有り、触れた、未来のレビュー・感想・評価
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あふれる思いと、ままならなさについて
人の生のままならなさを描こうとする作品だ。宮城県を舞台に、バンド仲間を亡くした女性、伝統の和太鼓を習うも不登校になる少女、震災で大切な大切な誰かを失った人々、自死に向き合う若者たちが、群像劇のスタイルで綴られていく。
天災や戦争などによって大勢が亡くなったり、生活が激変したりするたび、人の生は、命はいかに不確かなものかと思い知らされる。身近な人が事故や病、あるいは自死によって不意にいなくなり、喪失感に長らく苦しむ人もいる。人の生のままならなさ、と抽象的にとらえるならそれはありふれたものかもしれない。けれど一人の人間、その人自身にとってはリアルで切実でかけがえのない感覚であり時間の連なりなのだ。
大勢の若者が自殺していることに胸を痛め、なんとか現状を変えよう、未来を希望あるものにしようという思いで企画が立ち上がり、多くの若手俳優が賛同し参加したという。名の通ったキャストたちとの演技力の差は当然ある。脚本は詰め込みすぎで、演出も洗練されてはいない。けれどそれも、あふれるほどの思いがあるからこそ。この映画のままならなさも、人の生のままならなさを否応なしに思い出させる。
喪失と向き合う
想いが伝わってきた
登場する人たちの関わりや、それらの人たちが抱える生きづらさは自分にも思い当たり、いつの間にか自分事として引き込まれた。
小説を読むように、色々な人がちょっとずつ関わり繋がっていて、それを発見するたびに、隣に座っていた方は声をあげて驚いていた笑。
そのようなつながりにより、「未来はある」としっかり伝わってきた。
10年前を振り返りながらの「未来は今だ」という言葉に、自分も今、未来を生きてるのだとしみじみ感じた…。
父親役の北村有起哉、すごくいい。
言葉がなくてもその表情で、生きることへの絶望や葛藤が伝わってくる。
その娘役・碧山さえとの激しく対峙する場面も心震えた。
手作りの映画で、シネコンはなかなか扱ってもらえないらしく、すごくもったいない。
大林宣彦監督のもと監督業を学んだ山本透監督。素晴らしかった。
染み入る映画をありがとう。
トークショー付き試写会にご招待頂き鑑賞しました。 自分は岩手県出身...
トークショー付き試写会にご招待頂き鑑賞しました。
自分は岩手県出身で震災時は岩手に居ました。震災がテーマ、オール宮城ロケという事で興味があり試写会に応募しました。
東北出身という事もあり厳しい評価で申し訳ありません。
石巻が舞台なのに映画は終始標準語でガッカリでした。若者はともかく、お父さんやおばあちゃん世代の役は方言や訛りがないと世界観台無しです…
トークショーで監督の熱い思いは伝わりましたが、色々詰め込み過ぎるせいかセリフが多く、せっかくの被災地ロケなので、自然・復興した街並み・復興半ばな街並み…色んな景色をもっと映して欲しかったです。自主映画という事で色々と難しい部分もあったと思いますが…
色んな立場で悩み苦しむ人々を撮りたかったのは分かりますが、各々のエピソードがありきたりで、セリフも安っぽく感じました。
保育園児が命について語るシーンやエンドロールの太鼓と鯉のぼりのシーンなど、地元エキストラさんが出演するシーンはグッと来ました。そういう演出を期待して鑑賞してしまったせいで、低評価になってしまったんだと思います。
東北が舞台と聞いて東北出身者が期待して観ると厳しい評価になってしまうかもしれませんが、フラットに見れる方からはこの映画を見て救われる人も沢山いると思います。
こういうごちゃごちゃした群像劇は嫌いだけど
2023年映画館鑑賞15作品目
4月4日(火)イオンシネマ新利府
ACチケット1000円
監督は『グッモーエビアン!』の山本透
脚本は『グッモーエビアン!』『ブレイブ 群青戦記』の山本透
震災後の宮城県沖のとある街の群像劇
こういうごちゃごちゃした群像劇はあまり好きじゃない
それぞれ重なる場面があるいくつかのオムニバスに分けてもらったなら楽だったかもしれないがそれだとこの映画の良さが損なわれるかもしれない
複雑に絡み合っているのがミソ
こういう作りの映画は自分には合わない
主人公は基本一人で主人公中心に話が進む笑いあり涙ありアクションありの娯楽映画の方が好きだ
ポスターを見てから観た結果やっぱりだった
でも舞台が宮城とか岩手なら映画館で観ないわけにはいかない
三者面談で結莉を先に帰し祖母文子が学年主任に意見する場面
ヤクザに送られて帰宅した父と娘の修羅場の場面
父と娘が抱き合い謝罪しあう場面
この3つがグッときた
特に良かったのは北村有起哉
無精髭で酔っ払いを演じてる北村は元プロボクサーの八重樫東っぽい感じだった
娘役の星屑ガールズ碧山さえも中学生のわりに大健闘
久々にじっくり仙道敦子の芝居を観て懐かしかった
吉田栄作と共演した『クリスマスイブ』や柳葉敏郎と共演した『ホットドッグ』などを思い出した
桜庭ななみって売れると思ったけどあまり売れてないわけだがなんでだろう
ドンマイ
いかにも下北沢でやってそうなああいうお芝居は好きになれない
エンドロールもまんま続き
エキストラ紹介多すぎ
配役
保育士の佐々木愛実に桜庭ななみ
愛実の母で末期癌の佐々木有美子に仙道敦子
愛実の父で有美子の元夫で飲食店を営む本堂真治に杉本哲太
愛実と和樹と哲と一緒にバンドを組んでいたベースの宮本祥子に岩田華怜
愛実と和樹と祥子とバンドを組んでいたドラム担当で今はお坊さんの丸岡哲に谷口翔太
愛実の彼氏で交通事故で亡くなった安田和樹に松代大介
和樹の母の安田朋絵に原日出子
和樹の葬儀に参列していた親戚の叔父さんに藤原光博
4歳のとき震災で母と兄と祖父を亡くした中学生の里美結莉に碧山さえ
結莉の友人でクラスメートの野上咲良に鶴丸愛莉
震災で妻と息子と父を亡くし酒に溺れアルコール依存症になってしまう結莉の父に里見健昭に北村有起哉
健昭の母で結莉の祖母の里見文子に手塚理美
結莉の学年の主任教師の市村隆司に淵上泰史
健昭が通っているクラブの瞳ママに麻生久美子
泥酔して道路で横になってい健昭を車で自宅に送ってあげたヤクザの須藤昇に高橋努
健昭の主治医に入江甚儀
愛実の婚約者で結莉のクラスの担任教師の吉田悠二に宮澤佑
悠二の兄で健昭の職場の同僚のプロボクサー吉田光一に松浦慎一郎
光一の妻の吉田若菜に金澤美穂
光一が所属するジムのトレーナー柴田に萩原聖人
役作りで髪の毛を青く染めた劇団員で愛実の友人の大島蒼衣に舞木ひと美
蒼衣が所属する劇団のリーダーで脚本も担当する遠藤翔に高品雄基
日常の尊さ
ドキュメンタリー風オムニバス形式群青劇。
鑑賞予定無かったけど、評価が高かったので。これといった特出事項は無いんだけど、それなりに考えさせられる作品ではありました。ただ、かなり雑多で描き不足じゃないかな?
演技の質にかなり差があるのは致し方ない。
そして、あの悪夢について誰も言及しないという演出は、監督の強い思いとリアルが感じられて、ジーンとくる。しかしながら、4つのエピソード、どれもかなり荒削り。雰囲気や見た目は、良くも悪くもThe・日本映画って感じで、見慣れた感じ。相変わらず、人情ものってこんな風だよな。
お涙頂戴、悲しいよね、辛いよねのオンパレード。ドキュメンタリーなら受け止められるんだけど、映画となるとまた別。前情報一切無しで見た私も悪いんだけど、これはあんまり映画館向きじゃないかなと。ドラマでしっかりと描いて欲しかった。テーマや演出は、この悪夢を描いている物語としてはかなり良かったからさ。
北村有起哉は素晴らしかった。
みすぼらしいお父さん、カッコイイお父さん、両方演じられるのはすごい。やっぱり大好きな俳優。
でも、演劇はさっぱり。舞台が作中に登場する映画に当たりほぼ無し。わざとらしさが満載だし、ちょっと私には理解できなかったかな。
あと、主題歌は結構すき。
なんだか、薄っぺらいレビューになってしまいましたが、個人的にはイマイチかな。
想いが押し寄せる
旦那評価 星5
力をもらえる作品
とても感動しました。
今まで無意識に自分を苦しめていた自分で作り上げてしまった大きな荷物を下ろすことができました。
公開初日から2日連続で観ましたが何度観ても、いろんな視点から楽しむことができると思いました。
沢山の人に見て欲しい
青い宇宙人がくれた自販機のいちごミルクに涙
津波で祖父、母親、弟を失った女子中学生、アル中の元漁師の父親、朝市で手作りの食品を売って家計の足しにしている祖母を中心に地方都市で日常を懸命に生きる人々のタマシイの救済をモチーフに描いた群像劇。
交通事故でバンドリーダーの恋人を失ったバンド女子、前衛劇の団員たち、居酒屋を営む男と別れた妻、30歳をとうに超えても現役にこだわるボクサーとその弟の教師の兄弟の絆、それにスナックのママや元カタギの面倒見のいいヤクザ。中学校の教師たち、生徒、郷土芸能、鯉のぼりのお祭りなどで大勢のキャスト、地元のエキストラが参加。
震災で家族を失ったショックや酒浸りになって変わってしまった父親との心の隔たり、将来に対する不安から過換気症候群、不登校、フラッシュバックを経験する女子中学生を地元で採用された新人の「碧山さえ」が熱演。父親役の北村有紀哉との修羅場もなかなかだった。祖母役の手塚理美がふたりを案じて、できる限り支える温かさや面談場面で教師に言うセリフが沁みた。
担任がさとみ、さとみって馴れ馴れしく女生徒の名前を呼ぶのはどうなのよって思ったら、さとみは里見で苗字だった。名前はゆり(結莉)だった。手塚理美も出てるから、紛らわしい。
「ケイコ目を澄ませて組」の松浦慎一朗、仙道敦子も魅せる。松浦慎一朗の気力だけで勝とうと愚直なまでに前に出るファイティングスタイルの演技には目頭が熱くなった。嫁さんの甲斐甲斐しいサポートも清々しい。
人気上昇中の桜庭ななみが元バンド女子で元劇団員で仙道敦子と杉本の娘でボクサーの弟の中学教師の恋人の保育士役を演じ、物語のつなぎ役となっている。
バンドの元ドラムのお坊さん役の個性派俳優のドラムは正確でグルーヴしていた。それに和太鼓のリズムが重なり、タマシイが鼓舞される。ドラムの音は吹き替えアフレコなしでしょ。ななみちゃんのギター(アコギのケースに入れられた元彼のテレキャスター)と元AKBの女優さんのベースはほとんど写してなかったけど。
気持ちのいい human anthem.
タマシイレボリューション
この映画のほうが
バイプレーヤーズ~もしも100人の名脇役で映画を作ったら~
だなぁ
と、個人的に思った良心作。
上映館がほとんどないので、クルマでちょっと遠くに遠征。
手塚理美は今後かわいいおばあちゃん役増えそう。
萌え~🤩
民放のよるドラ、「しょうもない僕らの恋愛論」でも中田青渚のおばあちゃん役とても良かった🤩
吉永小百合は絶対おばあちゃん役やらないだろうし、倍賞千恵子は残念ながら顔のシワがちょっと増えすぎちゃったし。
追記
エンドロールで流れるキヨシローっぽい、唄は THE 武田組のこどもの日という歌。
あのひとが死んで3日目にロックの神様が夢枕に立ったという歌詞でした。
そういえば、キヨシローの命日は5月2日でしたね。
強く優しく心に響く映画
映画を観終わった後、一緒に鑑賞した知人とカフェでいろんな話しをしました。
普段話す事はないような話しを沢山しました。
観た人によって、それぞれの立場によって色んな解釈ができて、何かしらの思いを持てる映画です。
人間は誰しもが何かしらの苦悩を抱え生きています。
それが人間です。
だけど、ほとんどの人が人に話すことは無く、話すきっかけもなくて、もしその苦悩が多きなエネルギーをもってしまった時に、映画を観たことや観た人たちが、感じたり話したりする事で、そんな自分を許せることができたなら、ほんのちょっとでもそのエネルギーの向きをずらす事ができるのではないかと思います。そして誰かの命が救われることがあるのかもしれないなって思いました。
一人でも多くの人に観てもらいたい映画です。
有りふれた未来が、実は何よりも大切で有難い。手を伸ばせば届くのならば、手を伸ばしましょうよ、と。この作品はそう周りに呼びかけているような気がします。
東日本大震災で被災した人びとを描いた物語。
最初はそう思っていたのですが、どうも
それだけを描いた作品でもないらしい。
これは観てみなければというわけで鑑賞です。
登場する人数が、かなり多い作品です。
その中でも、二つの人(家族)を中心に話が進みます。
メインの主人公は、佐々木愛美(桜庭まなみ)
10年前、交通事故でバンドマンの彼氏を亡くす。
両親は離婚しており、母親は末期ガンらしい。
もう一人の主人公は、里見結莉(碧山さえ)
そしてその父親が、里見健昭(北村有起哉)
10年前の震災で祖父・母・兄の3人を失う。
現在は祖母との3人暮らし。
愛美とその父
一度に3人を失った哀しみから抜け出せずにいる。
父は酒びたり。ほぼアル中。
愛美は友人と一緒の高校へ進学する将来を想うが
愛美からは笑顔が消えたまま。
それぞれに、支えてくれる人がいます。
愛美には結婚予定の男(中学教師)が。
その中学教師は、結莉のクラス担任で
結莉には一緒の進学を目指す友人。
中学3年で進路を決める時期の結莉。
3者面談の日程を決めるよう担任に言われるが
酒びたりの父親に相談する気にもなれない。。
この父親、
震災で家族を亡くした事を悔やみ続けている。
助けられなかった命を悔やみ続ける父の姿は
娘にとって「自分を責める無言の姿勢」に映る。
” 私が死ねば良かった? ”
ついに口にする結莉。
生き残った父と娘。
津波に呑まれ命を落とした母・兄・祖父。
父は、救えなかった命を嘆き哀しみ続ける。
10年の間その姿を見続けた娘。
自分が生き残った事が父を悲しませている と
生きる意味を見失っていく…。 …うーん
” 私が死ねば良かった? ”
父の冷えきった心に灯が灯る。
”違う” ”そうじゃない”
失った命を嘆く余りに
残された者まで暗闇に落としてどうする?
アル中の治療に通い始め
仕事を真面目に勤め出す父。
結莉の氷った心も、静かに解け始める。
そして…
と、まあ こんな感じの展開で
震災で傷ついた者を中心に、
心に傷を抱えた人たちの心情を描いた群像劇です。
傷ついた者たちへの寄り添い方の
なんと優しいこと。 ほっ
観て良かった。
満足です。
◇あれこれ
■真の主人公
ポスター上の文字サイズからしても「桜庭まなみ」
がヒロインだと思っていたのですが、
作品の鑑賞後の感想としては
「里見結莉」 が真実のヒロインに思えます。
(あ、父親の役割もデカいです)
■その里見結莉を演じた「碧山さえ」さん
被災した過去を持つ中3女子の役を
これ以上無いくらい自然に演じてくれました。
現役の中学生との事。宮城県出身。 ほう
他の作品への出演歴は確認できませんでしたが
今後の活躍に期待大です。
■ラスト近くのシーン
和太鼓の連弾のなんと力強い響き。
まさに「命の鼓動」。
前を向けと、力をもらった気がします。
◇最後に
エンディング。
自転車を漕いで友と一緒に高校に通う結莉。
一度は諦めた小さな夢は、実現していました。
眩しいほどの笑顔。
高校に通える結莉の喜びが
画面全体から伝わってきました。 良かったね。
それこそが、手に掴んだ「有りふれた未来」。
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
ペンキをぶちまけたらそこにはマリア様が・・
強く、優しく、寄り添う
監督の知人が
「自ら、命の別れを選ぶ」
という選択したことをきっかけに作られた映画
これを知ってから観ると、この映画がだいぶ違って見えてくる(鑑賞後でいいから、YouTubeで監督のインタビューを是非みてほしい)
私もここ最近、悲しいことに知人との別れが続いたから、余計に響いたのかもしれない
監督の自問自答、覚悟、台詞、景色に込められた意味
1回目観た時は途中から、おかしな感覚になった
今思えば、物語に入ってしまったような感覚
観客ではなくなり
あの登場人物たちと、あの、街にいた
(ちなみに私は遠い昔、1年宮城に住んでいて、その前に山形にも住んでいたので、宮城にもよく足を運んでいた)
映画という枠で、
フィクション映画ではあるのだが、
オール宮城ロケということもあり、
ドキュメント・記録映画的でもあり、
そして舞台、詩であったり、いくつもの表現技法が組み合わさる
その中でも、舞台での台詞は一番メッセージが伝わった
とにかく言葉を、問いかけ、投げつけ、心の奥底に響いてきた
ラストはまさに魂の叫びだ
ベテランはしっかり重厚な演技で魅せ、
若手・新人は思いのたけをぶつけるように、画面に焼き付けていく
若手が育つ環境をつくる、という監督の想いが強くみえる
多くの登場人物が何気ないところで繋がっているのは
縦の糸と横の糸で編んでいき、
タペストリーのようにしたかった、と監督は解説していた
まさにポスターのビジュアルだ
私は合計3度観たのだが、飽きることはなかった
絵画を、俯瞰で全体を楽しむように、またはじっくり細かいところを観るように、何度も何度でも楽しめた
この映画はきっとロングランされる、されるべき映画だ
長い時間をかけ、1年ではなく、5年10年とかけて全国を周り、そして世界にも行って欲しい
一過性では終わらない、そんな「強くも優しい」映画に私は魅せられたのだ
生きてるだけで頑張ってる
交通事故で恋人を亡くした元バンドやってた娘、その娘の結婚式へ出席を願う末期ガンの母親、母親とは離婚したが娘とは交流のある父親。将来に不安を感じながらも舞台での演劇を続けている俳優たち。自然災害により家族を亡くし、自殺願望の中学生の少女と立ち直れず酒浸りの父親、2人を支える祖母、少女の親友と担任教師。これら登場人物は命の問題を抱えていた。そんな各々の家族の物語が絡まり合った話。
桜庭ななみと碧山さえの2人を取り巻く人間関係が見所。2人とも魅力的な演技を見せてくれた。
死にたい、人生に疲れた、将来に不安、などなど誰しも1度や2度は思ったり考えたりしただろうと思える内容で、外から見てるには良いと思った。ただし、なぜか引き込まれない。
桜庭ななみの父親役の杉本哲太、碧山そらの父親役の北村有起哉、祖母役の手塚理美も良かった。
生きてるだけで頑張ってる、なんて良い言葉もあるんだけど。
桜庭ななみの歌も聴けるし、元アイドルで悪く無いのだが、あっさりしすぎてたのかなぁ。
碧山さえも良かったのだが、泣くシーンで涙が出てなかったように見え、ちょっと違和感あったのも要因かなぁ。
そんな感想です。
生きることの難しさ
自主制作ならではの熱量と監督の作家性を体現したような映画でした。むしろ自主制作だからこそ実現できた作品といえるかもしれません。
構成としては、序盤から複数の物語が別々に進行し、過去から現在に至るまでの背景が描かれていきます。
それぞれの主人公は様々な過去をひきずり、悩みや問題を抱えていますが、背景にあるのは決して特別な物語などではありません。皆、等身大の人間です。だからこそ感情移入できたし、共感できました。
やがてそれぞれの物語は互いに影響し合い、終盤に向けて重なり合っていきます。
これ以上は観てのお楽しみですが、とにかく情感を揺さぶる映画でした。何度も泣きました。
生きることの難しさを感じている人や、とにかく泣きたい人にオススメしたい映画です。
私的殿堂入りの映画になりました。
そこに有り、触れることができることの幸せ
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