「とてもよかった」ちょっと北朝鮮まで行ってくるけん。 吉泉知彦さんの映画レビュー(感想・評価)
とてもよかった
北朝鮮帰国事業で北朝鮮に戻った人たちは、実は北朝鮮出身の人がたった1%のみで他は南朝鮮の出身者だったことに驚く。帰国でもなんでもない。北に渡った日本人妻たちが数多くおり、なんでまた日本よりも寒くて言葉も通じないところに行くのだ、せめて南にしたらいいのにと思っていたのだが、当時は韓国の評判が軍事政権で著しく悪かった。なかなか行ったり来たりできない場所であるいとは言え、生活を移すなら下見をしてからにしてほしい。ブラジルやアメリカに移民した人たちもいて同じような感覚だったのだろうか。
お姉さんが足は弱っているものの明るくポジティブな人で孫に囲まれて映像で見る限りは幸せそうだ。妹の恵子さんの39歳の息子が独身で逆に心配されている。日本で貧困で自由で生涯独身なのと、不自由だけど家族を持つ生活が対照的だ。
政治の問題なら政治家がなんとかしなければならない。小泉純一郎以来誰一人北朝鮮に行った総理大臣がいない。安倍晋三がなんとかしてくれると期待していただのけどとうとう何もしなかった。特に元首が変わるタイミングはチャンスだったはずだ。野党は権限がないから行っても仕方がないのだろうか。総理大臣か外務大臣、参議院でも県議でも、維新の会でも共産党でもれいわ新選組でも誰でもいいからちょっと北朝鮮に行ってきて欲しい。不祥事で名誉を挽回したい人は特に行けばいいと思う。
最後の一文、
本当にそうだと思いました。見もしないで、行きもしないで、海のこちら側から悪口を言うだけ。それで何が出来るというのでしょう。
行ってみたのは横田滋さんと横田早紀江さんだけ。
鉄砲玉がいないこの国の残念。
「かぞくのくに」も秀作でした。難しいテーマだったけれど、脚本を読んだ宮崎美子が監督に「ぜひ自分にやらせてほしい」と頼み込んだ作品です。
機会がありましたらどうぞ。