「腹3分目」ジュラシック・ワールド 新たなる支配者 ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
腹3分目
「ジュラシック・ワールド」の無邪気な食べっぷりに惚れ惚れし、「ジュラシック・ワールド 炎の帝国」ではその食べっぷりが少し減った代わりに炎の度合いが増し、そして完結作である今作。2時間半の尺がどうなるかが懸念点でしたが、その懸念は大方当たってました。
なんせお話が面白くないというか長かったです。ジュラシック・ワールドに何を求めるかによってここは変わるんだと思いますが、自分は恐竜たちの圧倒的なパフォーマンスが見たいのであって、それが見れればストーリーは多少粗雑でもOKなんです。その食いっぷりが3部作の中では1番ショボい…。ちょくちょくかぶりついたりするだけで大パニックにならなかったのが残念。街中のチェイスも面白いくらい主人公一行しか狙わない恐竜たちもひたすら追いかける→撒かれる→見つける→追いかける→襲えないの繰り返しなのでチェイスの序盤は面白いんですが、途中から飽きが来てしまいました。
家族というのをおそらく軸にして作っているのだとは思うのですが、その要素を深掘りしているわけでもなく、かと言って触れる程度でもないという微妙なバランス。そのせいか序盤30分くらいは睡魔と格闘しながらなんとか乗り切りました。家族を最終作で強調されてもなぁという複雑な感じで観ていましたが、他にも既視感しかない話運びも新鮮味がないですし、面白さにもあまりつながっていませんでした。主人公一行も面白いくらいこけたりしてピンチを作るのもワザとらしくて死んだ目で観ていました。全体的にご都合的な流れが漂っているのもなぁ…。
褒めるとするならば恐竜たちのリアルさ。しっかり噛み砕いてくれますし、陸海空それぞれのフィールドで自身の強みを見せてくれますし、恐竜たちの争いで爪が体を貫通する攻撃は滑稽でしたがそれがシュールで面白かったです。イナゴも賛否割れそうですが、デカイ昆虫はキモさもありますが、未知の生物さが増して個人的には好きです。なんなら全編昆虫の「インセクト・ワールド」とか大手スタジオで作ってほしいなとかぼんやり考えています。
「ジュラシック・パーク」「ジュラシック・ワールド」シリーズの同窓会映画だとは思いますし、映画をリアルタイムで観ていない自分はターゲット層では無いと思いますが、そんな自分でも楽しめる"ワールド"1作目のようなドンパチが観たかったなぁと記しておきます。
鑑賞日 7/29
鑑賞時間 10:00〜12:45
座席 P-27