劇場公開日 2021年8月28日

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「横浜市民なら知っててもいいよね」華のスミカ kwmdさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0横浜市民なら知っててもいいよね

2021年9月3日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

私は横浜市民ではありません。

一昨年、神奈川県立歴史博物館で横浜の浮世絵に関する展示がされていました。開国後には写真はありましたが限定的であり、その代わり浮世絵が横浜の街の成り立ちを克明に記録していました。外国人居留区や遊郭が何度も移動したり、元町がどうして元町なのかとか、とても興味深かった。しかし、なぜか中華街に関する絵がほぼなかったような気がします(図譜を買ったのでチェックしなくては)。このため、中華街の成立には興味がありました。

しかし、この映画は本当は個人的なルーツを探す旅であり、華僑の問題は背景に過ぎないのではないかと感じました。個人的なことが面白いと感じるか、そうでないかにより本作に対する評価が分かれると思います。ある日自分がハーフであることを知ったら、びっくりするでしょ?そんなこと疑って見なければ調べないもの。親が早く亡くなっってると、もう闇の中。そんなにドラマチックな展開はありませんが、中華街のいろんなところに関係者がいて、それを辿って行くんですよ。私は大好物です。(うちの子は所謂ふつうの日本人ですが、母親が米国籍を持っていたので、お前たちもハーフだと言ってます。)

中華学校が2つあるのも知ってました。自分は日本で好きに自由主義の中で生きているのに毛沢東の写真を掲げていたり、今は自由主義側として対立しているのに最近まで独裁制だったり、本当に国なんてどうでもいいと思っちゃいます。中華街の住民の中には何十年代も日本にいるのに全く日本語喋れない人が結構たくさんいます。安全で貧困がなければ、国籍なんでどうでもいいんじゃないですかね、ドラゴンボールでもブレードランナーでも、国境とか言語とかもう関係ないでしょ、未来では。

横浜は間違いなく近代化の最先端の街でした。せっかく、横浜市民なら横浜のことをもっと知ってほしいです。

Lhowon