「時間のかけるところそこでええの?」ジュラシック・ワールド 新たなる支配者 ハムカツ太郎さんの映画レビュー(感想・評価)
時間のかけるところそこでええの?
ジュラシックシリーズ最終章となる今作。すごく楽しみにしていました。ジュラシックパークをリアルタイム世代で見ることはできませんでしたが、幼い頃から馴染み深いシリーズ。30年とは言わずとも、思い入れの深いシリーズです。
その最終章の今作、個人的には「微妙」です。
よかった点
・入りは良かったと思います。これまでのシリーズでは、あくまでも恐竜に会う体験自体にワクワクを感じていたからこそ、なかなか恐竜の姿を見せてくれないストーリー運びに、ソワソワしながら恐竜がスクリーンに映るのを待っている。そんな時間も楽しかったわけです。しかし今回は、この世界の住人にしてみれば、恐竜を見かけることは、日常になっているからこそ、序盤の序盤から普通に恐竜が映ります。ワクワクはしなかったが、理にかなっていると思い、個人できには評価できると思います。
・まぁ、なんだかんだ言っても、歴代キャストが出てくるとやっぱり嬉しいっすわ。ジュラシックパーク1では、ボタン開けすぎお色気担当マルコムでしたが、今回はボタンが空いてるとすぐに閉めちゃう。そんなところも、小ネタとして面白いですよね。あとは、引き続きオーウェンとクレアも良かったし、オーウェンの「手」あれはもう完全にネタにされてますよね(笑)。でも、私が一番良かったと思ったのは、メイジーです。うまく語れませんが、なぜかとても魅力的に見えました(笑)。言語化能力が低くてすみません(笑)。
・締めは良かったと思います。締めというか、こーなるんやろうなって言う、予想はまぁたちますけど、恐竜のための区画を作る。これはアンサーとしては、まぁいいんじゃねーのって思います。
微妙な点
・バッタ
バッタの下が長すぎると思います。個人的には、最後の自然公園を恐竜の区画にするところをもっと掘り下げるべきなのではないかと思いました。前作の「炎の王国」で投げられた、人間と恐竜はどのように共存していくのか。これに対してのアンサーは、区画を作ることです。なら、そこについての話をしないとブレていると感じました。メイジーの出生について触れているから、バッタの流れ全てがいらないとは思わないですが、時間をかけて語るべきポイントがズレているのでは無いかと感じてしまいます。
たぶん、エリーを土壌学者?として、バッタをネタに登場させることで、アラン博士を自然に巻き込むためのシナリオだろうなと。ようするに、語るべきポイントよりも、同窓会映画にするために、時間を費やした感じです。なんか、ここはもったいない気がします。
・ウー博士
いや、そんな簡単に許していいのか。確かに、バッタの排除のために必要な存在ではあるが、これまでに行ってきたことを考えると、あんな簡単に許されるべきではないと思います。なんと言っても、ウー博士はジュラシックワールド1の時から、私は悪くない感、被害者感を出し続けていることもちょっと腹立つポイント。ニュースでの放送を見ると、バッタの駆除によって称賛されるただの良い人みたいになっていることに対しては、なんだかなーって感じです。
まとめ
大体こんな感じで、100%悪いわけではないし、とても良いわけでもない、微妙なのがなんとも言えない感じです。対策のシリーズを締めくくるのは、とても難しいことですし、スターウォーズの最終作と重なるような感じがしますよね。
まぁ、シリーズとしてではなく、単作として見るならむしろ見やすいし、いいとも思います。シリーズの最終章としては、あんまりってのが今回の感想でした。