劇場公開日 2022年7月29日

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「新たなる支配者はイナゴ!?人類は恐竜と共存できるのか?」ジュラシック・ワールド 新たなる支配者 keytonさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0新たなる支配者はイナゴ!?人類は恐竜と共存できるのか?

2022年8月3日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 IMAX3Dと吹き替え版を観ました。恐竜×3Dの組み合わせは体験したことなかったので、不安でしたが、綺麗で奥行きのある映像に没入してしまいとても楽しめました。吹き替え版も玉木さんや木村さんだけでなく豪華声優陣でキャスティングされていてより作品の空気に入り込めました。ジェフ・ゴールドブラムの吹き替えは大塚芳忠さんで本当に良かった。
なお私は初めてジュラシックシリーズを映画館で観たのが『ジュラシックワールド・炎の王国』でした。そこから『ジュラシックワールド』や過去三部作をDVDで観賞しました。
 そのうえで今作を見て、悪くはないけど正直拍子抜けしました。恐竜が放たれ、クローン問題が世の中に知れ渡り、メイジ―がクローン技術の結晶のようにもてあそばれ、半ば指名手配のように報じられる。そんな中クレアとオーウェンは恐竜の保護に奮闘しているのはうれしかった。前作で取り返しのつかない行動をとってしまい、それでも「恐竜の味方」であることを選んでくれて感情移入できたし、二人の仲も険悪でなくて良かった。
しかし、メイジ―誘拐に集中したおかげで恐竜問題が微妙な状態になってしまったのが残念。もうちょっと白黒つけた終わり方にしてほしかった。
 二回見て思ったのが女性のアクションが豊富だった。特にクレア役のブライス・ダラス・ハワードさんの演技に注目してしまいました。ジャングルにある沼に入るシーンは迫真の演技だった。

 物語はブルーの子供ベータとメイジ―の誘拐から物語が始まり、CIAに転職したフランクリンの情報で犯人たちはマルタ島に潜伏していると知ったオーウェンたちはマルタ島へ向かう。一方古植物学者のエリーは農場でイナゴの被害に遭った農家に調査に向かった。多くの農場が被害に遭ったが「バイオシン社」の種を使っていた農場は無事だったと聞いたエリーは疑問に持ち、旧友の古生物学者のグラント博士に協力を仰ぎ、さらにバイオシン社で講師をしているマルコム博士にも協力してもらい、バイオシン社の闇を暴こうと奮闘する。目的の異なる二つのグループがどのように恐竜と人類の関係に影響を与えるのか?
 一つの「娯楽映画」としては無難な着地なんじゃないかと思いました。孤島からロックウッドの屋敷そしてアメリカの森林と恐竜の活動範囲が広がって「もしも本当に恐竜がいたら」と想像を具現化させてくれたことに感謝。
 正直、ジュラシックシリーズの締めくくりとしてはストーリーがイマイチな印象でした。どうしても巨大イナゴに焦点が当たってしまい、新種の恐竜や新旧の登場人物との絡みが少ないのが不満。

keyton