「I’m so tired.」ブルー・バイユー pekeさんの映画レビュー(感想・評価)
I’m so tired.
力のある、ひじょうに見応えのある作品です。
でも、とても疲れた。観ていて、しんどかった。
主人公のアントニオたちが直面する過酷な現実の数々に、ため息を吐きたくなりました。目の荒いサンドペーパーでこころと体をこすられているような感じがしました。
最初はアントニオにまったく共感できなかった。
派手なタトゥーを入れていることや窃盗犯ということもあって。
自分とはだいぶかけ離れた価値観の持ち主だなと。
けれど、物語の半ばに至らないぐらいから、彼と、その家族にも自然と感情移入することができました。
終盤にはエースにまでも。
今回その名をはじめて知りましたが、見事な演技を見せてくれた主演のジャスティン・チョンは、本作の監督と脚本も務めているということで、かなり才能のある人ですね。今後の活躍に期待したいです。
それにしても、いい作品なんだけど、重い……。
なんか最近、映画を観ながら「アメリカに生まれなくてよかったな」と、思うことがよくあります。アメリカの人には悪いけど。
コメントする