】
ー エンドロールで流れるが、東日本大震災の被災者である齊藤幸男さんの「生かされて生きる~震災を語り継ぐ~」が今作のベースとなっているそうである。-
◆感想
1.東日本大震災により、妻と息子と義理の父を喪い、酒浸りの日々を送る男(北村有起哉)と、生き残った娘ユリと祖母(手塚里美)
2.恋人でロックバンドの仲間だった恋人を、事故で失った愛実(桜庭ななみ)。そして彼女のフィアンセで、ユリの担任でもある優しき男。
3.愛実の母(仙道敦子)は、末期がんに侵されつつ、娘の結婚式に出る事を願っている。そして、それを支える元夫(杉本哲太)
4.30歳を過ぎてもボクシングを止めない信念を持つ男。弟は愛実のフィアンセ。
5.30歳近くになっても、演劇を続ける男女とその仲間。
ー 今作は、命の尊さ、大切さを群像劇で描いた作品である。
そして、メインストーリーである、震災によって心に深い傷を負った少女とその父が、周囲の支えにより再起する姿は、現代日本の未来に微かなる希望を感じさせる作品でもある。ー
<東日本大震災から本日で12年である。
だが、今作を観てもその傷が癒えていない人は現在でも多数いらっしゃる。
そして、その後に世界を襲ったコロナ禍により様々な苦しみを経験した人達(私の同僚の女性は、後遺症に未だに悩んでいる。)も多数いらっしゃるのである。
そんな中、今作が製作され、全国公開された事は、大いなる意義があると私は思います。>
NOBUさん、コメント有り難うございます。
宮城県(仙台?)で学生時代を過ごされたとは存じませんでした。
昔、どこかですれ違ってたりしたかもしれませんね。
東日本大震災からの「復興」の具合を何で測ればよいのか、
これは本当に難しい所です。
いわゆる「ハコモノ」は目で見ることも出来ますが、被災した
人達の「心のキズ」がどの程度癒えたのかについては、外から
眺めているだけでは見えてこないですから。
私は震災当日、仙台で震度6の揺れに襲われました。当時居た
建物が「免震ではなく耐震」構造だったもので、地震の揺れが
収まった後も長~~い時間、ビルの中で揺られてました ・_・;
思い出すと、今でも気持ちワルクなります…。うう
けど、私などはまだ良かった方です。
地震後に発生した「津波」と「原発事故」に襲われた人達は、
三重の苦しみを味わた事になってしまった訳ですから。
故郷がそっくり無くなってしまった方々の心中を思うと、こち
らの胸も痛くなります。(例えではなく本当に)
「復旧」は、ある程度進んだのかもしれませんが
「復興」までとなると、まだ道半ばな気がします。
(※受けた被害が大きい人ほど、そう感じるかと思います)