「夢を見ているような気分(悪い意味で)」ほんとうのピノッキオ ガゾーサさんの映画レビュー(感想・評価)
夢を見ているような気分(悪い意味で)
まず目を引くのがロベルト・ベニーニ。20年前に子供も大人が演じるという狂気のピノッキオを演じた彼が、今度はゼペットじいさんを演じます。その邦題が「ほんとうのピノッキオ」というのは皮肉にしか聞こえません(笑)
ディズニーのアニメで見たピノキオは、親切なコオロギの忠告をだんだん聞かなくなる腹の立つ奴でしたが、この作品のピノッキオは産まれた時から人の話を全く聞きません。アホの上に人の忠告はきかず、やりたい放題なので全く感情移入ができず、後半ともなるとピノッキオがひどい目に合うのを楽しみにしている位です。
また、ストーリー構成もだいぶ無理があり、極悪人が一晩でめちゃくちゃいい人になったり、学校に行きなさいと言われたら次のシーンでもう学校に通ってクラスに馴染んでいたり、その学校も勉強は教えず体罰だけする男塾みたいな学校だったり、おしゃべりコオロギは哀しき醜いクリーチャーになっていたり、色んな動物の獣人みたいなのが散々出てきてるのにヤギとかロバとかクジラはそのままなんかい、とか枚挙にいとまがありませんでした。
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