「マット・デイモンでなければ投げ出していた・・」スティルウォーター odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
マット・デイモンでなければ投げ出していた・・
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本作はイタリアに留学しルームメイトを殺害したとされる女子大生アマンダ・ノックス事件に着想を得たとされる、映画での舞台はイタリアからフランスに移された。フランス映画では、荒廃したバンリュー(郊外の、移民が多い貧しい公営住宅地帯)を舞台にした社会派映画なども多いから事件絡みには適していたのでしょう。ただ、懐疑的な含みを持たせた展開にアマンダさんは怒りを表明したそうだ。
家庭崩壊を招いたとされる元ダメ親父ビルが娘アリソンの無実を晴らそうと奮闘する話なのだが2時間19分の長丁場、解決への兆しは遠のくばかり、世話になったマルセイユのシングルマザー一家と疑似家族のような親密な暮らしぶりが延々と続きます。言葉が通じないのに9歳のマヤとビルは実の親子の様、まるで自身の娘に出来なかったことを償っているかのようにも思えますが、どんなひどい父親だったのかは余り触れませんし、なにしろ演じているのがマット・デイモンさんですから善い人にしか見えないです。
一応、サスペンスなので触れませんが、頼りにならない弁護士や警察の描き方は極端と思えるほど酷いもの、親子の絆とは何なのか、裏テーマのような家庭問題、元ダメ親父とバカ娘の確執をネチネチと描くので途中で嫌気がさしました。マット・デイモンでなければ投げ出していたかもしれません・・。
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