「ボーダレス時代の今、見ておきたい映画」北風アウトサイダー 南 和明さんの映画レビュー(感想・評価)
ボーダレス時代の今、見ておきたい映画
時代は昭和、在日コリアンの心の葛藤を見て、ボーダレス時代の今ではあまり感じることの無くなったストーリーで、古き良き時代を改めて思い出させてもらいました。
今では在日○○人と言う感覚は余りなく、同じクラスのキムさん、同僚のパクさんという感じで国籍がどこの何人というものの見方は無くなっていると思いますが、映画の時代背景はまだまだ差別や感覚の違いが沢山あったのだなと、昭和の時代を思い出しました。
ストーリーが奥行きが深く、二時間半の映画と聞いて起きていられるか?初めは心配していたのですが、内容の構成が良く気が付いたらスクリーンの中に吸い込まれてしまい、最後まで楽しく見ることが出来ました。
本当はシリアスな内容だと思うのですが、和ませ役なのでしょうか?ショーパブのママさんとダンサーの豚足さんが、意外な存在感をもたらし、緊張を和ませてくれました。
また、この映画の私の中での名シーンは、清田さんとヨンギさんの友情あふれるシーンです。
清田さんは、男の中の男って感じで、表情も素晴らしくジーンとさせられました。
昭和の時代背景が印象的でしたが、30年後どうなっているのか? キム兄弟のオモニ食堂はどうなっているのか、先のストーリーに期待したいところです。
コロナ禍で久しぶりの映画館でしたが、行って良かったのは勿論の事、上映中にもう1回は行きたいと思ってます。
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