「学ぶという事は。。。」茲山魚譜 チャサンオボ じーたらさんの映画レビュー(感想・評価)
学ぶという事は。。。
ソル・ギョング主演で、昨年本国で各章を受賞していたので、
『時代ものかあ』と最初は思ったが、やはり観る価値ありと判断して劇場公開ぎりぎりになってしまったが、行ってきた。
この作品、約220年前の朝鮮王朝末期の話だが、口コミ通り時代劇っぽくはないし、コメディ要素もあり。ソル・ギョング扮するチョン・ヤクチョンとピョン・ヨハン扮するチャンデの師弟関係の人間ドラマで、まったく出自の異なる2人が心を通わせる様は、個人的に『グリーンブック』を少しだけ彷彿させた(あくまで少しだけ)。
この映画の良いところは、学問を学ぶ上で結局何が大切なのかを再確認できた。
冨を得るため学を手に入れる、と言うのももちろん必要だが、流刑に遭い、すべてを失い島にやってきたヤクチョンが学んだのは、生きる上での知恵であった。
またこの映画は名言に満ち溢れている。多すぎてしっかり覚えられないくらい。
本作はある意味、教育の映画であり若年層こそ観るべきはないのか(と言っても絶対に興味ないだろうし、実際観客は私以外年配ばかり)。
本作を鑑賞後に思ったことは、何か学問書でも買って学びたいなあ、と思った。
財を成すための勉強より生きる上での知恵って尽きないもんな。
あと役者陣の徐々に老けていく(大人になっていく)様が、モノクロだとメイク感がなくて、よりリアルで感心した。
やや過剰なストリングスのBGMと、最後若干おセンチ入った以外は素敵な良い映画でした。
ただ、字幕が、個人名前や役職のほとんどが漢字表記で序盤はとても覚えづらかった
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