ロスト・ボディ 消失のレビュー・感想・評価
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この邦題には同意しかねる。
英語版タイトルのPerfect Enemyの方が遥かに良いと思う。テセル役の女性は南アフリカ出身の白人(なので恐らくオランダ系)だが、(顔は似ても似つかないが)声と話し方が若い頃のオードリー・ヘップバーンに似ていると思った(そう言えばオードリーの親もどちらかが確かオランダ人だった筈)。まあまあ面白いとは思ったが、テセルはジェレミーの病んだ心が作り出した妄想だと考えると彼女の子供の頃の悲惨なストーリーは一体何だったのだろう?
自身の敵は自身か
テクスターと名乗る女に絡まれ、おかしな話を聞かされながら少しずつ主人公が真相を思い出していくという展開なのだが、終盤になるまでやや分かりにくいかも。
とはいえ空港のミニチュアとか、トイレにテクスターが入ってきたにも関わらず無反応の男とか、おかしなシーンは要所に挟まれているので気づく人は気づくだろう。
最後のセメントに沈められそうになるところと、逆転しテクスターを沈めるあたりは個人的にかなり好き。
真相を隠して忘れて生きてきたこれまでの自分と、罪の意識や善性とも言えるであろうテクスターが競り合ってテクスターが負けるというだけでなく、しっかりとセメントに沈め、それと同時に殺人の事実も意識の底に沈めるところが映像として描かれていて良い。
その後席に戻った主人公の指の傷がなくなったのも、テクスターという女が現れたことや空港で起きたことをすべてなかったことにして、元の自分に戻ったということの現れなのだろう。
そういう細かい描写が好みだった。
もしも~し、どこにいますか?
飛行機に乗り遅れ次の便を待つラウンジで、知り合ったばかりの女に不穏な話を聞かされる男の話。
嫌いなパリでの講演会を終え飛行場に向かう最中、渋滞に巻き込まれた車の窓を叩いた女を同乗させたことで巻き起こっていく。
はっきり断れば良いのに、付き纏う女の話を聞いてあげる主人公に、情けないのか優しいのかと感じつつ、この女ヤバいなと。
何の話を回りくどく話しているんだ?と思いつつも、どうなって行くのかと期待していたけれど、あるところであれ?これさっき…。
ちょっと自分の好みではない方向に話しが転がって、さあどう説明し繫げるのか………えっ?
始まりは?
切っ掛けは?
もしかして全部?
投げっぱなしにも程がある…というか、何一つ実際にあったことではないけれど、そんな悪い夢にうなされただけって解釈もあり?
何一つ良いところ無しとは言わないけれど、この締め方はあまりにも頂けない。
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