「優れた脚本 シリアスなのにユーモアとニュアンス」スティルウォーター TOMさんの映画レビュー(感想・評価)
優れた脚本 シリアスなのにユーモアとニュアンス
マット・デイモンが好きなので見に行きました。お金も地位も教育も仕事もろくにない、どうしようもないおじさん。見事に演じていると思います。マット・デイモンはもちろんですが、娘役のアビゲイル、ヴィルジニー役のカミーユ・コッタン、マヤ役のリル・シャアバウの、中心人物たちが、本当に魅力的。
そして私が一番気に入ったのは、この映画のセンスに他なりません。アメリカとフランスの文化の違い、青年と大人の感覚のズレ、あちこちにたくさん散りばめられたユーモアあふれるセリフやシチュエーション。でも、そうだからこそ強く感じられるそれぞれの愛情がたまらないです。
最後に観客が、父親の娘への愛と驚愕の渦に放り込まれてエンドロールを見ながらずっと考えてしまうという、初めてかもしれない経験をしました。
スティルウォーターという題名がどういう意味なのか、見る前はわかりませんでしたが、見た後、何重にも何重にも意味を感じて、「凄い題名!」と思ってしまいました。
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