劇場公開日 2024年1月5日

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「笑いとは、狂気から生まれるのか」笑いのカイブツ bionさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5笑いとは、狂気から生まれるのか

2024年1月6日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

 笑いとは、狂気から生まれるのか。そう思わせるツチヤタカユキ。その狂気に才能を感じるベーコンズの西寺。実際は、オードリーの若林らしいが、しかめっ面でネタを捻り出す隠キャ同士で通じるものがあるのだろう。

 面白いことを考える才能と、人を面白がらせることができる才能を持ち合わせる天才型の芸人は数が少ない。だから、コンビ組んで漫才をしたり、構成作家にネタを提供してもらう芸人が存在するのだろう。
 とはいえ、笑いの世界は体育会系であり、陰鬱を身にまとったツチヤが足を踏み入れれば踏み入れるほど、ツチヤの精神は壊れていく。

 岡山天音が演じるツチヤタカユキは、笑いに取り憑かれた狂人そのもの。捻り出される大喜利の答えは、めちゃくちゃ面白いが、本人の姿は、全く笑えない。ブラックユーモアを通り越して、ホラーといった方がいいかも。
 狂人日記となりそうな物語に笑いを差し込んでくれるのが、ファーストフード店員のミカコ。ミカコが、絶妙のタイミングで発した「私の胸、見てたでしょ」には、思わず吹き出してしまった。
 後は、天才菅田将暉。この人は、主役でも脇役でも、場面を支配する力がすごい。ラスト近くで、ツチヤに言ったセリフが心に響くこと、響くこと。

 再出発しようとするツチヤに、お母さんがかける言葉が、とってもジーンとくる作品でございました。

bion
またぞうさんのコメント
2024年1月8日

陰キャ主役モノが生理的にダメで自分は辛い採点になりましたが、bionさんがレビューに書かれている内容には概ね同意です。ありがとうございました。

またぞう
bionさんのコメント
2024年1月7日

iwaozさんへ
コメントありがとうございます。
岡山天音の怪演に引っ張られるように他のキャストもいい芝居してますよね。
こうゆう作品がもっと見たいです。

bion
iwaozさんのコメント
2024年1月7日

ミカコの胸のネタは、脚本の足立さんのネタっぽいですよね。f^_^;
毎回、童貞あるあるネタを必ず入れてきますよね。嫌いじゃないです。
(^◇^;)
菅田将暉はほんま天才ですね!
天才としか言いようがないっすね。
仲野太賀も流石!安定!
礼子さんも安定の根性で魅せてくれますよね。内に秘めた熱いものを毎回、感じますね!
松本穂香も今回はハマり役でしたし、淡梨も良かった!!

iwaoz
iwaozさんのコメント
2024年1月7日

オードリーだったんですね!
ネタは変えられて分からなかったけど、納得です。貴重な話、感謝です。m(_ _)m ^ ^
着信御礼っッ、着信御礼っ!!は
懐かしかった!天音くん最高でした。(^◇^;)
「ポエトリーエンジェル」の後、普通な役ばかりで、あれ、普通にやれるんだ、、と驚いた反面、ちょっと寂しく感じてました。(・・;)
いやー、こういう天音君が見たかった!出世の本懐ですね!

iwaoz