「なぜ「人生は残酷である」と主人公は言い続けるのか?」スティルウォーター noiさんの映画レビュー(感想・評価)
なぜ「人生は残酷である」と主人公は言い続けるのか?
マットデイモンによる主人公は、アメリカの保守キリスト教系からの脱却のシンボルではない。そうした捉え方は無理がある。オクラホマ大学に留学した人の話によるとオクラハマはTV番組や酒場や教会やフォートワースで開催されるロックコンサート以外に刺激のないところである。石油産業が多くの失業者を生み竜巻が襲ってきて家をぶっ飛ばすのは映画の通りである。主人公は結婚も失敗し失業もした。それでも故郷の町に守られてきた負け犬人生の決着として娘のために異国に乗り込む。実の娘を救うためにフランス人の恋人の幼い娘を危険に晒す。最初の出逢いである酒に負けた男が酒に浮かれている人を注意する場面同様に相手からも観客からも見透かれて自身を素直に解放できた笑顔の日々も一瞬で終わってしまう。
10月1日投稿者さんの言う通り最後の台詞は正確に翻訳される必要がある。すべてが変って見えると言うが彼自身の内面が変ったとは思えない。おそらく彼自身が「自分は変わることができなかった=残酷」ということに気づいただけなのだと考える。
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