「【決着・選択/ドント・ブリーズから、ブリーズへ】」ドント・ブリーズ2 ワンコさんの映画レビュー(感想・評価)
【決着・選択/ドント・ブリーズから、ブリーズへ】
息を止めずとも、息を潜めて生きていたのは、この名前も明かされない老人のことだ。
“モンスター以外の何者でもない”
自分自身が一番よく分かっていたのだろう。
前作の奇抜なストーリーの顛末でサバイバルしてしまった盲目の老人の決着の付け方に、制作サイドは実は悩んだのだろうなと考えてしまった。
中東に派兵されて、無事帰還したところで、幸せが待ってるわけではない。
トラウマに苛まれたり、デトロイトなどラストベルトでは、満足な仕事にあり就けないなど問題が大きいことも背景にあって、犯罪集団が組織されてしまうことも伺われる。
なぜ、娘が狙われるのか。
兵士であった老人にとっても、理由が分からないことほど理不尽なことはないはずだ。
だが、モンスターからひとりの人間に戻るきっかけになった娘を取り戻さなくてはならない。
エグい白兵戦の戦闘シーンは、スーサイド・スクワッドのような笑えるものではないが迫力満点だ。
娘に告解し、老人は息を潜めずとも良くなったのだ。
大きくブリーズ出来たのだ。
同時に、娘も自らの名前を選択する。
コメントする