アイアンサーガ 暴走機械兵団のレビュー・感想・評価
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無言ホラー
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音を出したら奴らが来る・・・、とまるでホラー映画のパクリのような設定、たしかに芸術性の高いタルコフスキーの映画でも画面に集中させるために用いる演出だが、全編無言劇のSFとは突飛を越して意味不明。強いて解釈すれば、低予算でどれだけ踏ん張れるかの製作者の挑戦を描いていると言えばいいのだろう。
原題はA Living Dogと自虐的だが打って変わって邦題やポスターの誇大宣伝の酷いこと、人類反撃の戦記というが人類はほぼ二人、暴走機械兵団というが子供の玩具並み。
まず予算はクラウドファンディングで集めたが無いに等しい、俳優も少ないしセリフも無いからスタッフも少人数。2週間のフィンランドの森の中の撮影なのでスタジオ無用、敵も昔の英TV番組トリポッド・シリーズ(1984~)のパクリ、ダニエル・ラボルト監督は子供の頃大ファンだったそう、CGにするまでもなく模型で充分、SFシーンは主人公の恐怖の体験の再現映像だから同じ絵を使いまわせると、節約、工夫の数々には頭が下がる。プロットも一切説明が無いから先が読めない、想像力で補いながら最後は自己犠牲で悲劇的感動を狙うと言ったシュールを装った手抜き映画。
この種の映画はSFではなくSci-Fi(サイ・ファイ)と呼ぶコアなマニアもいるので恨まれたくないがまともな映画ではないのでご注意を・・。
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