劇場公開日 2021年10月8日

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「2世の世襲保守の「成り上がり」へのひがみと見た。成り上がりもイヤだけど、世襲はもっと嫌だ。」メインストリーム 満塁本塁打さんの映画レビュー(感想・評価)

3.02世の世襲保守の「成り上がり」へのひがみと見た。成り上がりもイヤだけど、世襲はもっと嫌だ。

2021年10月9日
iPhoneアプリから投稿

単純

監督が巨匠コッポラの孫、狂言回し的な準主人公がイーサン・ホークの娘。コレは偶然じゃない。意図的な本能だ。

一見、SNS、YouTube及びスマホ依存症への警鐘がメインテーマに見えるし、表面的には間違いない。

ただ、ひねくれた見方かも知れないが、既得権益のガチガチの保守世襲が、ポッと出のYouTuberを「イイ加減なまがいもの」としてひがんで描いたと、私には見えた。

確かに個人の容姿や人格を晒し者にするのはタブー。絶対にいけない。一方匿名の安全地帯から安易に誹謗中傷するのもマトモとは言えない。また、歩きスマホ、業務中スマホしてるド阿呆からはスマホを取り上げて旧機種の電話機能のみの携帯を与えるというのは大賛成。

しかし、無学歴、閨閥も何も無いものが、自由な表現をして成り上がるのもイイんでは無いの?YouTubeにある程度デタラメがあってもいいでしょう。

この作品は、誰でもわかりやすいのが良いのですが、わかりやすすぎて話が平板に感じた。
主人公の「リンク」の行動も、話術も想定範囲内。ただ、街でチ・・まがいのぶら下げて奇襲はダメだろ。「クソかミソか」レベルで猥褻物陳列罪だろ。要するに、この主人公別にブッ飛んでいないし、話術も凡庸。脚本家のチカラ不足に見えた。

確かにネットが構築されて以降の「承認要求、願望」は人間の本来持つ大切な何かを奪い去っているのは事実。考えさせられる映画ではある。ストーリーは仕方がないけども、スクリーン上、昔の無声映画風の白黒ザラついた字幕が面白く、期待させたが、YouTubeとかの描き方にもう一工夫欲しかった。皮肉なのはYouTubeの動画撮影場面より、当初の場末のコメディバーの場面の方が生き生きとして面白かったこと。太ったおばさん、イイ味出してるよ!!コメディバーあったら行きたくなったよ。
なんか土曜夕方なのに大スクリーンで客13人くらいは寂しい。連続で見た、ジェイソン・ステイサムの「キャッシュトラック」が満員の100%の入りだったのと好対照。そういや「キャッシュトラック」もクリント・イーストウッドの息子だか孫だかが出てる。イヤだイヤだ!世襲は世の中にいらないよ。イヤラしいことこの上無い。

満塁本塁打