「評価が二分化する映画」Pure Japanese 甘ちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
評価が二分化する映画
現代ではないです。現代だけれど、時代を同じくして多国籍化した日本、といった舞台だと感じた。今、少子化していて移民受け入れなど検討されている中で、ディーンが多国籍文化の海外を経験してきたからこそ生まれた舞台のイメージだと思う。PJキットというものが作中に出てきて日本人の血がどれだけ濃いか調べられるものだが、これも本当に現代の日本ではあまりピンとこない人が多いと思う中、例えば多国籍文化の海外の国ならば遊びで出回ることもある気がする。
まずそれなりに激しめの描写が出てきます。それを無くせば、時代劇のような雰囲気がある。現代で刀を使い斬り合うなどファンタジーではないので違和感でしか確かにないと思うけれど、まず冒頭に書いたように私は多国籍化していた場合の今の日本というように感じたのでありえないとは感じなかった。
戦争など今日本では起こっていないけれど、祖父母世代から聞き伝えられて育ってきた身としては今の日本は平和すぎてそういったことが海外で起こっていると言う実感もないので、今の日本が平和だから違和感があるだけで現代にあのような激しいやりあいが実際に起こっていることも事実だと考えさせられた。
確かに現代の日本においては「ヤバイ男」ではあるけれども、戦争をしていた頃や今している国ではああいった人と人との命をかけたバトルが起きていてその中ではヤバイ男でも何でもない。アユミのような少女が銃を持つ国が存在する、していたことも事実です。そういった意味では平和ボケに対する警鐘のようにも感じました。
立石が現代の象徴である腐った政治家のところに殴り込むシーンなどは、まさに今の衰退していく日本に対しての強いメッセージだったように思う。
あのシーンは、賛否両論分かれると思うが同じようにしてやりたいと思う人が中にはいるのではないか。
書いても書いても尽きないくらい考察や感想が色々と出てくる。他にも書きたいことはあるが止まらないのでやめておく。こんなに長く映画のレビューを書いたのは初めてです。
海外生活が長かったディーンだからこそ、作れた映画のように私は感じました。
映画全体を通して、日本への愛と、また日本への警鐘のような、どちらも誰もが持っているような感覚を味わえた。
日本人て何だろう、そんなことを映画を通して考えてしまう日々です。