「レイジ キング・オブ・土竜」土竜の唄 FINAL 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
レイジ キング・オブ・土竜
2017年の『彼らが本気で編むときは、』で難役トランスジェンダーを演じ、役の幅を広げた生田斗真。
最大のハマり役に、FINALバッチ来~~~い!
恒例冒頭スッポンポンは、遂に海外進出! アソコをカモメにツンツンツン!
前作から5年のブランクも心配ナシ。わざとらしい説明台詞でシリーズ初心者でも大丈夫。
にしても、潜入捜査も7年。玲二、お疲れさんッス!
轟周宝逮捕を最終目的に始まった玲二の極秘潜入捜査。
またとないビッグ・チャンス到来!
イタリアン・マフィアとの6000億円の麻薬密輸取引。周宝自ら現場に現れるという。
ここを押さえれば、一気にパクる事が出来る!
ところが、直前になって思わぬ人物が指揮を執る事に。
表向きは世界中で活躍するシェフ。が、本当の顔は周宝から悪の全てを叩き込まれた後継者。息子の烈雄。
キレ者にして、凶悪ヤクザ。完璧な麻薬取引の作戦に玲二も警察も散々振り回され、まんまとハメられる。
FINALを飾るに相応しい危機、敵、スケール。
長年狙い続けた轟周宝を逮捕する事が出来るのか…?
今年2度目の凶悪ヤクザ役。初参戦の鈴木亮平がド迫力。もうこの手の役を演じさせたら申し分ナシ。
他新参加に滝沢カレン。TVバラエティーとは違うセクシー&クールな役所で、意外な女優の一面。
カムバック組。
前作から続投の菜々緒、第1作以来となる岡村隆史。敵対していた岡村演じる猫沢とは泣かせる見せ場あり。
レギュラー陣。
お馴染み吹越満&遠藤憲一&皆川猿時のトリオ。勿論、3番唄うよ。
周宝=岩城滉一も“息子”共々シリーズで一番出番あり。
純奈=仲里依紗との恋の行方は…?
“兄弟”堤真一とのドラマ。
生田斗真も様々な顔といっぱいの裸体を見せ、THE座長!
レギュラー&新参&カムバックと、豪華キャスト。
アクション、コメディ、ラブストーリー、熱い涙のドラマ…。
エンタメも全て、バッチ来~~~い!
まずコメディは、冒頭スッポンポンも笑えたけど、麻薬を還元中のエロ動画。やるぞやるぞと分かっていても笑える。
玲二の浮気(?)が発覚し、純奈から別れが告げられる。純奈は豪華客船で婚活旅行へ。
麻薬取引の日。周宝の姿はナシ。が、近くにいる。
烈雄の作戦に踊らされ、麻薬は豪華客船へ。
周宝も客船に。全て轟親子の計画通り。
させてたまるか!
乗り込む玲二。
アクション最大の見せ場は、皆が集ったクライマックスのこの豪華客船にて。玲二、轟親子、純奈、そして日浦も…。
数奇矢会との大乱闘。
強敵・烈雄とのバトルに苦戦。
爆発&炎上、沈没の危機の客船。
前半はコメディ寄り。
後半はアクションに玲二と純奈のラブストーリー、日浦との“兄弟”ドラマを巧みに絡ませ、熱いものがあった。
FINALだけあってドラマ的にはシリーズで一番良かった。
遂に周宝を追い詰めた。それはあくまで逮捕する為。
が、日浦は違う。麻薬に手を出したヤクザは外道。おやっさんに死んで貰う。
二人の間に割って入る。この時が来た。
轟周宝逮捕。
もう一つ、別の意味もある。
何度も何度も自分の命を助けられた“兄弟”に自分の正体を明かす時。
それは裏切りでもあり、死で償う。
銃を向ける日浦。問う。
その裏切りに何の意味が…?
その答えは、日浦が麻薬を憎むのと同じだった…。
熱くさせた後はブッ飛びの“海の蝶”が登場。ただの感動では終わらせない。あの烈雄も米粒のように。
きっちり完結。玲二も元の巡査に。何か違和感あり…?
新聞を見ると、“海の蝶”に乗って世界中で麻薬撲滅をする“キング・オブ・漢”の姿が。
今はもう、巡査とヤクザ。遠く離れたが、やはり二人の固い絆は“兄弟”。
そんな兄弟がくれた最高の栄誉の言葉。
兄弟、お前は“キング・オブ・土竜”だぜ!
7年。3作。
三池パイセン、クドカン、生田クン。
楽しませてくれて、ありがとさんでした!