「腹をくくった女の生き様」鳩のごとく 蛇のごとく 斜陽 コビトカバさんの映画レビュー(感想・評価)
腹をくくった女の生き様
『いとみち』『犬部』同様、県内全劇場で上映。
斜陽館に行ったことはあるけれど、太宰治の本は1、2作読んだことがある程度。
キスシーンはあれど、さほど直接的な場面があるわけでもないのに、なんだか官能的というか、そこはかとなく漂う艶っぽさ。
没落しても元華族、戦後の闇市で猥雑な身なりの女性の中に、ひときわ目立つ鮮やかな青い着物のかず子。俯かず前を見る目に、激動の世を生き抜く強さを感じた。
演じる宮本茉由さんは、演技はまだまだ伸び代がといった感じだけど、佇まいがすごく良かった。
上原は太宰が自らを投影したそうだが、家に金も入れず酒呑みで女好き、なのに女たちがほっとかない。イメージする太宰治ってそんな感じ。
安藤政信さんは適役かと思う。若い頃はすごく美形だったけど、歳を取って色っぽくなったなぁ。
歌はアレだったけど。
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