「犬と共に去りぬ」ドント・ブリーズ2 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
犬と共に去りぬ
なぜだか犬と火事が象徴的に扱われている続編。もしかすると、本名タラを知ったときに思わず『風と共に去りぬ』を思い出してしまったのですが、ネット検索してみると『スターウォーズ』にかなり影響を受けていることがわかった。まぁ、ファンだとわかるのかもしれませんが、親子の関係について詳細に覚えてないとわかりません・・・
一作目の内容はそれほど覚えてなかったのですが、善と悪の両面や視点・感情移入といった点ではスリラーにありがちな構図だったかと記憶しています。それがこの続編の前半は、盲目の退役軍人“ノーマン”がいかにも善良なアメリカ人を演じていて、真偽は定かじゃないまま父親と娘という家族の絆を描いています。学校にも行かせない、身の守り方を徹底的に教え込んだりして、どんな親子なんだよ!とも感じさせます。対する誘拐軍団は目的こそはっきりしないまま、完全な悪であると思わせる手法です。
生活必需品の配達をする元軍人女性ヘルナンデスに連れられ外出を満喫するフェニックスだったけど、ノーマンが実の父じゃないと疑心暗鬼にかられコヴェナント養護院に憧れを持ってたりする。ん?『エイリアン:コヴェナント』?などと思ったりする間もなく、怪しげな男レイランに声をかけられる。その男が仲間を連れてノーマン宅を襲うのだ。前作の素人窃盗団とは違い、屈強な元軍人グループの5人。金髪の兄弟が弟を殺して逆上するシーンもあったりして、『ダイハード』まで思い出してしまいます。
犬を殺されて復讐に燃えるノーマンの心境はさながら『ジョン・ウィック』なのでしょう。そして屋敷の中のアクションシークエンスは緊迫度満点。前作とは逆にノーマン側が息をひそめなければならない構図となっています。そして、箱!フェニックスが水責めに遭ったりして、ドント・ブリーズじゃなくて「ブリーズ!」という台詞が響いてくる・・・予想不可能な展開でした。接着剤の使い方も凄い!
誘拐に成功し、アジトの廃ホテルに悪人が集合してからもおぞましい展開。まずは本当の両親であることを告げたりしてフェニックスの心も揺れ、血の繋がりを強調する家族のテーマか~と思わせておいての急転。序盤のニュースに登場した違法臓器移植医師ヘニマンがここで絡んでくるのかとい驚き。もう、親子の絆という点ではどんでん返しだらけ。さらに、犬の忠義なんてのも上手く対比させていました。
人間の善と悪。戦争を経験していたら精神も破綻したりするが、その人の本質を評価しなければならない。そして過去の罪は償うことができるのだ・・・などと、最初からそのテーマを匂わせていた。虚しく悲しくおぞましい。フェニックスの将来だけは多少希望が持てるけど、彼女も悪人の血を受け継いでますからね・・・親子の確執、これもスターウォーズっぽいところかな。
確かに、善人の出ない映画。
トラックのお姉さんが大活躍して、ギャングもブラインド爺さんも全滅。姉さんはフェニックス連れて去っていく…みたいなのを想像してたんですけどね。
度々すいません。
成程。”私はお前の父親ではない””もう救ってくれた”かあ。
偉大な映画って、多くの作品に影響を与え続けるのですね。
映画の面白き連鎖ですね。では。
おはようございます。
レビュータイトル、流石のセンスです。あと、この作品は『スターウォーズ』に影響を受けているのですか。どこら辺なのでしょうか?
瞬間接着剤は、登山の時には、必携です。切創傷も、直ぐに接着です。けれど、鼻と口に塗ってはイケマセンね・・。面白かったです。
続編、ありますよね。ラストを見ると・・。では。