「これがドキュメンタリーだということ」コレクティブ 国家の嘘 まゆこっちさんの映画レビュー(感想・評価)
これがドキュメンタリーだということ
映画館で予告を見てからずっと気になって、ようやく観れました。
これが1日一回の上映なのも、上映館が限られてるのも惜しい。
こんなに至近距離で大臣が内輪の参謀達と話してるところや、親御さんとの会話、何よりことの発端となる火災の映像も、火傷の痕を見せることでこのことを有耶無耶にしたくない意思を示す綺麗な女性も、みんな本物なのか!
この日本も同じようなものだとレビューにあるが、そうかもしれないけど平和ボケの私には日本はここまで腐ってないという気持ちがある。
もちろん似たように長期政権で起こり得る既得権益を貪るなどはあるにしても。
そして製薬関連の仕事をしているので、自社の製品をこんな悪質にして外に出すことなんてマジあり得ない。
日本の場合は企業が直接病院に納品はしない(卸業者がいる)こともあるけど。
病院も院内感染こんなに隠蔽して。
ちゃんと殺菌消毒してたって院内感染は起こるというのに、故意に希釈って、よくそんなことを思いつくもんだと思う。
物資が不足している戦時下の話ではなく、5、6年前の話というのが心底呆れてしまう。
逃げた保健相の代わりに暫定的に保健相となり、本当に頑張っている姿にたいへん心打たれた。すごいと思った。
周りの政務官?は大臣が方策を考えるのではなく、上がってくるものを認否判断すればいい、と言うところ、こういう旧態然としたところがそもそもダメなんだよ。お前こそ、上司である大臣に合わせて動くのが仕事だからな!と叱り飛ばしたい気持ち。
結末も私はこぞって投票所が大混雑大行列になるのかと思った。なのに…
希望の光は視線の先にあるのか、双眼鏡で見ても遥か遠くなのではないか。
この作品は膨大な撮影を本当にうまくまとめられて素晴らしい映画になっている。
今晩は。
今作は、既得権益の甘い汁を吸う事が常態化している組織の怖さを暴き出した見応えるドキュメンタリー作品だと思いました。
つい最近、日大の理事が私利私欲のために、数千万を使い込んだ事件が報道されていましたが、結局、不正を防ぐのはその組織のCSRの強度だと思っています。新たに任命され、孤軍奮闘していた保健相の姿に感動しつつ、選挙結果には暗澹たる気持ちになりました。
日本でも、”分かり易い”不正が行われるのは、天下りが多いなんちゃら法人とか、要するに権力が集中している組織だと思います。では。