「ご都合主義厨二病陰キャ物語」グッバイ、ドン・グリーズ! @花/王様のねこさんの映画レビュー(感想・評価)
ご都合主義厨二病陰キャ物語
キャラの魅力不足、脚本がお粗末、厨二病全開の恥ずかしい台詞のオンパレード。
マッドハウスだと思えないくらい酷い作品だった。
中学生陰キャ2人が秘密基地を作って青春を謳歌している。
高校生になってドロップと言う歳下の男の子が仲間に加わるけど、ドロップとの出会いが描かれていないのでいきなり登場する。
都会の高校に進学して、ロウマとは初対面になるはず?のトトも普通にドロップの存在を受け入れている。
ドロップ、どっから湧いて出た。
さらに、厨二病満載の台詞が津波のように押し寄せてくる。
果たして、年頃の男子高校生があんなに自分語りをするだろうか。ドロップや憧れの先輩であるチボリの台詞は、良いこと言ってる自分に酔いしれてる思春期真っ只中の幼さがあって、背中が痒くなる。
ポッとでのドロップ新参者の意見で全財産投資してドローンを購入するのもよく分からない。
そもそも、ハブにされている奴はLINEのグループラインで悪口なんか言われない。そっと別のグループ作って、陰で悪口言われるか、相手にもされないのが普通だと思う。
チボリ先輩はなんなんだ?なぜ登場した?
狭い価値観で生きている自分と世界を見て生きている価値観の対比なのか?それにしては思い入れやエピソードが少なすぎる。一回くらいカメラを貸してくれたからって、そんなのチボリ先輩側が覚えてるわけないし、自分が神格化した相手をリスペクトする自分カッコいい。世界はなんて広くて、自分の価値観はなんて小さかったんだ。とこれまた自分に酔っている。
トトが弱さをロウマに見せたくないと泣くシーンがあるけど、登場してからずっと、頼れる頭の良いシーンは無い。
インテリ気取りが都内進出したら己の背丈を知っただけ。
物語の後半になってもロウマの旅にヒョイっと着いていって、終盤感動して終わる。え?君の願いや主体性はどこへ消えたの?何しに来たの?
ドロップも余命が短いのに、どうやって電話を逆探知して日本のど田舎までやってきたのか分からない。
一生でたった一回。たまたま取った公衆電話の発信元を探して、出会って、友達になってって、計算ずくじゃないと説明できない状況をすべて奇跡で運命ですって片付けるのは乱暴すぎる。
感動させたいならキチンと伏線を、現実的に貼っておいてくれないとひとっつも感動できない。
高校生が海外旅行にヒョイっと行けてしまう経済力はどこから?全財産をドローンに注ぎ込んだはずなのに、どこから旅費を捻出したの?
ペットボトルに落書きされた地図とイメージボードだけで、友達が生前話していた幻を海外まで探しに行こうとするのはあまりに計画性のない馬鹿だろう。と言うか、なんでドロップの身内とかに話を聞きに行かない?それぞれの親は何やってんの?ホウレンソウの名前とかどうでも良いから。世界に根を張れって、観光でフラッと景色見て感動するだけでは説得力の欠片もないから。
その土地に根差して、身の丈にあった価値観で世界を見渡せるようになることが見聞を広げることだと思うんだ。
知ったかぶりして、世界は小さかったと高校生が言って終わるって、世界が狭すぎない??
映画作品として、短い限られた尺で人物や世界観の設定や物語のコンセプトを説明しなきゃいけないのに、家族や友達との関係は希薄で、主人公は自分の生きている世界ではまともに人間関係が構築できず、歳下の病気を患っている男の子と遊んでる。高校生が中学生と遊んでる。宝物を探してるって話をするけど、抽象的で勿体ぶるばかりで、結局何が言いたいんだよ?とブチ切れそうになる。
我慢して、我慢して、迎えた最後がアレでは。
アイディア的に描きたかったシーンなのは分かる。
でも、そこへ繋がる道が描けていない。
イメージボードを地に足つけた1つの物語に昇華できていない。
綺麗な映像や実写みたいなアニメは他のアニメーションスタジオでも描ける。
マッドハウスは話の面白いアニメや代表的な作品はどこか後ろ暗いダークな雰囲気を味わえるストーリー展開が魅力だと思ってる。
技術はあるけど、地に足がついたキャラクターと世界観が描かれなければ、観客の共感は得られないだろう。
良い脚本家と出会えると良いな。あとキャラデザ。
ポンポさんを見た時に90分アニメってすごいってなったから今作も期待してたけど、時間を無駄にした。
観たい人だけ、観たら良い作品です。
福島健太さん
コメントありがとうございます
そうか!チボリさんは同級生ですね!
ほうれん草の名付け親の記事は分かりましたが、お小遣いを貰っていたとは感じませんでした。読み取り不足だったかもしれませんね。
ヘアドネーションは寄附なのでお金は貰えないです。まぁ、フィクションなのでお財布事情なんて関係ないんでしょうね。
チボリちゃんは先輩じゃなくて中学のクラスメイトでしょう?
父親のカメラを持ち出したのはクラスでロウマ君だけスマホがなくて写真を撮れなかったからだと言い、ジャージ着て一緒に活動しているのに、先輩っていうのは不自然では?
ドローンに全財産を注ぎ込んだけど、「高校生が名付け親」ってほうれん草の記事が出ていたのでほうれん草がヒットして小遣いが出たことを表現していたと思います。
ドロップ君が髪を売ったと言っていたことや、ロウマ君とトト君が揃って髪を伸ばして縛っていたり、その後揃って切りに行ったりする描写があったのですから、髪を売ってお金に変えたことも想像できます。
足りるかどうかは別として、渡航費を工面する描写はきちんとあったのでドローンに全財産というのはもはや関係ないでしょう。
いくつか誤解があるように思います。
いえ、ドロップ君がどうやって電話の相手を突き止めたのかは僕も疑問に思っていますけれど。
no nameさん
作品を知り過ぎていたとしても、その時には自分が作品を若いなーって感じて刺さらなかったと言う感想になると思います。
10代向けアニメ映画だったのかな。
むしろ中高生に刺さるとは到底思えない演出だった様に感じました。
成長しすぎたのかな。
コメ主は作品を知りすぎた故につまらなく感じたのではなかろうか
誰もが憧れた冒険を軸にしたフィクションのストーリーだから奇跡や運命があってもいいではないか
アニメは今ではどこにでもあるからきっとハードルが上がってしまったのだろう
アニメ映画をあまり触れてない中高生には好かれる物語だと思います。君の名は。のような
コメ主は成長しすぎてしまったのかもしれませんね
疑問点が多いのは確かですが