「血飛沫祭り」Pure Japanese ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
血飛沫祭り
オンライン試写会にて。ディーン・フジオカさんの演技をまじまじと見たことはなかったのでとても良い機会をいただきました。
が、内容はだいぶとっ散らかってしまっているなという印象です。上映終了後に監督とプロデューサーとのアフタートークがありまして、個人的に感じたことなので恐縮なのですが、あまり監督この企画自体に乗り気じゃ無いのかなと思ってしまいました。トークの中に脚本家の方の名前が上がっていたので、脚本の方がディーンさんと共に突っ走ってしまったのかなぁ。
内容はバイオレンスアクションという事ですが、正直ラスト30分まではかなりダラけた雰囲気で物語が進んでいきます。温泉がなんだー土地がなんだーチンピラがオラーだなんだと、割と見たことのあるプロットが詰め込まれていました。そのため違和感なくスッと入れるのですが、意外性も無いなと思ってしまいました。タイトルの伏線回収が割と早い段階で行われるので通り過ぎていくような感じでした。
ディーンさん演じる立石が正義の面を被ったサイコパスで、お爺さんを間接的とはいえ殺したのに毒を盛られたと思い込んでいるし、突然暴れ出したりするしで不快にはなりませんが、こいつヤバいという雰囲気は常に醸し出されていました。
終盤バイクにライドオンするシーンは変身する前の仮面ライダーのようでカッコ良かったです。あのまま変身しても良いんじゃないかなと思ったくらいです。そこからの剣を使っての乱闘。とにかく容赦なくヤクザたちを殺していき、しかも殺し方を熟知しているかのように首元を狙って切っていくのでサイコパス味が増していきます。そこからの血飛沫の量が異常なくらい噴出するので笑ってしまいました。PG12指定も納得の量の出血でした。
そこそこ強めのヤクザとのラウンド2でも血飛沫は健在で、ふすまを影に首を切った時はこれは血飛沫飛ぶなと思いましたが、想像以上に白が赤になりました。蒔田彩珠さん演じるアユミが銃で立石を手助けするシーンも短いながらカッコ良かったです。ただ、そこから議員がいきなり銃を使ったのにアユミの胸を的確に撃ち抜けたのが不思議です。そこまでにそれに繋がる描写が無かったもので、しかも立石に対しては外しまくるのでエイムがバラバラすぎやしないか?と思ってしまいました。その議員を手裏剣で足止めしまくるシーンはシュールで面白かったです。最後のヤクザの大ボスとの対決、パワープレイが目立ちましたが、ワンマンバトルとしては十二分に見応えがありました。
という感じで90分弱という短い展開ながら血飛沫が印象に残りまくってしまいました。全体的にローテンションで進んでいくので、ブラックユーモアが詰め込まれていながらも自分にはハマりませんでした。面白くないとまでは言いませんが、微妙な作品でした。金子大地さんの使い方が贅沢やわぁ…。
鑑賞日 12/10
鑑賞方法 オンライン試写会にて