リスペクトのレビュー・感想・評価
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牧師さんがワルサーPPKを持たなくてはならない社会
オラオラ、ゴリゴリの歌唱続きです。でも、これ、マジでジェニファー・ハドソンが歌ってるんですか?それってすご過ぎひん?
もう、そこにビックリです。吹き替え歌手を調べても調べても、出て来ないw
純粋に伝記映画。ジャズや所謂ブラ・コンが大好きなんですが、アレサ・フランクリンは微妙にジャンルがずれているのか、ほとんど聞いた事が無い。と言うか、盤も多分持ってない。
父親がパブティスト・チャーチの牧師さん。教会で歌っていたことや、多くの活動家に子供の頃から可愛がられていたこと。などなどは初めて知りました。お父ちゃんが、さっと出したワルサーPPK。自衛のためにハンドガンを持たなくてはならない時代背景に思いをはせつつ。アメリカ近代史を生きた歌手、と言うか黒人女性だったんですね。
歌の声量に圧倒されましたが、そもそもアレサ・フランクリンのファンって言う訳でもないせいか、心打たれる、ってほどでもなく、結構普通に観終わってしまいましたが。
オバマ大統領就任式の、アレサ・フランクリン本人のパフォーマンスには、ハートをもって行かれました。全盛期のステージを見たかった。ジェニファー・ハドソンも凄いと思うけど、これは、誰が演じて、誰が歌おうとも、役不足ですわ。
本人、すご過ぎです。
題名のリスペクトの本当の意味
何度も泣きました、泣きはらしました
最高の映画です
星100個つけたいくらいです
ソウルミュージック好きだからだけではありません
映画としても感動しました
日本では彼女の事を昔からアレサ・フランクリンと表記しています
だから字幕もアレサとなっています
でも実際の発音は劇中のとおりアリーサです
少女時代に彼女がリーと呼ばれているのはそこから来ています
彼女が10歳の1952年から始まり、30歳1972年のあのアメージング・グレイスの教会での録音までの20年間の物語です
あの有名なマッスル・ショールズのフェイム・スタジオのシーンは、ソウルファンなら正に神話の世界、創世記みたいなもの
フェイムスタジオは聖地そのものです
リック・ホールやそのスタジオミュージシャン達は神々なのです
あの曲がこの様に出来ていったのかと感動、感涙するものです
単に知識として知っていたことだったものが、まさに自分がその歴史的瞬間に立ち会い目撃していたかのように感じられるのです
クライマックスは、あのロスの教会でのアメイジング・グレイスの録音シーンです
エンドロールは73歳のアレサ本人の歌唱シーンです
2015年のキャロル・キングの「ケネディ・センター名誉賞」授賞式での実際の映像です
アレサの登場で飛び上がって感激するキャロル・キング本人、臨席されたオバマ大統領夫妻も写っています
オバマ大統領は涙を拭っています
この映像素材はソウルファンなら既に何度も観たものでしょう
しかし、本作を締めくくるに最も相応しいと誰もが認めるものだと思います
本作のジェニファー・ハドソンが、どれだけ本人に似ているか良くわかると思います
それ以外の登場人物も誰も彼もみんな本人にそっくりです
ジェニファー・ハドソンの歌唱も、アレサ本人にも匹敵する程の見事なものでした
白黒のテレビカメラの向こうで取材を受けるアレサやテッドの姿は、当時のニュース映像とシームレスに繋げられており、全く違和感がないのです
私達観客は本作の中でアレサの時代をともに体験している感覚を得られるのです
音響も素晴らしく、当時のアナログ的な温かい音でバイナルレコード的な音場表現でステージが再現されています
ソウルファンなら、本作のエピソードはあらかたご存知のことばかりだと思います
彼女の伝記本を読まれた方も多いと思います
歌詞の内容も、本作で取り上げられたような有名曲ならどの曲も把握されているとおもいます
自分もそう生意気にも自負していました
しかし、こうして映画として構成された本作を観たたとき、それは単なる知識として知っていたことに過ぎないと思い知らされました
歌詞の意味だって、生半可にしか分かっていなかったのです
歌われている本当の意味を、頭でしかわかってなかったのです
上っ面だけの理解だったのです
魂で分かっていなかったのです
彼女は、実際に生きて、肉体をもって、心を持ち、この世界に確かに存在していたのです
彼女の人間らしい苦悩を感じることができました
彼女は女であり、肉欲もあり、成功欲もある普通の女性だったのです
その普通の女性の苦悩がなぜ万人の魂を震わせるのか?
それは万人が同様に感じている苦悩を、神が彼女に与えたもうた類い希な喉の力で、彼女の苦悩を万人に伝え共感させることができるからです
ソウルミュージックがなぜソウルと呼ばれるのか?
それは本作を観たならば、本当に心から納得も得心もできると思います
誰もが持つ苦悩
それはなぜ自分がこんな不幸な目にあわなければならないのかです
題名のリスペクトとは何でしょう?
彼女の大ヒットの曲名?
ソウルの女王アレサへのこと?
神や信仰へのこと?
もちろんそれもあるでしょう
しかし本当の意味は別だと思います
抑圧されてきた彼女
黒人であること
女性であること
子供であること
三重にも抑圧され逃げ道はない
母が離婚して別居しているその理由を彼女は自ら記憶を消してしまっていました
そうしなければ彼女は耐えられなかったのです
10歳の時に受けたレイプも彼女の心の奥底に無理矢理に隠していました
望まない妊娠と出産、それも何度も
父親がそれを見て見ぬふりをしていたのです
教会の隆盛の為に彼女の性を利用したのです
子供の無知、弱い立場を利用したのです
なのに、彼女はそれは自分の中にある「悪い虫」のせいであると思い込まされていたのです
白人からの抑圧
父からの抑圧
夫からの抑圧
レコード会社からの抑圧
それもこれも全部自分に悪い虫がいるからだ
そのように思い込んでいる、いやそう思わせるように抑圧されてきた女性だったのです
そうじゃない!
悪い虫なんて在りはしない
抑圧されてきた人間の魂の悲鳴なのです
人間は他者から抑圧されてはならない
誰からも自由であること
それはこの自分をただ尊重してくれと言ってだけではないのです
女性を尊重して欲しいということだけではないのです
人間を尊重して欲しいということです
それは
他の人間を尊重する
他の性を尊重する
他の人種や違う肌の色を尊重する
子供や弱い立場の人を尊重する
なにより自分が自分自身を尊重する
自分にプライドを持ち、正しいことをなすこと
正しいと思える道を独りでも進んでいける心の強さを持つこと
それがリスペクトの意味なのです
リスペクトの歌詞の本当の意味がタイトルだったのです
本作が今年公開された理由
それはもちろん、アレサが2018年に亡くなったからです
それがきっかけです
しかし、昨今のBLM 運動の高まりこそが本作を作らしめたのだと思います
それが本当の理由だと思うのです
つまり本作は確かにアレサの伝記映画ですが、それだけにとどまらず、21世紀に必要とされていること、アレサの世代その前の世代の人々が勝ち取ったことの精神を再確認する為の映画なのです
私達の世代がそれを台無しにしてはならないのです
リスペクト
他の人種や違う肌の色を尊重する
それは白人が黒人を尊重だけでなく
黒人が白人を尊重する事でもあります
そうすることが、黒人自身が自らを尊重する事でもあるのです
私達日本人も同じです
米国の話、黒人の話、ではないのです
私達人間全てのことなのです
世界中の人間全てのことなのです
リスペクト
憎しみをぶつけあうことなく、互いを人間として尊重しよう
それが本作のテーマなのです
21世紀にも通じる、全人類への永遠のメッセージです
むしろ21世紀にこそ必要なメッセージなのです
蛇足
アメイジング・グレイスを合わせてご覧下さい
本作のクライマックスの実際の映像です
日本版のDVDがちょうど発売されました
やはり本作を観たなら、歌詞の和訳の字幕が欲しくなります
米国版をもっていますが、やっぱり日本版が欲しくなりました
あのチャーチコンサートでの彼女の異様な雰囲気
それは自分を利用しつくし、さらに利用ようと今また自分の前に現れた抑圧者に憎しみをぶつけるのでなく、彼も弱い人間だったのだと尊重して、過去の全ての憎しみを止揚しようと苦しみもがいていた、正にその現場だったからなのでした
これこそ彼女の半生のクライマックス、それまでの半生への句読点であったのです
本作のクライマックスに相応しいものです
本作に感銘を受けたひとは本作の続きとして是非ご覧下さい
この映像がある理由でお蔵入りになっていたのは、実は彼女が現場を撮影していた監督に頼んで封印してもらったのではないのか?
監督につまらない言い訳の嘘をついてもらって
そのように思われてなりません
プロの監督や撮影スタッフがカンチコを忘れるようなイロハのイを忘れる訳がありません
関係者はみんなそのことを分かってそういうことにしているのではないでしょうか?
自分にはそう思えるのです
それは彼女にとっては録音は許容できても映像までは受け入れることは、とても苦しい辛いことだったのだと思うのです
そのような気がしました
戦い続けたアレサと演じきったジェニファー!大大大リスペクト!!
ああ、良かった!!ほんと良かった!!
今年度ここまででナンバーワンです!!
アレサ・フランクリンの名前は聞いたことある
と、言う程度の人も多いと思うますが
アメリカの「リズム&ブルース」を
「ソウル」に進化させただけでなく
あのキング牧師と共に黒人の地位向上のために、
戦い続けた超パワフルシンガーです。
子供の頃から歌の才能に恵まれていたアレサ、
教会の牧師であった厳格な父に言われるがままに
信者を集めるため、教会やパーティーで歌ってきた。
でもそれなりの大人になっても父の束縛は厳しく
思ったように音楽活動が出来ない。
やがて知り合った音楽プロデューサーと結婚し
父の呪縛からは逃れますが、今度はその夫が
アレサを縛り始める。
アレサが妹たちと作った曲も、いかにも自分の手柄で
作られた様に露骨に演出する始末。
アレサ、子供時代はリーと呼ばれていた少女には
「黒人」「女性」「性的虐待」「毒親」「DV夫」と
更には「成功ゆえの苦悩」等、何重もの鎖に縛られ、
その状態から戦い続けて、自らの力で
「フリーダム」を勝ち取ってゆく。
もう胸が熱くなりました。!!
今観るべき映画です!!
で、月に8回程映画館に通う中途半端な映画好きとしては
アレサ・フランクリンを演じた
ジェニファー・ハドソンの唄が凄い!!
パワフルで情感豊かでいかにもアレサそのもの!
聞いた話ではアレサ・フランクリン自身が生前に
「もしも自分の伝記映画を作る事があったら
ジェニファー・ハドソンで!」とご指名があったとか。
さもありなん!!
私は「ドリーム・ガール」も配信ですが観ていて
若いころのジェニファー・ハドソンの実力もよく知ってて
そりゃ、そうでしょう!!と言う感じですね。
それと忘れちゃいけない少女時代を演じた
スカイ・ダコタ・ターナーちゃん!!
いや~~この子も凄いです。
10歳のアレサがパーティーに呼ばれて歌い始めるときに
周りの大人が言うんです。
「10歳だけどその唄は30歳」
と言うセリフを納得させるだけの圧倒的な歌唱力!!
お父さんと離婚して離れて住むお母さんの家で
お母さんに唄って唄ってと何度もせがむアレサに
自分が唄うより娘の近況を訊きたいお母さんは
「じゃあ唄いながら話しましょう」と
ピアノを弾きながら「いつもはどんな風に唄ってるの~♪」
と、唄う様に訊くお母さん。
「教会やパーティーで~~♪」
と唄で答える少女時代のリー(アレサ)
何とカッコ良い!そしてなんと素敵なシーン!!
後にアレサの人生を救うとても大事なシーン。
素晴らしい!!
音楽映画としても最高ですが
一人の女性の生き様として心に沁みます。
最近ミュージシャンや芸術家が
才能がある故に不幸になってしまう話が多いけど
アレサ・フランクリンはちゃんと人生を全うして
生きてるうちにきちんと評価されたシンガーです。
そこが観ていてホッとします。
意図的に語られない辛い出来事
幼い頃から歌が上手く、父親の教会での演説に同行し歌を歌い、さらにデビューを果たし成功を収めたアレサ・フランクリンの、その裏にある苦悩を描いた話。
彼女の人生を描く中で重大な出来事が飛ばされていて、後からサラッとその事実が明かされることがいくつかある。それはまだ幼い少女が性的虐待を受け、若くして妊娠出産したことや、旦那の直らなかったDVについて。
娘が酷い目にあったのに父親のあの態度まじでホラーだと思ったし、父親と旦那の印象が良い人悪い人コロコロ変わっていくのも本当に怖い。なぜこっちは男性の顔色を伺いながら生きなければいけない。1人目の旦那と離婚するまでの話がとにかく窮屈に感じるのは、言葉で強くは主張しないものの女性の叫びを代弁してるからなのかなって感じた。
そもそもこの記憶が途中飛んでいる状態って、性的被害や暴力を受けたことがある人の記憶って実際こうなのかなと思った。自分に都合の悪いことって意図的に自分の中で消すけどひょんな事で思い出されたりするもんね。
あとは、最近個人的に「ハンドメイズテイル」を見ていてキリスト教原理主義者のせいで、宗教に違和感しか無かった(日本人ってオウムがあったから基本的に宗教への不信感は強いと思っている)。
でも最終的に、「ここは教会だから守られてるよ」と牧師がアレサに言うように、宗教・教会の役割って本来はこういうことだよなと思わせてくれて良かった。神なんて信じてるからこんな過激派が生まれるんだって思ってたけど、本来はこうやって救われる人がいるためのキリスト教なのにな。
心が震える歌
非常に秀逸
アレサ・フランクリンを身近に知らなくても、
彼女の歌を通して、
アフリカ系アメリカ人の魂の震えを感じる事が出来ると思います。
多くの人にとって興味が無いのか、公開直後から
シネコンの上映数が減って、とても残念。
アレサへのリスペクトで上映後、拍手をしたら
隣の席で終始、涙を流して鑑賞していた女性に、本当に良かったですね、と声を掛けられて、嬉しい気持ちになりました。
天性の才能
子供の頃からあれ程の歌唱力を持ち、そのまま成長したが、初めはヒット曲に恵まれなかったが、ある人達との出会いによりヒット曲が生まれ、スターになる。ご多聞に漏れず、売れると酒に溺れて、人が離れていくが、原点のゴスペルに戻る事により再生する。ヒット曲を生む時のセッションのシーンは感動的でした。
時代の波と才能と
実はアレサフランクリンを、ちゃんと知らなかった。
エンドロールでその歌う姿を初めてその人だと認識した。ソウルミュージックが好きなのにである。
あぁ…この人のことだったんだとビックリして、そんな自分にも驚いた。
地域の多くの人から信頼と尊敬を集める、立派なお父さんが、どことなく支配的で、なんとなく怖かった。
お母さんとピアノを弾きながら話すシーンで、怖がらなくて良いとか、従わなくて良いという台詞を聞き、怖さの正体に気づいた。
なのに、彼女は支配されてしまった。
親しいフリをして近づいてきたクソ男に。
あの妊娠と出産は、暴力と支配だったのに…
今なら周りの対応も違ったのかもしれないが、
当時はカウンセリングなんかも全くなかったのだろう。
傷は、深いところをずっとずっとえぐり続けることとなる。
彼女自身だけでなく、周りの人にも傷を残す。
だからなのか、誰がどう見ても独占欲と見栄と虚勢のペラペラな、セクシーだけが取り柄の男に心身を委ね、何ならキャリアも委ねかける。
中盤のイライラしかしないシーンの数々。
他の男なら殺されてた?は?
殴らない男だってたくさんいるんだよ。
というかほとんどの男は、一生一度も女に手をあげないんだよ。
でもさすがに見切るそのシーン、殴られやしないかとハラハラしていたけれど、ペラペラ男は、その決意に気圧されていた。ザマーミロ。
マーティンが撃たれたというシーン。
始め、全く誰のことが分からなかった。
バーでお父さんが泣いている姿でようやく理解。
時代の波、出来事。
こういう分かりにくさのある作品は好みではない。
しかし、成功した多くのスターの軌跡を見ると、いつも途中からデフォルトのように酒や色や薬に溺れるが、何故なんだろうねぇ。
アレサは酒だった、見るも無惨なステージ。
でも、落ちて落ちて、自己嫌悪の後、自力で立ち上がってからのシーンは力強く、逞しく、素晴らしかった。
エンドロールでのご本人の歌唱シーン、劇中のリスペクトとやThinkと同じか、それ以上に感動した。
なんというパワー。才能。
きっと私は、これから彼女の曲をたくさん聴くだろうな。
ジェニファーハドソンの演技も、最高でした!
ジェニファー・ハドソンにリスペクト⭐️⭐️
「ソウルの女王」アレサ・フランクリンを演じたジェニファー・ハドソンのハンパ無いエネルギーと説得力にひたすら土下座🙇♀️
幼少期から天性の才能に恵まれスター街道をまっしぐらな印象のみだったので
母親との死別…支配的で抑圧な父親
ヒットに恵まれ無かった時代に暴力的な夫…
彼女の裏側面を知り驚きと溜息が止まらなかった…
そんな経験の根っこが人権活動家として
女性に対する「リスペクト」を持て!敬意を!
と関わりを持つ様になったのかも知れない
アレサの代表曲が並ぶ!並ぶ!
音作りも丁寧で
音楽エンターテイメントとして心も豊かになれた最高の仕上がりに👏
尊敬と敬意…愛をこれでもかっ!
と注いで激熱演したジェニファー・ハドソン!
貴女が間違い無くオスカー像を手にするでしょう!
きっとアレサも笑顔でうなずいているはずです
…皆様オススメのドキュメンタリー「アメイジング・グレイス」是非とも鑑賞したいですね!
本人が全部もっていってしまった。
アメリカ映画の一ジャンルとして確立しているミュージシャンの伝記音楽映画が、音楽には疎いながらも好きで毎回楽しみにしている。
今作は演者も楽曲も良かったが、見ている間少し長く感じた。実話だから仕方がないが、父親や夫から離れたり戻ったりの繰り返しで、すっきりしない。
あまりわくわくしないまま終わったと思っていたら、エンディングのアレサ・フランクリン本人が歌う映像に涙があふれてとまらなかった。
波乱万丈な人生のある年代にスポットを当てた作りだった、後半生もいろいろあったのだろうが、これで良かった。
本人の歌がすべてを語ってくれた。
ドキュメンタリーも見たい
やや長く感じました。
最後にアレサ本人が出てくるんだけど、それを見るとジェニファー・ハドソンはちょっとキャラクターが違うかな、と。アレサ本人から生前に指名されていたらしいですが。
アレサ・フランクリンの事をあまりよく知らなかったので、「アメイジング・グレイス」も見ておけばよかったです。
それにしてもあの男は絶対に許せない。
マッスルショールズ!
クィーン・オブ・ソウル、アレサ・フランクリンの伝記映画。個人的には、ブルース・ブラザーズからその存在を知った感じなので、この映画ではそれ以前を描いており、曲、エピソードともに新鮮だった。
コロンビアからデビューして、しばらく鳴かず飛ばずだったことも知らなかった。アトランティックに移って、黒人が綿摘みしているような南部アラバマにあるマッスルショールズスタジオで、白人ミュージシャンたちとセッションする場面が、映画的にも、後の音楽史的にもハイライト。楽譜なしで、テンポやトーンを変えながら、グルーヴを作っていく様は、まさしく音楽を作り上げる現場に立ち会っているよう。
映画全体としては、とにかくジェニファー・ハドソンのパフォーマンスが圧巻。人間的な深みを感じさせるところまでではないが、10代の初々しさから、アル中でげっそりしたところまで、演技面も頑張っていた。
クライマックスは、教会でのゴスペルライブ。先日公開されたライブ映画を未見だったので、今こそ観たいと強く思った。エンドロールの本人映像も凄かったね。
泣けた
ジェニファーハドソンは大好きで、この役は彼女しか出来ないと思っていたが、それでも最後に本人の歌が出ると、やはりアレサ以上のシンガーはいないなと再認識してしまう。
幼少期から最後までつくづく男運のない人だったな。
人生いろいろ
アレサ・フランクリンは色んなミュージシャンとコラボしたので、パワフルな歌唱力は知っていましたが、本人の作品については、最初にラジオで聞いた「サン・ホセへの道」(カバー曲?)がイマイチだったために、それ以上興味を持つ事がありませんでした。ああもったいない。本作で披露されたあの曲もこの曲も、アレサの歌だったのね。曲も歌詞がイカしていて、ジェニファー・ハドソンが再現して見せた圧倒的なヴォーカルやパフォーマンスも楽しく、それだけでも観て良かったです。
男に苦しめられ続けたアレサだけど、闘おうと決意し、自身も間違ったりつまづいたりします。それでもまた立ち上がって歌う姿がカッコいいです。
通奏低音のように
通奏低音のように、人種差別と男性による女性への暴力・搾取が常に付いて回ったアレサの人生。
それでもそこから立ち上がり闘う姿を、ジェニファー・ハドソンの力強い唄が実に説得力に満ちた形で見せてくれる。
特に、アリゾナへ行ってからの地元ミュージシャン達とのケミストリーと、それと裏腹の夫テッドの態度(行動?)はまさにそうした彼女の人生を鮮やかに描き出している。
「『ブルース・ブラザース』に出て来たあのおばちゃん」は、あそこに出てくるだけのこうした背景があるのだ、とあらためて思わせられた。
そして…マーティン・ルーサー・キングと、デビュー前からあれほどの交流があったのだとは知らなかった。
かえすがえすもスゴい人だ…
本人歌唱はすごかった
本人が歌うとやっぱり違う・・・・思わず涙目。
(劇中の歌も良かったけど)
映像作品としては、ボヘミアン・ラプソディのほうが良さげには、思える。
本作だとあまり曲に馴染みがないからか・・・?
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