「R・レイノルズのやりたい放題が新境地へ。」ヒットマンズ・ワイフズ・ボディガード 村山章さんの映画レビュー(感想・評価)
R・レイノルズのやりたい放題が新境地へ。
前作『ヒットマンズ・ボディガード』もライアン・レイノルズのトボケた神経症的キャラを活かした映画だったが、アクション大作としては新味が薄いとは感じていた。しかし今回の二作目は、キャラを野に放って、好き放題させたかのようなライアン・レイノルズ祭り状態。『デッドプール』や『スーパーコンボ』ともキャラ被りしているとは思うものの、ストーリーや細かい整合性よりもライアン・レイノルズ的キャラが最優先されていて、全編躁状態のような異様なノリがある。
サミュエル・L・ジャクソンも、今回はがっつり出番のはるサルマ・ハエックも、レイノルズに負けじとテンションのボルテージを上げまくっていて、ハリウッド大作でこれほどナラティブ軽視&キャラクタードリヴンな映画も珍しい。一歩間違えば悪ふざけが過ぎて空中分解しそうに思うアプローチだが、結果的にはジャンル:ライアン・レイノルズ映画と呼びたいくらい、純度の高さを感じるバカコメディになっている。やっぱり自分をジャンルにまで昇華させられるって凄いですよ。ナンセンス極まりないけど三作目も期待してます!
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