笑いのカイブツのレビュー・感想・評価
全33件中、1~20件目を表示
笑わない人が作る笑い。。
なんか、暗い映画だった。
タイトルに笑いと付いた映画なのに、主人公が笑わない。。
とにかく主人公が変な性格というか、四六時中ネタを考えている。
人間関係は不得意で、バイトもネタを考えているせいでまともに仕事が出来ないというかサボっている。
日常笑わない奴が考える笑いって何なのかと思った。
笑える奴、楽しい奴が面白い事を考えると思ったけど違うのかな。。
確かに、サンドウィッチマンは無口な富沢がネタを作っているし、ダイアンはユースケ、オードリーは若林。
明るくて面白い人だけがネタを作れるわけじゃない事は分かるが。。
映画の中のベーコンズはオードリーだろう。
作家はサトミツ。
たまーにラジオを聞いていたので何となくわかった。
ただ、ツチヤタカユキなる人も事は知らなかった。
もっと笑えるところがあっても良いんじゃなかな。
シリアスにチツヤタカユキの事を描きたいなら、なぜ、笑いに執着するようになったのかを描いて欲しかった。
あれでは、まったく、映画の主人公に共感する事は出来ない。
松本穂香は可愛かった。
あんな可愛い女の子をフィクションで出すなら、映画として楽しめるような演出もアリだと思うのだが。。
仲野太賀、菅田将暉の存在感もバッチリでした。
岡山天音は、『劇場版 そして、生きる』の中で有村架純ちゃんを不幸にした奴という事で強い印象が残っている。
良い役者さんだとは思う。
この映画でも強烈のキャラの主人公を演じていました。
優れた題材表現に加えて、それとは真逆の視野の広い監督演出の秀作!
(完全ネタバレですので必ず鑑賞後にお読み下さい!)
仮に、自身の狂気や怒りが、社会に伝わるために変化し、それが笑いという表現になるのであれば、この映画『笑いのカイブツ』は、主人公・ツチヤタカユキ(岡山天音さん)を通してそのことを見事に描き切っていると思われました。
特に、主人公・ツチヤタカユキを演じた岡山天音さんの演技は特筆すべき表現で、それだけでもこの映画を優れた作品にしていると思われました。
加えて、劇中に時折挟まる主人公・ツチヤタカユキの大喜利のフレーズはどれも優れていると私には感じられ、この映画に説得力を持たせていると思われました。
さらに主人公を取り巻く登場人物の、特にトカゲ・ピン芸人(淡梨さん)とピンク(菅田将暉さん)は、主人公・ツチヤタカユキと真逆の、コミュニケーションに長けたある意味視野の広さある柄の大きな魅力ある人物の描き方で、作品の幅を広げさせていたと思われました。
主人公・ツチヤタカユキと一夜を共にするミカコ(松本穂香さん)の、ツチヤに対して一途でない振る舞いの描き方も、人間に対する理解の深さが素晴らしいと思われました。
(オードリー若林さんがモデルの)魅力ある西寺・ベーコンズ(仲野太賀さん)含めて、(ともすれば一人よがりの)主人公・ツチヤタカユキとは対照的な、周囲の魅力ある視野の広さと深さの描き方は、おそらくこの映画の滝本憲吾監督の視野の広さと人間理解の深さから来ていると思われました。
(実際の原作者のツチヤタカユキさんがオードリーから別れているからこそ、オードリーに協力を求めていないのもこの映画の誠実さが表れていると思われています。)
この、映画の、優れた意味で視野狭窄の主人公と、それとは真逆の周囲の人物含めた幅の広い描かれ方は、対照的であり、だからこそこの映画は実は大人な作品になっていると思われました。
これはおそらく、滝本憲吾監督の優れた演出力が要因だと勝手に感じられました。
個人的には視野狭窄の題材的にはそこまで好みでは実はないのでこの点数ですが、それを差し引いても主人公の魅力含めて優れた作品で間違いないと思われています。
おそらく個人的には、2024年の邦画の10本の内の1本に入るのではないかと、2024年初っ端の映画ですが今から思われています。
滝本憲吾監督には別の題材でも今後の作品を期待しています。
結局・・
●クリエイティブな仕事ですさまじい努力(ただし本人の思い込みによる、もしかしたら見当違いの努力)をしたけれど、「人間関係不得意」な性格のため、その仕事で成功することはできなかった人の話、ということなのか。ラストではまだ諦めてはいないことが示唆されていたが、今後の人生も非常に困難であろうことが予想され、観ていてつらい。どうしてこの話を映画にしようと思ったんだろう?
●特にしんどく感じるのは、今後はもう、短時間で大量にお笑いネタ(?)をつくる、なんて作業はAI任せになるんじゃないかと思うから。今後、というか現在既に、「人間関係」の能力のほうが社会のあらゆるところで圧倒的に重要になっているから。「人間関係」の難しさを実感している観客としては、辛い現実を見せつけられた感じ。
●岡山天音、本人にしか見えない。演技、というか、なりきっていた。つまり、大抵の人が「一緒に仕事するのは嫌だ」と思うような人物。
そういう彼を、仲野太賀演じる芸人がなぜあそこまで推すのか、なぜ菅田将暉がわざわざ友だちになるのか、なぜあんな天使のように良い子(松本穂香)が寄ってくるのか、理解できなかった。つまり、人を惹きつける何かがある人物には見えなかった。努力をしているのがすごいといっても、まったくの独りよがりだし。
●父親は一切出てこないが、虐待されて育った等の過去があるのかもしれない等々、描かれていない部分を色々想像してしまう。この後どうなるのか、も。
●菅田将暉、華がある役者とはこういうことだな。画面に出てくるだけで空気が変わる。
成功しない天才
なかなか理解するのは難しい本作。
コミュ力全くない主人公、笑いの事だけ考えて、常識は皆無。仲野太賀さんの役はかなり物分かりのある方、そんな自分を認めてくれた人からも逃げ出してしまう。嫌な人間関係を正面から受け止めず愚痴ばかり、世の中そんなんで成功できるほど甘くない。そんな見ていて辛くなる映画。主人公の行動が全く理解できませんでした。この映画を通じて主人公の成長は全くない。
出演者の芝居が良かったのでなんとかこの点数です。
しょおもな。
別に最後の台詞ではない。
ホントにそう思う。
自己満足と承認欲求の塊みたいな男の話だった。
これは自伝なのだろうか?それともフィクション?どちらにしても、その裏側を見せる事に何の価値があるのだろうか?
こだわりや信念があるのはいい事だけど、それを受け入れられないのを世間のせいにしてはいけない。
ましてやエンタメの世界なら尚更だ。
笑えない。
この一言に尽きる。
負けたままの負け犬の話に感動もせえへん。
何が笑いのカイブツや?うすら寒い題名やわ。人に言われるならまだしも…自分で付けるて、恥ずかしないんやろか?
岡本氏は熱演だった。
見ててイライラする。それ程のめり込んでたと思う。ただ、惜しむらくは声が拾えてない所も多々ありで…それすらが演出の1つって言われると、どう咀嚼するべきか悩むのだけれど。
努力が蔑ろにされてるとか言われるかもしれんけど、努力すんのが当たり前の世界や。
全員してんねん。恨み言言うてどうすんねん。
ラストカットでは、それでも彼は「笑い」にしがみつく。しゃあない。それしかやりたいと思える事がない。売れようが売れまいが、それしかできんヤツはおる。大多数の中の1人でしかない。
伝説の葉書職人?
ご大層なタイトルやけど、局側が投稿数を増やす為につけただけの話やろ?
それにしがみつくのは勝手やし、それをモチベにすんのも悪くはない。自分を信じてやらんと何も進まん世界でもある。
でも…人間関係不得意て…彼の情熱はその不得意な部分を克服するだけのエネルギーがなかっただけの話や。
差し伸べられた手もあんのに…自分の才能を上手に使ってあげられんかったのは自分自身や。
美談でもないし、同情もせんわ。
すへからく自己責任で自業自得です。
現在の彼がどうなってるのかは知らんけど、例えば放送作家として成功してるんやったら、そこまでを教えて欲しかったかな。
あの状態で終わられても苦しいだけで…辛い。
そこまで固執する「お笑い」の魅力が1ミリもわからへん。おそらく彼が書いたであろう漫才の最後に「人生は遠くから見たら喜劇だろ」なんて言葉があったけれど…この映画のどこに喜劇要素があんねん?
成功し過去を振り返るに「あん時は笑える程とんがってたなぁ」なんて思う時があるかもしれんけど、それだって嘲笑の1つちゃうん?ましてや現在も売れんままなら地獄の真っ只中や。
…売れたところで違う地獄が待ってんねんけどな。
とんがってる時期は誰しもにあって、例えば毎年雨後の筍の如く増えていく予備軍どもを堰き止めるって意味があるんやったら、それはそれかなぁ。
間違いなく「地獄」です。
考えなおすなら今ですよ的な事ですなぁ。
原作者がその道で成功してるんやったら、商売敵を増やしたくもないやろうしなぁ。
「ここが地獄でなぜ悪い」ってタイトルを思い出した。
指先からその世界を
笑いのカイブツ
ツチヤはお笑い芸人を目指してネタを書いていない。構成作家の志望で、キャラクター性を除外して、シンプルなフォーマットに拘って身を削っている。
何で面白い発想だけで世の中が回っていかないのか、世の中を回すために面白さを失っているのか。創作に没頭するあまり、まだ現実を知らないだけと言えるだろうか。それでも、(時期的には偶然だろうが)激震に揺れるお笑い業界のカウンターパンチになりえる映画だ。舞台に拘って活動している漫才師たちが、多数出演していることも、何かの群像劇と見紛うようだ。
人々の半分からは嫌われながらも、意外と周りの心を動かせている。感動的なシーン、演出も複数箇所ある。それでもツチヤは、最後には我に帰ったかのように、冷めたことしか言わない。それが感動から揺り戻す。それでも、滑ることをよしとは考えていない、自己満足で終わろうとは思っていない。
笑いを生むという事
観ていて苦しい映画だった
岡山天音くんのツチヤが
本当にコミュ症で
人に溶け込めなくて
笑いのために生きていて
誰もわかってくれないみたいな生き方で
観てて本当に辛い
もっと笑える映画だと思っていたから
サポートというか
手厚くしてくれる西寺役の仲野太賀くん
悪いけど良いやつピンク役の菅田将暉くん
ツチヤの実力を知り応援してくれる人がいてとても救われた
前原滉さんなど
実力のある俳優さんが固めていて
主人公の岡山天音くん
皆さんの演技で盛り立てられている感じ
ツチヤのおかんも良い!
最後は前向きな感じで終わって良かった
わたし的ツボのシーンは
カードコバーンTシャツのシーン☺️
あのシーン脚本は誰が担当したのかなぁ
笑いを
仕事にするのは、他と違った身を削る苦しみがある気がしますね、飽きられるとあっという間だし。かと言って主人公には近寄りたくもないですが。その点、脇の三人、菅田くん、大賀くん、松本さんが凄く光って見えました。死ななくて良かったですが、カートコバーンを引き合いに出すのはヤメロ!!!(怒)
好き嫌い
自己中な人物が主人公な作品は基本的に好きになれず、今作もあらすじや予告を見る限りはそういう系統の作品だよなぁと思っていましたが、創作ではなく現実のツチヤさんの自伝というところに惹かれて今作を鑑賞しました。
夢を追い続ける邦画という事で「さかなのこ」がチラつきましたが、あちらがマイルドな狂気だとしたら、こちらはフルスロットルな狂気を醸し出しており、笑いのわの字もない苦しい作品でした。
はっきり言うと、今のツチヤさんがどうかは分かりませんが、この映画の中のツチヤさんがそっくりそのままだったら生理的に受け付けないくらいには嫌いな人間でした。
自己中そのもの、バイトは真面目にやらない(その割にはなぜかホストだったりコンビニだったり、接客を要するものばかりやっていたり)、発達障害に近いくらいの落ち着きのなさ(自宅の壁を頭突きで穴を開けたり、飲食店で突然皿を落として割ったり)、自分こそ一番と言う考えの割にはずっとネガティブなかまってちゃんで、酒の弱さで迷惑をかけるシーンなんかはもう害悪そのものだったと思います。
もちろん人間関係が不得意なのは共感できますし、自分もそんなに多くの人と交流を取りたいとか、積極的に関わっていきたいという気持ちは薄いんですが、コミュニケーションを取れないというか取ろうとしないツチヤの行動はかなりイライラさせられました。
真の天才は世渡り上手だと思うので、ツチヤさん自体が凄いというよりかは、周りの人に恵まれていたなと思いました。原作未読なので、オードリーの若林さんやピンクとの関係性はあるかもなーと思いましたが、ミカコさんなんて早々いないし、ミカコが気にしてくれるからってどこか甘えた部分を見せていたのは、完全にクズなんだろうなと思いました。
気にかけてくれるからユニバに誘おうとしたら、彼氏がいたとかいうざまぁな展開には笑いましたが、その後のキレっぷりは迷惑そのものだなぁと店側の気持ちになって観ていました。
TVの仕事にありつけたのに、挨拶はまともにしない、コミュニケーションは相変わらず取らない、やりたくないことはガン無視する、気に入らなければ楯突くといった、我慢する事は毒にしか思っていないくらいの自分本位で、挨拶なんて当たり前のことですら反抗してる感じなくらいやらないのは最高にイライラさせられて、自伝が元の作品という事は、実際に挨拶をしてなかったことをこの人は自伝に綴ったのかと思うとドン引きでした。
色んな価値観を分かり合っていかないといけないという風潮はありますが、こんな奴に寄り添い続けても少なくとも本人が変わろうとしないんだから、こんな奴は変わりもしないだろうとうんざりしてしまいました。
笑いに取り憑かれた衝撃も作品的にはチラッとでもいいから描いて欲しかったなと思いました。どうしてもイライラしながら笑いを追求してるマンになっているので、キャッチコピーのように魂が震える事はありませんし、恐らく吉本の作家会議的なところで盗作疑惑をかけられた時のキレっぷりにも説得力が無いなぁと思ってしまいました。
原作がどうなのかは読んでないので分からないのですが、ツチヤの大喜利やボケが全く刺さらず、よくこれで笑いに取り憑かれただなんだ言えたよなと首を傾げて観てしまいました。
今作は間違いなく役者陣の演技が最高に光り輝いていた作品だと思います。
岡山天音さんはどうしても演じてきたキャラクターがどこか苦手で、今作を観る前まではあまり好きな俳優さんではありませんでした。ただ、今作のツチヤという狂気と自己中の塊のような人物をこれでもかと演じ切っていたのが最高でした。
太賀くんの良い人っぷり、笑いに取り憑かれながらもしっかりと生きている姿がとても良かったです。板橋さんと太賀くんのベーコンズの漫才、令和ロマン監修というのも面白さに拍車をかけていたと思うんですが、お二人の漫才の掛け合いが本当に素晴らしく、この作品を観ていて一番昂ったシーンでした。
松本さんの朗らかな感じも良かったですし、菅田くん演じるピンクの裏表無い感じの人間模様が本当に素晴らしく、居酒屋のシーンしかり、バーのシーンしかり、この人がいたからこそ映画にメリハリが出ていたなと思いました。
せっかく掴んだチャンスですら自分の手で捨ててしまい、再び大阪に戻って再び自堕落な生活に…という終わり方、これが現実なのかという事を突きつけられましたが、どうしても成長してないなー、結局誰かに甘えっぱなしだなーと最後までモヤモヤさせられました。
道頓堀の下でまた発狂してるところなんか、カイブツはカイブツでも醜いカイブツにしか見えなかったです。
現在は関西で活動されているみたいなので、結果には繋がっているのかなと思うと安心するところはありますが、どうしても映画としての終わり方に納得はできませんでした。
映画というか演技合戦という意味ではここ数年の邦画でもトップクラスの作品だと思います。でもツチヤさんの事は最高に嫌いになりました。なんだか観終わった後も複雑な気持ちのまんまの作品でした。中々に新鮮な映画体験ができました。
鑑賞日 1/18
鑑賞時間 11:45〜13:50
座席 E-12
ハガキ職人ばんざい
最近は音楽よりも
ラジオ番組をいくつかSpotifyで聞いていて📻
正直、コントや漫才よりも素の彼らの会話が
本当に面白い。
番組コーナー宛に大量に届くハガキやメール
ハガキ職人と呼ばれるその人たちの中には
覚えた名前も多々ある。
彼らはまさにツチヤ( #岡山天音 )と
重なるところが多々ある気がするのだ。
(人間関係不得意とか)
そんな日常的にラジオを聞いてる身としては
本作の登場人物、全てが愛おしく感じる。
鬼気迫るまさにカイブツを演じきった
岡山天音はもちろんだが
脇役ながらも、ピンクを演じた菅田将暉の
天才っぷりにはまじで腹が立つ🤣←めちゃくちゃ褒めてる𐤔
居酒屋でのシーン、泣かされたわぁ😭
西寺はオードリーの若林、ちょっと仲野太賀は
かっこよすぎでしょ🤣
単独ライブでの漫才は、なんども噴き出した(;゚;ж;゚; )ブ
あれもツチヤ氏が書いたんだろうか。
幾多のカイブツたちのおかげで
日々笑って過ごせている、感謝しております🙏
素晴らしかった
オードリーのオールナイトニッポンは1部になってから、すべて聞いていて、ツチヤさんのことは強く印象に残っている。若林さんが「この人と話してみてえな」と語っていて、作家になってところが「地元に帰っちゃいました」くらいの話だった。その内訳が克明に描かれている。若林さんのランドクルーザーまで再現されている。サトミツさんと周囲のスタッフさんをけっこう悪く表現されていて、腹が座っている。
しかしそもそもお笑いの世界は空気がいかに読めるのかが重要なポイントであるので、ツチヤさんは道を選び間違えている。純粋に面白いか否かで、勝負がつくならよかったのだけど、それ以外が弱すぎる。漫画家になるべきだった。空気を読む必要が一切ない。5秒に1回ボケられる訓練を毎日しているようなすごい根性があるなら漫画も絶対描ける。こうして原作小説が映画になるくらいの小説家になっているので、小説もいいのだけど、お笑いではギャグマンガというジャンルがあるように、小説より漫画の方が向いている。小説ではユーモア小説で、お笑いのセンス以外の要素も必要だ。とにかく人に選んでももらわないと成立しない道はきびしい。漫画も小説も勝手に描いて完成させることができる。お笑いなら自分で演じるべきだった。
すぐに人を見下したり、挨拶をしない、仲良くしようとすらしない、空気を悪くするなどご本人の人柄のよくない部分を容赦なく描く。かつての自分を見ているようだ。今は違うので共感はしないけど、まったく責める気持ちにならない。そんな時期もあるよね、と思う。
服を脱いだ時の体が筋トレしているひとの体つきでかっこいい。ツチヤさんはゲソゲソか小太りかどっちかのはずだ。ケンカが全く強くないはずなのにヤクザやチンピラに一歩も引かず怒鳴り散らすのはかっこいい。
こんな人が一緒にバイトで働いていたら、自分も熱心じゃない方なので、叱られるのがツチヤさんになって助かる。
パンク・お笑い
この心がヒリヒリそわそわする感じ、なんだっけ…と鑑賞中ずっと思っていて、エンドロールの曲と演出でやっと腑に落ちた。そうだ、パンク・ロックだ。これはパンク・お笑いだ。魂の叫びだ。
映画館でポスターを見て、岡山天音さんの仄暗く鬱屈した、何か飢えたような眼差しに射抜かれ、公開されたら観ようと思っていました。
観てよかった。劇場で観てよかった。たぶんブルーレイや配信で自宅で観たらこの感情にはなれなかった気がする。家で見るなら、深夜ひとりきりの暗い部屋でお酒のみながら見たい。
そして菅田将輝さんはやっぱりすごい役者だ。出てきた瞬間ハッと目を奪われるような存在感
アウトローな菅田将輝を見れただけでも価値あり。チャラさと危うさ、妙な面倒見の良さと人情味。後半では「居酒屋の元気な兄ちゃんを演じきってる本質ガラ悪男」な演技、すばらしい。引き込まれました。
また仲野太賀さんの穏やかで優しげで包み込むような、でも笑いには貪欲なところもとてもよかった。ツチヤの才能を信じているからこそ本当に歯がゆいのが痛いほど伝わってきた。
岡山天音さん演じるツチヤには、もっと妥協覚えてうまくやれよ!才能ムダになっちゃうよ!とやきもきする気持ちと、そうしてしまったら良さがなくなっちゃうかもしれないからそのままでいてほしさもある…という気持ちがごちゃごちゃになった。
でもさ、売れたい=大衆に認められたいなら、大衆に迎合することも必要なんだよね。世知辛いけど。
怪物とは
差し出された手を掴んでほしいが、掴めなかったのもらしさといえば、らしさか。
ツチヤの行動に「なぜ?」と思う部分に描写がない点がいくつかあったとおもうが、それもらしさなのかもと感じた。母親の愛情が良かった。
印象に残ったセリフ
・お前が笑わせようとしているのは世間やろ
・死んだら、無敵ちゃう?
「……しょうもな。」
映画の最後くらいで、ツチヤタカユキ氏が
発した言葉です。
私はツチヤタカユキ氏の事を知りませんでした
本も未読です。
他の映画を観に行き、映画の告知で
今回の映画を知りました。
不器用な青年が
身を削って
笑いに打ち込む話でした。
私には大変響き面白かったです。
社会の集団の中で
浮いたり、孤立したり
身の置き場のない描写は辛かった
アドバイスを理解出来るが上手く
立ち回る事ができない。
でも、僅かだけど
自分を理解してくれる人に
支えられて、成長しいきている。
観終わって
何かしらを
自分に言いきかせ?笑
明日から、また仕事に行こうと思いました
ツチヤタカユキ氏は、弱い様で
とても強い人に見えました。
是非映画館で観てください。
ツチヤがどっかで生きてることを願ってる。
ケータイ大喜利懐かしかった。「着信御礼」って声が頭の中で響いてた。映画の中ではデジタル大喜利やったけど。司会が藤井隆とキム兄で、ほんまにこの2人が出てたっけ?って思った。後で調べると本家は今田耕司と板尾創路だった。そやそや。
ツチヤの不器用さが悲しかった。彼の言う「正しい世界」ってどこかにあるだろうか。あったらそこへの行き方を教えてあげたいけど、私もわからない。氏家がやってるようなことが物事を進めてる世界しか、見たことないから。でもツチヤの居場所があって欲しい。
岡山天音さん、すごかった。素晴らしかった。
菅田将暉さんも、久能整くんを演じた人とは思えなくて、良かった。
松本穂香さんもいい味だしてた。
仲野太賀さんもよかった。豪華な脇役ですごいね。
ベーコンズの仲野太賀じゃない方の人の芸が、オードリーの春日っぽいなと思ったら、現実のツチヤが世話になってた芸人はオードリーなんだね。仲野太賀は若林正恭なんだ…(ちがう)とガッテンした。
ツチヤが2024年の現在も生きてるか、気になってググってみたら生きてるみたいでホッとした。楽しくご機嫌に生きてるかはわからないけど、ビニール袋かぶって電気コードで首括ってた時とは違うベクトルで生きられていたらいいなと思う。
私の座席より後ろにいた男性数人が、東京出てきたあたりから洟すすってて、もしかしたら世渡り下手で才能を活かせない苦しみを知る当事者たちなのかなって思った。
前田旺志郎さんが大阪の構成作家の先輩役やってた。
ツチヤが人のネタをパクるとは思えなくて、あの件は前田旺志郎の役が、ツチヤに嫉妬してはめた?って思ったけど、どう解釈したら良かったんやろ?まぁええけど。
私は現実世界ではツチヤを排除する側の人間です。佐藤的なね。現実でツチヤ的な人を引っ張れる度量は持てない。私は佐藤的な排他性と、氏家的な如才なさでなんとか生きてる醜い人間です。
でもツチヤにも居場所はあって欲しいと思ってる。できたらツチヤに、話してもいいと思ってもらえる人になりたいって思う。
怪優•岡山天音の演技に震える
主人公•ツチヤタカユキは、かなり強烈なキャラクターだった。笑いに取り憑かれるあまり、1日に何本もの大喜利ネタを生み出すが、人間関係が不得意でちゃんと挨拶ができなかったり、相槌すら打たなかったり、自分が気にいらない仕事にはブチ切れる。人によってはただのワガママなキャラクターに見えてしまい、嫌悪感を感じる人もいるだろう。
確かに私もツチヤがワガママだとは思うし、もう少しコミュニケーション取れよとは思うし、共感できない行動•言動も多かった。しかしツチヤのあそこまで一つのことに情熱を注げる生き方には羨ましさもあるし、理解したいとは思えた。どうしても憎めないキャラクターだった。
ツチヤを憎めないキャラクターに昇華させたのは、やはり岡山天音の演技だろう。前から演技の上手い俳優だとは思っていたが、もはや俳優の域を超えて怪優。一心不乱に舞台の台本を描き続ける狂気の姿から、芸人にしかわからない壮絶な苦悩まで表現する完璧な演技。次の場面ではどのような演技を魅せてくれるのだろうと気になり、画面から目が離させなかった。
そして脇役も素晴らしい。菅田将暉は特に最高で、登場しただけでやはり凄い存在感。少し危ういオーラを醸しつつも、終盤の居酒屋の場面でツチヤに寄りそう姿にはグッときてしまった。
あとツチヤのオカン役の片岡礼子も忘れてはいけない。息子に「ありがとう」と言われた後の表情は秀逸だった。この人は大きな役を与えられることはあまりないが、今回ツチヤのオカン役に配役されたのは正解だったと思う。
賛否が分かれるだろうが、個人的には良かったし、これくらいクセの強い作品があってもいいと思う。
役者さんの演技が皆とても上手で素晴らしかった。「笑いのカイブツ」と...
役者さんの演技が皆とても上手で素晴らしかった。「笑いのカイブツ」というタイトルから明るい映画なのだと思っていたが、とても暗い。才能はあるが、社会性が全くない主人公。鑑賞中「映画の中で成長して対人関係を築けるようになるのか?」と思っていたが、最後までそのまま。映画を観ている側としては辛くなってしまったが、現実は確かに才能だけでは生きていけないし、こんなものなのかな……。
イライラするならたぶんそれは“大衆”のひとり。
人に最近見て良かった映画はなに?、と訊かれたとして
しばらくは真っ先に思い浮かぶこと間違いなし。
なんだけど、答えるかって言われたら躊躇する。
自分が感じたこの面白さを伝えられる自信がない。
あの心に渦巻くような先の見えない黒々とした感覚。
感覚そのものを上手に表現することができなくて別の形で吐き出す。
だけどやっぱり“人間関係不得意”が邪魔をして。
吹っ切れて仕舞えばなんだこんなもんだったのか。しょーもな!って感じで
そこからは苦手ながらもなんとなく適応出来始めるんだと思うんだけど
あの感覚って経験した人にしか分からないんじゃないかなぁ。
上手に説明できて人と関われるならああはならないんだよ。
当たり前にできる人には分からないからきっとイライラするんだろうな。と当事者側の視点で観てた。
それを見事に演じ切る岡山天音、さすがです。
ともするとうるせえ!って感じの、でもメロのいい音楽も演出として好きだった。と思ったら村潤。あれ?最近の活動知らないけど映画音楽の人じゃないよね?
脇を固めるキャストたちも好きな人ばかりで、とにかく自分にはブッ刺さりでした。
この映画が見れたことが嬉しい。
笑いの異物
主人公が嫌いなまま終わったので、あまり楽しめなかった。
バイト中もネタ作りが最優先で、まともに仕事をしない。
周りに迷惑ばかり掛けてるのに、すぐに逆ギレ。
それでも圧倒的な才能を感じれば観られたかもしれないが、個人的にはそこもまったくハマらず…
劇中で一番笑えたのは自販機にコーヒー買いに行ったときのコケ方だけど、これもクスリ程度。
それなのに、松本穂香や菅田将暉、仲野太賀には声を掛けられ、認められる。
「実話です」と言われたら何も言えないが、特に松本穂香の件は元同級生とかでもないと理解ができない。
そういえば、家にお呼ばれした後が全カットだったけど、あれもよくなかった。
その時の状況次第で、終盤の「彼氏がいる」という言葉の受け取り方が全然変わってくるのに。
演技に関してだけは抜群によかった。
岡山天音は怪演だし、菅田将暉や仲野太賀は安定、片岡礼子が終盤見せる泣き笑いは最高です。
しかし、やはり最後まで身勝手を貫いた主人公には共感も応援も送れない。
絶対に一緒に仕事したくないし、上の立場なら使わない。
ドラマチックなエンディング曲を流されても、こちらの印象は流しきれません。
笑いに取り憑かれたキッカケなども描かれないため、自分には異常者にしか映らなかった。
成功を掴むところまでやるか、せめて心を入れ替えてくれないと話として纏まってすらいないと思う。
全33件中、1~20件目を表示