「アニメ映画屈指のキスシーン」アリスとテレスのまぼろし工場 mrkc7さんの映画レビュー(感想・評価)
アニメ映画屈指のキスシーン
映像の美しさが際立った作品。中でも世界の変化もお構いなしのキスシーンはアニメ映画史上に残すべき生々しさだった。(このシーンはパンフレットの表紙をめくったところにも描かれていた。)理解が難しい部分も多々ある作品だったが、このシーンを含めて登場人物の心の動きは鮮明で新鮮に感じた。
製鉄工場の爆発から変った世界が舞台。序盤から少しずつ舞台となる世界が明らかになる。その世界にヒビが入り現実世界が垣間見える。
パラレルワールドでそれぞれに生きる人にとっての「現実」ってどういう認識なのだろう?片方の世界は時間の流れが止まった世界。明らかにおかしいがそこに住む人にとってはこの変な世界こそが現実なはずなのにもう片方の世界を「現実」と言う。なんかその辺が引っかかった。
仕掛けとしての面白さもあったが、どうもつまらぬ箇所に引っかかって乗り切れなかった。睦実の父親をここまで変人に描く必要はあったのか?案外、あの世界の中にあっては常識人であったと思うのだが。
かと言って、そんなことどうでも良いくらい面白いとも思えず高評価には至らずって感じかな。
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