笑いのカイブツのレビュー・感想・評価
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電波2本とさせて頂きます
主人公がハガキ職人から放送作家になるまでの苦難や挫折を描いた作品になっております。
ストイックにお笑いの事を考えていても、そこに携わる人間関係が上手くないとどんなに面白くても成功しない…
七転び八起きならぬ七転八倒の人生を観させられました。
ネタバレにはなりますが、才能や努力してても誰しもが成功するわけではなく、恵まれた環境やタイミング、チャンスをものにしなければいけないのだとこの映画で教わります。
どれだけ辛くても前に進まなければならない、辞めようとしても辞められない、夢追い人の成れの果てがラストで描かれます。
スッキリとした映画ではなく、少しヤキモキしながら観る感じになるので、評価の方は星2つとさせて頂きました。
少し鬱になるかもしれないので、心が元気なときに鑑賞することをお勧めします。
追伸、ベーコンズのモデルはオードリーらしいです。
岡山天音すごい…
ツチヤさんて方をこの映画で知ったけど、
憑依してたなぁ…
岡山さんの演技そのものに魅入ってしまった
"そういう人"にしか見えなかった
菅田将暉演じるピンクも印象的な役柄
仲野大河も自然に芸人してたなぁ〜
演技で漫才面白いって思えるのなかなかないから
喋り方とか間とかほんとに勉強されたんだなぁと感じた
よしもと時代のピン芸人役の方もよかった
内容としては重苦しく輝かしい芸能会というよりは
下っ端で這いあがろうとしていく様を
リアルに描いてる(実話だから当たり前か)
コミュニケーションが上手で
色々妥協したり諦めたりができる人が
こういう世界でものしあがっていくんだろうな
その点この主人公は許せないことは許せないし
まっすぐ笑いと向き合う真面目さが終始自分の成功を阻む
自分でもチャンスやと思ってることも
謝れないが勝っちゃったりする
生きにくそうだなぁ〜と何度思ったことか
最後のオカンが泣き笑いするシーンよかった
あと東京で夢破れて大阪で飲む居酒屋のシーンもすき
親としては心配が勝つけどね、、
なんでもいいから生きててくれ、それだけだ
同世代だから携帯がスマホに変わっていくとことか
服装やメイクの変化とかも地味にたのしかった😁
何を見せられた?
ASD系発達障害のお笑い厨が
子供部屋おじさんニートでひたすら好きに没頭
人を選り好みするも見離さずに居てくれる人が居て
やりたくない努力全放棄の甘えたが
勝手に苦しみもがきながらも
やっぱりお笑いが好き=お笑いに取り憑かれてる、
あいつはカイブツだ、みたいなこと…?
病気なって入院したらいくらお金掛かるだろう
全部お母さんが払ってくれたのかな?
何があっても帰れて受け入れてくれる家族はじめ
あんなに面倒見てくれる人たち、なあ…
構成作家になってそのネタがどかんどかんウケるとか
社不態度でも才能で余裕でやっていけます
みたいなうまくはいかない描写が
現実的みたいなで人によっては共感を呼ぶのだろうか?
分からなかったな…
岡山天音の脚が細すぎて最初女の子かと思った
菅田将暉の鼻どうした?あんなじゃなかったよね昔?
菅田将暉の関西弁やっぱりいいなあ
氏家さん役が良い人で好感〜
スタッフさん達が入ってくる前
何言おうとしたか気になる
岡山天音、菅田将暉、仲野太賀、
演技安定してて見やすかった
好きなことのために生きる人の、生きづらさと熱
社会というものは常に人間関係が付きまとっていて、自分の世界でしか生きられない人にとって、それはときにとても苦しいことです。
ツチヤはまさにそんな人間で、自分の世界にこもり、ひたすらネタを書き続けます。けれど、どれだけ自分の世界を守ろうとしても、人は結局、他者との関わりの中でしか生きられません。そのことに彼が気づくのは、物語の最後でした。
自分の書いたネタがウケなくても、クレジットに自分の名前が載ることに何を思うのか。
その表情には、諦めと、なお消えない情熱が混ざっているようで、とても印象的でした。
すべてを失っても、一度死んでもなお、「自分にはこれしかないからまたやる」。その覚悟が胸に刺さります。
ラストで壁を蹴り破ったツチヤが覗き込んだ先にあったのは、洗濯物がぶら下がる見慣れた部屋でした。そこにはただ「生活」があるだけ。
それを見たツチヤは一言、「しょうもな」と笑います。
お笑いも何もかも、その背後には生活があり、生活があれば誰かとの関係が生まれ続ける。
おもしろいことだけではやっていけない。その気づきでツチヤは挫折を経て、少しだけ大人になります。
同じく漫才を題材にした『火花』とは、主人公の性格が違うことにより毛色が異なります。
社会に馴染めず、それでも夢を追い続けて足掻く人にとって、とても共感できる映画です。
序盤ではハガキ職人としてコツコツと積み上げ、嫉妬や冷笑、孤独に耐えながらも東京へ向かうツチヤ。
社会的な光景などどうでもいいほど自分の世界にのめり込みながら、他人と関わり、少しずつ努力していく姿が描かれます。
挨拶もままならなかった彼が、少しずつ変わっていく。けれど、人生はそう簡単にはうまくいきません。
ネタを書く場所を追い出され、チャンスを失い、苛立ちと希死念慮のはざまで生きるツチヤの姿が痛々しくも印象に残ります。
普通なら濡れ場にしてしまうような中盤の、女性の家に行くシーンを一瞬のカットで終わらせる演出も印象的でした。
不必要なものを潔く切り捨てた、そのストイックさが作品全体に通じています。
そして、大阪に帰り、居酒屋で感情を吐露するシーンは本当に泣けました。
好きなことがあって、それでつまずいて、社会が苦手で、死ぬことを考えたことがあるような人には、きっと響くものがあると思います。
逆に、「最初から挨拶くらいできるだろ」「痛すぎる」と思うような、コミュニケーションで苦しんだことのない“普通の人”には、彼の行動が理解できないかもしれません。
けれど、そんな不器用な生き方をしてきた自分のような人間には、深く突き刺さる映画でした。
ツチヤが笑わせたい人は
岡山天音演じる主人公ツチヤの笑いにかける情熱は、狂気の人と形容してもいいほどだ。
彼はどうしてそこまでして笑いに全力なのだろうか。その理由はラストシークエンスであっさり明らかになる。
観ている最中は、人とのコミュニケーションをうまくとれないツチヤが、徐々に人間らしくなっていく物語かと思っていた。
中盤を過ぎ、終盤に差し掛かると、もうこれツチヤ死んじゃうしか終わり方なくない?と考えた。しかし原作がツチヤ本人であることを考えてもツチヤは生きてるよなとか、余計な勘繰りまでしてしまった。
結局、メタ的にツチヤは死んだ。そこはうまくやったなと感心する。死ぬしか残されていないエンディングで、一応死んで、というか死ぬような行為をして、あっさり生きて、あっさりと本当のツチヤの望みを果たす。
ツチヤが笑いにかけていたのは笑わせたい人がいたからだ。それは彼の母親だ。
コミュニケーション能力不足なのは母親に対しても同じだ。でもツチヤは母親の幸福を望んでいたのだろう。まあそれは普通の感情だ。そんなツチヤが母親に対してしてあげられることは笑わせること、笑顔にすることだった。
父親は不在のようで、生活も楽ではなさそう。母親は母親で自由に過ごしているようではあるが、ツチヤと母親は互いに遠くから眺め合うような見えにくい絆で繋がっていたように見えた。
死んだとツチヤが言うと、オカンは笑った。アンタなに言ってんの?と。
ツチヤは笑わせるつもりはなかった。しかしオカンは笑った。
狂気に落ちてまで求めた笑いなどオカンには必要なかったのだ。ツチヤの「しょーもな」というセリフはこの作品の中の最も皮肉の効いたコメディセリフだったかもしれない。
そこから火がついたようにツチヤは描き始める。おそらくこの作品の原作を。
ある意味で間違い続けた生き方を修正しようとする情熱に見えた。
気の利いた良い終わり方だった。
ツチヤを演じた岡山天音はもちろん良かったのだけれど、ピンクを演じた菅田将暉が良かった。大事な場面を締める重要な役どころで、居酒屋で怒鳴る場面は作中最も良い瞬間だったかもしれない。
見所として一瞬のきらめきをみせる作品というのは良いものだ。菅田将暉はそれを創出した名演だった。
人間関係不得意
タイトルからグランプリでも取ったお笑い芸人のブラック・コメディかと思ったらお笑いのネタ作りの作家の卵の苦労話、笑いで受けるってそりゃー、人それぞれだから簡単な話じゃないことはわかりますが、何を言いたい映画か一度観ただけでは分からないので2度見ましたが、分かりませんでした。個人的には菅田将暉さんのファンなので落ち込むツチヤを励ます友人役は良かったけれど出番が少ないし、なんで前科者にする必要があったのか疑問でした。ツチヤさんのお笑いネタが披露されるのはこま切れで、最後になってベーコンズの刑事ものの漫才がやっと観れましたが、受けたのはバッファリンのところくらいでした、カイブツというほど凄い作家には思えませんでした。
解説を読んだら主人公のツチヤは実在の人物で自伝が原作、15歳の頃から様々なテレビ、ラジオ番組に大喜利を投稿していた著名なハガキ職人。そうか、笑いづくりで悩んでいるのではなく芸人たちとの人間関係が苦手だったんですね、実話ならつまらない話でも仕方ありませんね、納得。
タイトルなし(ネタバレ)
昨年、劇場で鑑賞。この映画で、オードリー若林さんがとても懐の深い方だと知りました。この紆余曲折の物語の中で、ツチヤさんには共感や同情は全くないですが、「ありがとう」が言えるまでに成長したことが、とても嬉しく幸せな気持ちになりました。
笑わない人が作る笑い。。
なんか、暗い映画だった。
タイトルに笑いと付いた映画なのに、主人公が笑わない。。
とにかく主人公が変な性格というか、四六時中ネタを考えている。
人間関係は不得意で、バイトもネタを考えているせいでまともに仕事が出来ないというかサボっている。
日常笑わない奴が考える笑いって何なのかと思った。
笑える奴、楽しい奴が面白い事を考えると思ったけど違うのかな。。
確かに、サンドウィッチマンは無口な富沢がネタを作っているし、ダイアンはユースケ、オードリーは若林。
明るくて面白い人だけがネタを作れるわけじゃない事は分かるが。。
映画の中のベーコンズはオードリーだろう。
作家はサトミツ。
たまーにラジオを聞いていたので何となくわかった。
ただ、ツチヤタカユキなる人も事は知らなかった。
もっと笑えるところがあっても良いんじゃなかな。
シリアスにチツヤタカユキの事を描きたいなら、なぜ、笑いに執着するようになったのかを描いて欲しかった。
あれでは、まったく、映画の主人公に共感する事は出来ない。
松本穂香は可愛かった。
あんな可愛い女の子をフィクションで出すなら、映画として楽しめるような演出もアリだと思うのだが。。
仲野太賀、菅田将暉の存在感もバッチリでした。
岡山天音は、『劇場版 そして、生きる』の中で有村架純ちゃんを不幸にした奴という事で強い印象が残っている。
良い役者さんだとは思う。
この映画でも強烈のキャラの主人公を演じていました。
優れた題材表現に加えて、それとは真逆の視野の広い監督演出の秀作!
(完全ネタバレですので必ず鑑賞後にお読み下さい!)
仮に、自身の狂気や怒りが、社会に伝わるために変化し、それが笑いという表現になるのであれば、この映画『笑いのカイブツ』は、主人公・ツチヤタカユキ(岡山天音さん)を通してそのことを見事に描き切っていると思われました。
特に、主人公・ツチヤタカユキを演じた岡山天音さんの演技は特筆すべき表現で、それだけでもこの映画を優れた作品にしていると思われました。
加えて、劇中に時折挟まる主人公・ツチヤタカユキの大喜利のフレーズはどれも優れていると私には感じられ、この映画に説得力を持たせていると思われました。
さらに主人公を取り巻く登場人物の、特にトカゲ・ピン芸人(淡梨さん)とピンク(菅田将暉さん)は、主人公・ツチヤタカユキと真逆の、コミュニケーションに長けたある意味視野の広さある柄の大きな魅力ある人物の描き方で、作品の幅を広げさせていたと思われました。
主人公・ツチヤタカユキと一夜を共にするミカコ(松本穂香さん)の、ツチヤに対して一途でない振る舞いの描き方も、人間に対する理解の深さが素晴らしいと思われました。
(オードリー若林さんがモデルの)魅力ある西寺・ベーコンズ(仲野太賀さん)含めて、(ともすれば一人よがりの)主人公・ツチヤタカユキとは対照的な、周囲の魅力ある視野の広さと深さの描き方は、おそらくこの映画の滝本憲吾監督の視野の広さと人間理解の深さから来ていると思われました。
(実際の原作者のツチヤタカユキさんがオードリーから別れているからこそ、オードリーに協力を求めていないのもこの映画の誠実さが表れていると思われています。)
この、映画の、優れた意味で視野狭窄の主人公と、それとは真逆の周囲の人物含めた幅の広い描かれ方は、対照的であり、だからこそこの映画は実は大人な作品になっていると思われました。
これはおそらく、滝本憲吾監督の優れた演出力が要因だと勝手に感じられました。
個人的には視野狭窄の題材的にはそこまで好みでは実はないのでこの点数ですが、それを差し引いても主人公の魅力含めて優れた作品で間違いないと思われています。
おそらく個人的には、2024年の邦画の10本の内の1本に入るのではないかと、2024年初っ端の映画ですが今から思われています。
滝本憲吾監督には別の題材でも今後の作品を期待しています。
結局・・
●クリエイティブな仕事ですさまじい努力(ただし本人の思い込みによる、もしかしたら見当違いの努力)をしたけれど、「人間関係不得意」な性格のため、その仕事で成功することはできなかった人の話、ということなのか。ラストではまだ諦めてはいないことが示唆されていたが、今後の人生も非常に困難であろうことが予想され、観ていてつらい。どうしてこの話を映画にしようと思ったんだろう?
●特にしんどく感じるのは、今後はもう、短時間で大量にお笑いネタ(?)をつくる、なんて作業はAI任せになるんじゃないかと思うから。今後、というか現在既に、「人間関係」の能力のほうが社会のあらゆるところで圧倒的に重要になっているから。「人間関係」の難しさを実感している観客としては、辛い現実を見せつけられた感じ。
●岡山天音、本人にしか見えない。演技、というか、なりきっていた。つまり、大抵の人が「一緒に仕事するのは嫌だ」と思うような人物。
そういう彼を、仲野太賀演じる芸人がなぜあそこまで推すのか、なぜ菅田将暉がわざわざ友だちになるのか、なぜあんな天使のように良い子(松本穂香)が寄ってくるのか、理解できなかった。つまり、人を惹きつける何かがある人物には見えなかった。努力をしているのがすごいといっても、まったくの独りよがりだし。
●父親は一切出てこないが、虐待されて育った等の過去があるのかもしれない等々、描かれていない部分を色々想像してしまう。この後どうなるのか、も。
●菅田将暉、華がある役者とはこういうことだな。画面に出てくるだけで空気が変わる。
成功しない天才
なかなか理解するのは難しい本作。
コミュ力全くない主人公、笑いの事だけ考えて、常識は皆無。仲野太賀さんの役はかなり物分かりのある方、そんな自分を認めてくれた人からも逃げ出してしまう。嫌な人間関係を正面から受け止めず愚痴ばかり、世の中そんなんで成功できるほど甘くない。そんな見ていて辛くなる映画。主人公の行動が全く理解できませんでした。この映画を通じて主人公の成長は全くない。
出演者の芝居が良かったのでなんとかこの点数です。
しょおもな。
別に最後の台詞ではない。
ホントにそう思う。
自己満足と承認欲求の塊みたいな男の話だった。
これは自伝なのだろうか?それともフィクション?どちらにしても、その裏側を見せる事に何の価値があるのだろうか?
こだわりや信念があるのはいい事だけど、それを受け入れられないのを世間のせいにしてはいけない。
ましてやエンタメの世界なら尚更だ。
笑えない。
この一言に尽きる。
負けたままの負け犬の話に感動もせえへん。
何が笑いのカイブツや?うすら寒い題名やわ。人に言われるならまだしも…自分で付けるて、恥ずかしないんやろか?
岡本氏は熱演だった。
見ててイライラする。それ程のめり込んでたと思う。ただ、惜しむらくは声が拾えてない所も多々ありで…それすらが演出の1つって言われると、どう咀嚼するべきか悩むのだけれど。
努力が蔑ろにされてるとか言われるかもしれんけど、努力すんのが当たり前の世界や。
全員してんねん。恨み言言うてどうすんねん。
ラストカットでは、それでも彼は「笑い」にしがみつく。しゃあない。それしかやりたいと思える事がない。売れようが売れまいが、それしかできんヤツはおる。大多数の中の1人でしかない。
伝説の葉書職人?
ご大層なタイトルやけど、局側が投稿数を増やす為につけただけの話やろ?
それにしがみつくのは勝手やし、それをモチベにすんのも悪くはない。自分を信じてやらんと何も進まん世界でもある。
でも…人間関係不得意て…彼の情熱はその不得意な部分を克服するだけのエネルギーがなかっただけの話や。
差し伸べられた手もあんのに…自分の才能を上手に使ってあげられんかったのは自分自身や。
美談でもないし、同情もせんわ。
すへからく自己責任で自業自得です。
現在の彼がどうなってるのかは知らんけど、例えば放送作家として成功してるんやったら、そこまでを教えて欲しかったかな。
あの状態で終わられても苦しいだけで…辛い。
そこまで固執する「お笑い」の魅力が1ミリもわからへん。おそらく彼が書いたであろう漫才の最後に「人生は遠くから見たら喜劇だろ」なんて言葉があったけれど…この映画のどこに喜劇要素があんねん?
成功し過去を振り返るに「あん時は笑える程とんがってたなぁ」なんて思う時があるかもしれんけど、それだって嘲笑の1つちゃうん?ましてや現在も売れんままなら地獄の真っ只中や。
…売れたところで違う地獄が待ってんねんけどな。
とんがってる時期は誰しもにあって、例えば毎年雨後の筍の如く増えていく予備軍どもを堰き止めるって意味があるんやったら、それはそれかなぁ。
間違いなく「地獄」です。
考えなおすなら今ですよ的な事ですなぁ。
原作者がその道で成功してるんやったら、商売敵を増やしたくもないやろうしなぁ。
「ここが地獄でなぜ悪い」ってタイトルを思い出した。
指先からその世界を
笑いのカイブツ
ツチヤはお笑い芸人を目指してネタを書いていない。構成作家の志望で、キャラクター性を除外して、シンプルなフォーマットに拘って身を削っている。
何で面白い発想だけで世の中が回っていかないのか、世の中を回すために面白さを失っているのか。創作に没頭するあまり、まだ現実を知らないだけと言えるだろうか。それでも、(時期的には偶然だろうが)激震に揺れるお笑い業界のカウンターパンチになりえる映画だ。舞台に拘って活動している漫才師たちが、多数出演していることも、何かの群像劇と見紛うようだ。
人々の半分からは嫌われながらも、意外と周りの心を動かせている。感動的なシーン、演出も複数箇所ある。それでもツチヤは、最後には我に帰ったかのように、冷めたことしか言わない。それが感動から揺り戻す。それでも、滑ることをよしとは考えていない、自己満足で終わろうとは思っていない。
笑いを生むという事
観ていて苦しい映画だった
岡山天音くんのツチヤが
本当にコミュ症で
人に溶け込めなくて
笑いのために生きていて
誰もわかってくれないみたいな生き方で
観てて本当に辛い
もっと笑える映画だと思っていたから
サポートというか
手厚くしてくれる西寺役の仲野太賀くん
悪いけど良いやつピンク役の菅田将暉くん
ツチヤの実力を知り応援してくれる人がいてとても救われた
前原滉さんなど
実力のある俳優さんが固めていて
主人公の岡山天音くん
皆さんの演技で盛り立てられている感じ
ツチヤのおかんも良い!
最後は前向きな感じで終わって良かった
わたし的ツボのシーンは
カードコバーンTシャツのシーン☺️
あのシーン脚本は誰が担当したのかなぁ
笑いを
仕事にするのは、他と違った身を削る苦しみがある気がしますね、飽きられるとあっという間だし。かと言って主人公には近寄りたくもないですが。その点、脇の三人、菅田くん、大賀くん、松本さんが凄く光って見えました。死ななくて良かったですが、カートコバーンを引き合いに出すのはヤメロ!!!(怒)
好き嫌い
自己中な人物が主人公な作品は基本的に好きになれず、今作もあらすじや予告を見る限りはそういう系統の作品だよなぁと思っていましたが、創作ではなく現実のツチヤさんの自伝というところに惹かれて今作を鑑賞しました。
夢を追い続ける邦画という事で「さかなのこ」がチラつきましたが、あちらがマイルドな狂気だとしたら、こちらはフルスロットルな狂気を醸し出しており、笑いのわの字もない苦しい作品でした。
はっきり言うと、今のツチヤさんがどうかは分かりませんが、この映画の中のツチヤさんがそっくりそのままだったら生理的に受け付けないくらいには嫌いな人間でした。
自己中そのもの、バイトは真面目にやらない(その割にはなぜかホストだったりコンビニだったり、接客を要するものばかりやっていたり)、発達障害に近いくらいの落ち着きのなさ(自宅の壁を頭突きで穴を開けたり、飲食店で突然皿を落として割ったり)、自分こそ一番と言う考えの割にはずっとネガティブなかまってちゃんで、酒の弱さで迷惑をかけるシーンなんかはもう害悪そのものだったと思います。
もちろん人間関係が不得意なのは共感できますし、自分もそんなに多くの人と交流を取りたいとか、積極的に関わっていきたいという気持ちは薄いんですが、コミュニケーションを取れないというか取ろうとしないツチヤの行動はかなりイライラさせられました。
真の天才は世渡り上手だと思うので、ツチヤさん自体が凄いというよりかは、周りの人に恵まれていたなと思いました。原作未読なので、オードリーの若林さんやピンクとの関係性はあるかもなーと思いましたが、ミカコさんなんて早々いないし、ミカコが気にしてくれるからってどこか甘えた部分を見せていたのは、完全にクズなんだろうなと思いました。
気にかけてくれるからユニバに誘おうとしたら、彼氏がいたとかいうざまぁな展開には笑いましたが、その後のキレっぷりは迷惑そのものだなぁと店側の気持ちになって観ていました。
TVの仕事にありつけたのに、挨拶はまともにしない、コミュニケーションは相変わらず取らない、やりたくないことはガン無視する、気に入らなければ楯突くといった、我慢する事は毒にしか思っていないくらいの自分本位で、挨拶なんて当たり前のことですら反抗してる感じなくらいやらないのは最高にイライラさせられて、自伝が元の作品という事は、実際に挨拶をしてなかったことをこの人は自伝に綴ったのかと思うとドン引きでした。
色んな価値観を分かり合っていかないといけないという風潮はありますが、こんな奴に寄り添い続けても少なくとも本人が変わろうとしないんだから、こんな奴は変わりもしないだろうとうんざりしてしまいました。
笑いに取り憑かれた衝撃も作品的にはチラッとでもいいから描いて欲しかったなと思いました。どうしてもイライラしながら笑いを追求してるマンになっているので、キャッチコピーのように魂が震える事はありませんし、恐らく吉本の作家会議的なところで盗作疑惑をかけられた時のキレっぷりにも説得力が無いなぁと思ってしまいました。
原作がどうなのかは読んでないので分からないのですが、ツチヤの大喜利やボケが全く刺さらず、よくこれで笑いに取り憑かれただなんだ言えたよなと首を傾げて観てしまいました。
今作は間違いなく役者陣の演技が最高に光り輝いていた作品だと思います。
岡山天音さんはどうしても演じてきたキャラクターがどこか苦手で、今作を観る前まではあまり好きな俳優さんではありませんでした。ただ、今作のツチヤという狂気と自己中の塊のような人物をこれでもかと演じ切っていたのが最高でした。
太賀くんの良い人っぷり、笑いに取り憑かれながらもしっかりと生きている姿がとても良かったです。板橋さんと太賀くんのベーコンズの漫才、令和ロマン監修というのも面白さに拍車をかけていたと思うんですが、お二人の漫才の掛け合いが本当に素晴らしく、この作品を観ていて一番昂ったシーンでした。
松本さんの朗らかな感じも良かったですし、菅田くん演じるピンクの裏表無い感じの人間模様が本当に素晴らしく、居酒屋のシーンしかり、バーのシーンしかり、この人がいたからこそ映画にメリハリが出ていたなと思いました。
せっかく掴んだチャンスですら自分の手で捨ててしまい、再び大阪に戻って再び自堕落な生活に…という終わり方、これが現実なのかという事を突きつけられましたが、どうしても成長してないなー、結局誰かに甘えっぱなしだなーと最後までモヤモヤさせられました。
道頓堀の下でまた発狂してるところなんか、カイブツはカイブツでも醜いカイブツにしか見えなかったです。
現在は関西で活動されているみたいなので、結果には繋がっているのかなと思うと安心するところはありますが、どうしても映画としての終わり方に納得はできませんでした。
映画というか演技合戦という意味ではここ数年の邦画でもトップクラスの作品だと思います。でもツチヤさんの事は最高に嫌いになりました。なんだか観終わった後も複雑な気持ちのまんまの作品でした。中々に新鮮な映画体験ができました。
鑑賞日 1/18
鑑賞時間 11:45〜13:50
座席 E-12
ハガキ職人ばんざい
最近は音楽よりも
ラジオ番組をいくつかSpotifyで聞いていて📻
正直、コントや漫才よりも素の彼らの会話が
本当に面白い。
番組コーナー宛に大量に届くハガキやメール
ハガキ職人と呼ばれるその人たちの中には
覚えた名前も多々ある。
彼らはまさにツチヤ( #岡山天音 )と
重なるところが多々ある気がするのだ。
(人間関係不得意とか)
そんな日常的にラジオを聞いてる身としては
本作の登場人物、全てが愛おしく感じる。
鬼気迫るまさにカイブツを演じきった
岡山天音はもちろんだが
脇役ながらも、ピンクを演じた菅田将暉の
天才っぷりにはまじで腹が立つ🤣←めちゃくちゃ褒めてる𐤔
居酒屋でのシーン、泣かされたわぁ😭
西寺はオードリーの若林、ちょっと仲野太賀は
かっこよすぎでしょ🤣
単独ライブでの漫才は、なんども噴き出した(;゚;ж;゚; )ブ
あれもツチヤ氏が書いたんだろうか。
幾多のカイブツたちのおかげで
日々笑って過ごせている、感謝しております🙏
素晴らしかった
オードリーのオールナイトニッポンは1部になってから、すべて聞いていて、ツチヤさんのことは強く印象に残っている。若林さんが「この人と話してみてえな」と語っていて、作家になってところが「地元に帰っちゃいました」くらいの話だった。その内訳が克明に描かれている。若林さんのランドクルーザーまで再現されている。サトミツさんと周囲のスタッフさんをけっこう悪く表現されていて、腹が座っている。
しかしそもそもお笑いの世界は空気がいかに読めるのかが重要なポイントであるので、ツチヤさんは道を選び間違えている。純粋に面白いか否かで、勝負がつくならよかったのだけど、それ以外が弱すぎる。漫画家になるべきだった。空気を読む必要が一切ない。5秒に1回ボケられる訓練を毎日しているようなすごい根性があるなら漫画も絶対描ける。こうして原作小説が映画になるくらいの小説家になっているので、小説もいいのだけど、お笑いではギャグマンガというジャンルがあるように、小説より漫画の方が向いている。小説ではユーモア小説で、お笑いのセンス以外の要素も必要だ。とにかく人に選んでももらわないと成立しない道はきびしい。漫画も小説も勝手に描いて完成させることができる。お笑いなら自分で演じるべきだった。
すぐに人を見下したり、挨拶をしない、仲良くしようとすらしない、空気を悪くするなどご本人の人柄のよくない部分を容赦なく描く。かつての自分を見ているようだ。今は違うので共感はしないけど、まったく責める気持ちにならない。そんな時期もあるよね、と思う。
服を脱いだ時の体が筋トレしているひとの体つきでかっこいい。ツチヤさんはゲソゲソか小太りかどっちかのはずだ。ケンカが全く強くないはずなのにヤクザやチンピラに一歩も引かず怒鳴り散らすのはかっこいい。
こんな人が一緒にバイトで働いていたら、自分も熱心じゃない方なので、叱られるのがツチヤさんになって助かる。
パンク・お笑い
この心がヒリヒリそわそわする感じ、なんだっけ…と鑑賞中ずっと思っていて、エンドロールの曲と演出でやっと腑に落ちた。そうだ、パンク・ロックだ。これはパンク・お笑いだ。魂の叫びだ。
映画館でポスターを見て、岡山天音さんの仄暗く鬱屈した、何か飢えたような眼差しに射抜かれ、公開されたら観ようと思っていました。
観てよかった。劇場で観てよかった。たぶんブルーレイや配信で自宅で観たらこの感情にはなれなかった気がする。家で見るなら、深夜ひとりきりの暗い部屋でお酒のみながら見たい。
そして菅田将輝さんはやっぱりすごい役者だ。出てきた瞬間ハッと目を奪われるような存在感
アウトローな菅田将輝を見れただけでも価値あり。チャラさと危うさ、妙な面倒見の良さと人情味。後半では「居酒屋の元気な兄ちゃんを演じきってる本質ガラ悪男」な演技、すばらしい。引き込まれました。
また仲野太賀さんの穏やかで優しげで包み込むような、でも笑いには貪欲なところもとてもよかった。ツチヤの才能を信じているからこそ本当に歯がゆいのが痛いほど伝わってきた。
岡山天音さん演じるツチヤには、もっと妥協覚えてうまくやれよ!才能ムダになっちゃうよ!とやきもきする気持ちと、そうしてしまったら良さがなくなっちゃうかもしれないからそのままでいてほしさもある…という気持ちがごちゃごちゃになった。
でもさ、売れたい=大衆に認められたいなら、大衆に迎合することも必要なんだよね。世知辛いけど。
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