「ボクシング映画にあらず人生の映画」ファイター、北からの挑戦者 ゆうさんの映画レビュー(感想・評価)
ボクシング映画にあらず人生の映画
また凄い作品に出会いましたとしか言いようがない。まずキャストが良い。主人公の女性像がまさに等身大。脱北者という役にはなりすぎている。シナリオも良い、過剰なお涙頂戴、弱者が頑張って一番取ってみたいな安易なシナリオにしていないし、現実感が伝わってくる話。後半でジムで3人が酒を飲みながらスルメを食べるシーンは映画史に残って良いのでは。
主人公のパーカーの服とフードの無い服の使い方が素晴らしいですフード付はなにかに身を守るかのような使い方。デートや母との和解のシーンはフードがない。流石そこまで考えている演出。
ラストの母の顔で終わるカットも素晴らしい。主人公だけでなく母もファイターだったんだ。みんなファイターなんだ。この映画を観るのと観ないのとでは人生が大きく変わるくらい素晴らしい映画。
コメントする