JOINTのレビュー・感想・評価
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名簿屋
務所帰り、半グレの名簿屋石神が暴力団や韓国のハッカーなどと組むからJOINTなのかしら、裏社会のことなので真相は分からないが多分、相当取材はしたのでしょう、ドキュメントのような地味な映画。問題は撮影や録音、整音などの基礎技術、ボソボソ声のセリフは聞き取り難くて困ったし、ちょっとしかないアクションシーンも手持ちカメラで追ってるので手振れが酷くて眼が痛い。小島監督は本作が長編デビュー作とのことスタッフが支えないとまずいですね。
個人情報の流出騒ぎや特殊詐欺の横行が日々報道されるので勉強になればと鑑賞したが裏社会の人間ドラマなので感情移入もできず収穫はありませんでした。AIをはじめコンピューター技術は日進月歩、セキュリティ技術とのいたちごっこ、中国、ロシア、北朝鮮など国家規模のハッカー集団が相手では日本の警察は太刀打ちできないだろうと不安は募るばかり、河野大臣、よろしくお願いします。
しがらみのもどかしさ
主人公が娑婆に出てきて、昔の伝手を頼って社会に戻っていくのを見ていると、やはり持つべきものは頼れる仲間だなと思う反面、中盤以降足を洗いたいと願うことに対して協力関係にある人間の反発を受けたり、可愛がってた弟分をやられて結局その世界から抜け出せないというのも、人生の難しさだなと思わされる。
私がこの映画の大きな魅力だと思うのは、とにかく登場人物全員から、なにかしらのヤバイ空気感が出ていること。いわゆるヤクザ映画にあるような、誰もが見て分かる凄みというよりは、何がどうなっちゃうのか、誰が何をしでかすのかというヒヤヒヤするような危なっかしさが全編通じて張りつめているところだと思う。
しかし、現代日本の詐欺などの犯罪がどのように行われているかを垣間見れて恐ろしくもあった。そういうストーリーの骨子と前述の登場人物の雰囲気すべてひっくるめた生々しさで、上映中は目が離せなかった。
今後もこういう日本映画を味わう機会が増えたらいいなと思えた。
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